じじぃの「人の生きざま_595_ドナルド・トランプ(アメリカの不動産王)」

トランプ 吠えるほどに伸びる支持率

本格化する2016年アメリカ大統領選! 支持率トップを走るドナルド・トランプって誰? 2015/10/26 Social Likers
●資産総額およそ5,000億円!アメリカの不動産王
ドナルド・ジョン・トランプ(Donald John Trump)は、1946年6月14日、ニューヨーク州クイーンズ区で生まれました。
大学卒業後、不動産業を営む父の会社に入社して不動産管理や投資などの知識を身につけます。そして1980年代の不動産ブームに乗り、オフィスビル開発やホテル、カジノ経営で大成功を収めました。なんと資産総額は約40億ドル(5,000億円)以上、アメリカの不動産王と呼ばれるようになりました。
今年の6月16日、2016年アメリカ合衆国大統領選挙共和党から出馬することを表明。いきなり、出馬表明演説でメキシコ人を「麻薬や犯罪を持ち込む、強姦犯だ」と発言し、波紋を呼びます。以来、さまざまな「問題発言」繰り返しているにもかかわらず、現在まで共和党の指名候補争いでトップの支持率を誇っています。
http://www.jctv.co.jp/sociallikers/impressions/1014/
プライムニュース 「詳報…米国大統領選挙 トランプ旋風の背景は 変わる米国を読み解く」 2016年3月2日 BSフジ
【キャスター】秋元優里、反町理 【ゲスト】森本あんり(国際基督教大学教養学部教授)、前嶋和弘(上智大学総合グローバル学部教授)
アメリカ大統領選が早くもヤマ場を迎えている。1日は多くの州が予備選や党員集会を行う“スーパーチューズデー”。一夜明け、大勢が判明する中で、民主・共和両党の候補者指名争いの行方も見えたのか。
日本時間のきょう昼、共和党ドナルド・トランプフロリダ州マイアミで記者会見を開いた。
トランプ、「建機大手のキャタピラーコマツと競争するのが円安で難しくなっている。メキシコの資金で、キャタピラーや農機大手ディアの機械を使って国境に壁を作る。米アップルには中国から米国に生産を戻させる。中国やメキシコに対する貿易赤字を解消。海外に資産を移す企業の節税を防ぎ、米国に資金を戻す」
共和党ドナルド・トランプ、「我々は勝ち続け米国を再び偉大な国にする」
民主党ヒラリー・クリントン、「再び偉大にする必要などない。米国はずっと偉大であり続けてきた」
同じ「偉大」でも違うことを言っているのか?
前嶋和弘、「トランプの偉大は“俺みたいな成金”。クリントンは典型的な民主党の理論。障害を超えて1つの米国にしていく。女性の社会参加、LGBT同性婚)、人種など典型的な民主党の平等主義。スローガンがなかったがトランプを受けてバリアーを潰して平等だと後付け。今は対サンダースでもある。過激な平等は机上の空論。サンダースが大学に来ると徹夜で並ぶ。夢であり得ないくらい伸びた。ヒラリーは選挙技術もうまい、オバマ陣営からのノウハウもある」
●米国大統領選…今後の展望・あり得る?トランプ新大統領
共和党上下両院がトランプ大統領とどう対峙するのか、或いは押上げるのか。
イスラム教徒を入れないなど、移民の国のアイデンティティを否定する発言を意識的に繰り広げている候補者を支える矛盾を解決できるのか。
前嶋和弘、「今、共和党の上院も下院もいかにトランプが変なふうに動かないかを気にしている。ここ数日流れているのはKKK代表がトランプ陣営に入ってくる可能性。上下両院議員は共和党リンカーンの政党だと否定している」
森本あんり、「同性愛の結婚見直しなど中絶合法化判断をひっくり返したいと言っている。最高裁判決を評価しないのはよろしくない。人権問題でもテロリストの家族を拷問などという。軍のエリートの伝統があり対立してしまう。ドイツには国防軍というエリートの軍隊がありヒトラーは成り上がりの伍長だった」
前嶋和弘、「オバマ大統領は安全保障がわかっていない。ブッシュ大統領は無理矢理戦争に行かせた。軍との軋轢は常にある。もっと信じられないバカバカしいレベルがトランプになる」
提言 「我々は米国の変化にどう対応すべきか」
前嶋和弘 「多様性」
 米国は1つじゃない。トランプの見方も1つじゃない。ワシントンは降ろしたい。クリントン政権、トランプ政権になったら、誰の発言で、誰のメッセージなのか、どんな意味があるのか、バックグラウンドを想像することは有益である。
森本あんり 「正統(政党)の蝕」
 保守本流にしろリベラルにしろ、政党が立っていないと異議申し立ても十分に出来ない。個々の意見を1つに集約して妥協するわけだが、その中には必ず自分の意見が反映されていなければならない。
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d160302_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d160302_1
週刊新潮 2016年3月3日号
特集 「トランプ大統領」誕生で日本は危機か? 安泰か? (一部抜粋しています)
無論、彼が指名争いを勝ち抜いても、その先にはヒラリー・クリントン氏が有力視される民主党候補との一騎打ちが待ち受ける。
だが、すでに霞が関では、”トランプ大統領”を視野に入れた対策が講じられ始めているのだ。では、彼が晴れて”ホワイトハウスの主”に登りつめた時、日本は無事でいられるのか。
まず、最大の懸念としては、トランプ氏が槍玉に挙げる日米安保への影響だろう。曰く、
<日本が攻撃されると、アメリカは助けに行かなければならない。だが、われわれが攻撃を受けても日本は助ける必要がない。日米安全保障条約は不公平だ>
実は、彼は以前から同様のジャパンパッシングを繰り広げてきた。
たとえば、1990年5月号の米『PLAY BOY』誌でのインタビュー。当時43歳だった若き不動産王は、アメリカの軍事面の問題点について訊ねられ、
<軍用システムを使って世界一裕福な国を守っていること。日本だよ。日本を守ることでわれれわは世界中の笑い者なんだ>
と答えている。
「彼には外交に必要とされる繊細な感性がなく、とにかくアメリカ人の国益最優先を叫んでいる。大統領になれば、日本への要求が高まることは避けられません」
そう断言するのは在米ジャーナリストの古森義久氏である。
「日本の防衛費を増額せよ、米軍基地に対する思いやり予算を増やせ、といった主張を繰り返すでしょう。”今の状況はギブアンドテイクではなくギブアンドギブだ。日本は見返りを出せ”ということです」
日本が再軍備しないようにアメリカが圧力をかける”瓶の蓋論”が叫ばれたのは今は昔。最近はリベラル派の民主党の下院議員も日米安保は不公正だと主張するようになった。ここでもトランプ氏の主張は、アメリカ国民の内なる声を代弁しているのだ。
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一方、ただでさえ混迷を強める日中関係に、暗い影を落としかねないと言うのは国際政治学島田洋一福井県立大学教授)である。
トランプ氏は<中国はアメリカの雇用とカネを掠め取っている>と罵倒するが、
「利益になると踏んだ相手とは、それまでの関係を無視してでも手を組む男です。習近平書記は昨年の訪米で、300機ものボーイング機を”爆買い”しましたが、トランプ政権になればもっと魅力的な商談を持ち込む。代わりに”内政干渉はするな”ということですが、トランプ氏ならこれを呑むでしょう。すると、尖閣問題や南沙諸島問題にアメリカが首を突っ込めなくなる。さらに、資源に乏しく、アメリカにとって旨味のない北朝鮮北方領土を巡る問題が放置されるのは目に見えています」