じじぃの「ニネヴェ定数の謎・シュメールは高度な天文知識を持っていた?怪奇現象」

Movie 07 Nineveh Brahma Integers and Primes 動画 YouTube
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ニネヴェ定数

『驚愕のオーパーツ&超古代ミステリー99』 南山宏/監修 双葉社 2010年発行
ニネヴェ常数 より
シュメール文明が異星に由来することを示す根拠として説得力をもつのが、「ニネヴェ常数」。粘土板に刻まれたこの天文学的数字が、文字通り高度な天文学に関する数値であると判明したのだ。ニネヴェは粘土板文書が発見された古代アッシリアの首都で、シュメールの叙事詩や経済、法律などの粘土板文書が大量に出土した地だ。そのなかから見つかった桁外れに大きな数字は、シュメールの12進法と60進法を今の10進法に置き換えて195兆9552億である。
1975年になり、NASAにもかかわった経歴をもつ宇宙工学・電子工学技師シャトランがついに解読に成功。彼は1日を24に分け、それを60に細分化する時間、分、秒の単位がシュメールの発明であることに注目し、決定的な手掛かりをつかんだ。1日の秒数8万6400秒で例の数字を割ると、22億6800万日とぴたりと割り切れたのだ。年で計算すると600万年以上になる。
では、それが何の年数なのか。その答えは中世の占星術師や錬金術が探し求めた神聖な数字、「偉大なる年」「大いなる常数」。すべての天体の運行周期が同一の出発点に回帰する、とてつもなく大きな循環周期である。シャトランは太陽系内の主な天体の公転・会合周期が太陽日の単位で表わされた数値をコンピュータで照合し、すべてが整数倍になることを確認した。つまり、公倍数になっていたのだ。しかも、小数点以下数桁までの厳密な数値を使わないと、公倍数にならない。肉眼では見えない海王星冥王星を含め、太陽系の主な天体の運行周期を正確に知っていたことになる。

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『新怪奇現象41の真相』 ASIOS/編 彩図社 2016年発行
太陽系を司る!? ニネヴェ定数の謎 より
【伝説】
1849年、イギリス人考古学者オースティン・ヘンリー・レヤードは、古代メソポタミアの都市ニネヴェの遺跡から2万2000枚の粘土板を発見した。これは紀元前4000〜2000年にかけてのこの地域に住んでいたシュメール人に起源を持つと考えられることから、「シュメール文書」と呼ばれている。
その粘土板の中に奇妙な1枚があった。そこに刻まれた文字を翻訳してみると、「195兆9552億」という途方もない数になることが分かったのだ。これは何を意味するのか。
この謎を解いたのは、NASAの宇宙工学技師モーリス・シャトランである。彼はこの数字が、1日の秒数(8万6400秒)で割り切れ、22億6800万日(約620万年)というきりのいい数字になることに気づいた。
シャトランはさらに計算を進め、この日数が地球の歳差周期(945万日)の正確に240倍であることや、太陽系内のすべての天体の周期の正確な倍数になっていることも発見した。
【真相】
この説を唱えたモーリス・シャトランのことを「NASAの研究者」などと書いているブログや書籍が実に多い。これは間違いである。
問題のニネヴェ定数について紹介している『神々の遺産』は1975年の著書だが、シャトランはこの本の中で、自分の経歴を詳しく書いている。それによれば、彼はアポロ計画当時、ノースアメリカン航空のダウニー工場で宇宙通信関係の仕事していただけで、NASAに在籍していたことはない。彼を「NASAの研究者」などと紹介している者はみんな、誰かがネットにアップした文章をコピー&ペーストしているだけで、自分では『神々の遺産』を読んでいないと考えられる。
この奇妙な数字に最初に言及したのは、考古学者ヘルマン・V・ヒルプレヒトが1906年に出版した『ニップル寺院文書館出土の数学・度量衡・年代表』という本の中だった。ニップルというのは古代バビロニアの年。つまりこれはニネヴェで出土したものではなかったのだ。
ニネヴェ定数の信者たちは、粘土板に「195955200000000」という数字が刻まれていたと思っているかもしれないが、それは違う。当時のバビロニア人は60進数を用いていた。1から59までの数字に、それぞれ異なる59種類の文字を割り当てたのだ。
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惑星や彗星や衛星の公転周期がすべて、ニネヴェ定数を割り切れるというのは本当だろうか? もしそれが事実なら、なぜシャトランはそれらの数字の一覧表を載せなかったのだろうか?
それはシャトランの言葉がまったくでたらめだけらである。実際に『理科年表』を元に、太陽系の惑星の公転周期の日数を求め、それで22億6800万日を割ってみた。結果はきれいに割り切れた数字は数字はひとつもない。唯一、金星の数字(1004万8737)が1000万に近いが、それ以外は何かの近似値ですらない。
現在でもなお、ニネヴェ定数の信奉者は大勢いる。どうやら彼らのうちの誰一人として、こんな簡単な計算をやってみて、シャトランの主張を検証してみようとは思わなかったらしい。

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どうでもいい、じじぃの日記。
2016年発行 『新怪奇現象41の真相』という本に、「太陽系を司る!? ニネヴェ定数の謎」が載っていた。
「粘土板に『195955200000000』という数字が刻まれていたと思っているかもしれないが」
0(ゼロ)を発見したのは、インド人でバビロニアの数字には0という数字は存在しなかった。
「惑星や彗星や衛星の公転周期がすべて、ニネヴェ定数を割り切れるというのは本当だろうか」
シャトランはハレー彗星の周期が2万8000日だとしているが、実際にはハレー彗星の周期は2万7500日だ。シャトランはニネヴェ定数に合せるために、ハレー彗星の周期を500日も長くしていた。
それでも、これらの誤差は科学が進んだ今だから言えることで、古代シュメール人が惑星や彗星や衛星の公転周期を考えていたとすれば、やはり驚異に違いない。