じじぃの「人の死にざま_1637_ウィリアム・ジェームズ(心理学者)」

ウィリアム・ジェームズの名言と心理 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=GcLN4zMfnYg
意識って何?

ウィリアム・ジェームズ ウィキペディアWikipedia) より
ウィリアム・ジェームズ(William James、1842年1月11日 - 1910年8月26日)は、アメリカを代表する哲学者・心理学者。
意識の流れの理論を提唱し、ジェイムズ・ジョイスユリシーズ』など、アメリカ文学にも影響を与えた。パースやデューイと並ぶプラグマティストの代表として知られている。弟は小説家のヘンリー・ジェームズ。
著作は哲学のみならず心理学や生理学など多岐に及んでいる。
日本の哲学者、西田幾多郎の「純粋経験論」に示唆を与えるなど、日本の近代哲学の発展にも少なからぬ影響を及ぼした。夏目漱石も、影響を受けていることが知られている。後の認知心理学における記憶の理論、トランスパーソナル心理学に通じる『宗教的経験の諸相』など、様々な影響をもたらしている。
ジェームズは1875年には、アメリカで初の心理学の講義を開始し、研究室を設けた。ドイツのヴィルヘルム・ヴントが研究室を用意したのは、この4年後の1879年である。

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『10代からの哲学図鑑』 マーカス ウィークス、スティーブン ロー/著 三省堂 2015年発行
意識って何? (一部抜粋しています)
思考や感情といった非物質的なものの存在は、ほとんどの哲学者が認めています。非物質的な心が体とは別にある、という概念を退ける物理学主義者でさえ、観念や知覚があることは受け入れていて、ただ、それらは私たちの体と脳という物理的組織の観点から解明できると主張するものです。とはいえ私たちは、誰もが心的な経験を知っているし、心的な存在であると同時に物理的な存在であることを自覚しています。私たちのは、感覚器官を通じて見たり聞いたり、においを嗅いだり触れたり、味わったりする、物理的感覚があり、それを私たちは意識します。私たちはまた、思考、記憶、感情といった、純粋に心的なものもそなわっています。そういう心的な現象についての認識と、それより重要かもしれない自己認識が、私たちの経験する意識というものなのです。
ところが、確かめることができるのは自分自身の意識だけで、他の誰かの意識を直接知ることはできません。自分が何かの経験を意識するとはどういうことかはわかりますが、自分以外の人がどう意識しているかは、知りようがないのです。自分が意識的存在であるとはどういうことかを表現することはできても、その意味を明確にすることはなかなかできません。それでも、「それはどんなものであるか」という観念は誰でももっていて、その観念が、私たちに自分自身の存在を感じさせるものの一部となっています。スコットランドの哲学者デイヴィド・ヒュームは、私たちのもっている思考、経験、記憶を「感覚の束」と表現し、その束が、自分自身として認識する主観的意識をかたちづくるのだとしました。
哲学者にして心理学の先駆者、ウィリアム・ジェームズは、意識をもっと科学的に説明しようとしました。ジェームズによると、私たちの心は外界から感覚的知覚を受け取るだけでなく、知的プロセスを経て、その情報を解釈します。生きていくうちには絶えず新しいことを経験することになり、新しい知覚がきっかけとなって新しい思考や観念が生まれます。したがって、ジェームズによると意識とは、心の状態ではなく、絶えず変化するプロセスと考えるべきです。ジェームズはそれを、私たち一人一人で異なる「意識の流れ」と呼びました。