じじぃの「なぜ人はカルトに惹かれるのか・不動の確信!心理学大図鑑」

神の血 God's blood 予告編(バンパイア映画) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=NDDLPrtD3KA
サタンに覆い隠された世界?

人は科学的根拠に基づく事実を知ったところで、信じたくないものは信じない(米研究) 2014年07月11日
ピュー・リサーチ・センターの調査によると、アメリカ人の33%が進化論を信じておらず、26%が地球温暖化を否定しているそうだ。これらを信じるか信じないかは、個人の信条、宗教や支持する政党によって大きく異なる。例えば、地球温暖化に関しては、共和党支持者の46%が否定するが、民主党支持者でこれを否定する人の割合は11%である。
アメリカの研究者らがこの件に関しての研究を行ったところ、人は、どんなに科学的根拠を積み上げて説得していっても、信じたくないものは信じないということがわかった。
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52167740.html
L・フェスティンガー他 『予言がはずれるとき』 身近な一歩が社会を変える♪
17世紀に登場したユダヤ教の(自称)メシア、サバタイ・ツヴィにまつわるエピソード。
サバタイは当時のユダヤ人コミュニティにおいて熱狂的な支持を集めたのだが、それに危機感を持ったトルコのサルタンに捕らえられ、なんとイスラム教に改宗してしまったのだ。しかし奇妙なことに、メシアの背教という裏切りにもかかわらず、サバタイをメシアとする信仰は存続したという。
http://newmoon555.jugem.jp/?eid=360
『いっしょにいると疲れる人―「くされ縁」の人間関係の研究』 バーバラ・E. ホルト/著、鏡リュウジ/訳  講談社 2001年発行
カリスマ的ヴァンパイアはどこにでもいる より
もちろん、世の中には、ヴァンパイアとは無縁なまま、超人的な才能を発揮する人間も存在する。しかし、いかに超人的な人間であっても、ヴァンパイアの元型が働かないまま、長期にわたって超人的なパワーを発揮しつづけるのは非常に難しい。カリスマ的な人間は生命力の消費も激しいのだ。失われた生命力を取り戻すには、心にひそむヴァンパイアを活性化させるのが最も手っ取り早い。
犠牲者の側にも問題を悪化させている部分がある。というのは、私たちは往々にしてヴァンパイアに理解を示したり、場合によっては崇拝してしまったりするからだ。私たちはドラキュラ公爵やレクター博士のようなヴァンパイアを崇拝し、みずから言い寄って、その超人的なパワーの恩恵にあずかろうとするのである。
興味深いのは、ヴァンパイアを崇拝し、その恩恵をあずかろうとする犠牲者自身も、相当な能力の持ち主である場合が多いことだ。人並み以上の能力を持つ人間にしてみれば、超人的な能力をもつヴァンパイアこそ、自分に釣り合う人物に思えるかもしれない。
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たしかにカリスマ的ヴァンパイアはあなたを庇護してくれるだろう。しかし、それはあなたを食い尽くしてしまうまでの話なのである。
もちろん、ドラキュラ公爵やレクター博士ほどのヴァンパイアになるためには、人並み以上のパワーとカリスマが必要である。そう、人並み以上の人間でなければ、カリスマ的ヴァンパイアにはなれないのだ。だがその実例は意外なほど多い。悪名高い新宗教の教祖を思い出していただきたい。バグワン・シュリ・ラジニーシ、ジム・ジョーンズ、「ブランティ・ダビディアン」のデイヴィッド・コレシュ……彼らはみな生来のカリスマで犠牲者を魅惑し、犠牲者に苦痛と死の超越を約束した人物だ。ただし、彼らは思惑が良からぬ方向にいってしまって、その悪行が新聞ダネになってしまったヴァンパイアである。現実には、彼らのほかにも多数のヴァンパイアがいて、崇拝者のエネルギーを食い物にしているのだ。彼らの教義はさまざまであるが、手口はみな同じである。崇拝者から教祖にはあふれんばかりの敬意が払われ、教祖から崇拝者にはちっぱけな施し物が与えられるのだ。
彼らの手口は、まさにカリスマ的ヴァンパイアのものなのだ。

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『心理学大図鑑』 キャサリンコーリン/編 三省堂 2013年発行
確信をもったひとが、それを変えることはまずない レオン・フェスティンガー より
第二次世界大戦の終わるころには、社会心理学は重要な研究領域として認められていたが、アメリカにおいてその先導を務めたのが、1945年にマサチューセッツ工科大学にグループ・ダイナミクス研究所を創設したクルト・レヴィンであった。
その研究所のスタッフのひとりに、レヴィンのかつての指導学生であったレオン・フェスティンガーがいた。もともとは。ゲシュタルト心理学に関するクルト・レヴィンの研究に惹きつけられたフェスティンガーは、のちに関心を社会心理学へ移した。研究の過程でフェスティンガーは、人びとが絶えず自身の世界に命令しようとつとめていることに気づいた。その命令の主要部分は一貫性だ。その達成のために、人びとは決まった時間に食事をとり、毎日の出勤時にお気にいりの座席を運ぶといった具合に、さまざまな日常の仕事をくりかえす。こうしたルーティンが破られると、居心地の悪さが感じられる。習慣的な思考パターンや信念に関しても事情は同じだ。とても強力な見解が明白な反証に出くわすと、耐えがたいほどの内的な一貫性の欠如が生まれる。フェスティンガーはそれを「認知的不協和」と呼んだ。この居心地の悪さを克服するただひとつの道は、なんとかして信念と反証とを合致させることだ。
1954年、とある地方新聞に掲載されていた記事を読んだことで、フェスティンガーは認知的不協和にたいするその手の反応を研究する絶好の機会を見いだした。あるカルト教団が、12月21日に洪水が発生して世界の終わりがやってくるという警告をエイリアンから受けとったと言いだしたのだ。本物の信者だけが空飛ぶ円盤に救われる。フェスティンガーとミネソタ大学の同僚の数人は、この集団との接触に成功し、予告されている破滅の日よりも前と、結局そんな出来事が生じないままに終わったその後の二度にわたってインタビューに成功した。
このグループがおこなった、いまではよく知られるオーク・パーク研究は、フェスティンガー、ヘンリー・リッケン、スタンレー・シャクターによって「予言がはずれるとき」という本にまとめられたが、そのなかにカルト教団のメンバーたちの反応が事細やかに描写されている。常識的には、予言がはずれ、それにつづいて認知的不協和が発生したのだから、彼らはその信念を放棄するものと予想されるが、じっさい生じたのは逆の事態であった。審判の日が近づくにつれてまた別の「メッセージ」が到来し、教団メンバーの献身のおかげで世界は救われることになるというのだ。教団のメンバーは、いっそう強烈な信者にさえなったのだ。これはフェスティンガーには予測できた事態であった。矛盾する事実を受けいれれば、過去の信念と現在の否認との不協和音は高まるばかりだ。が、そうして結果も、当初の信念に(名声や仕事、金銭など)たくさんのものが注ぎこまれれば、中和されてしまう。
フェスティンガーは、認知的不協和ないし少なくともその回避が、強い確信をいだく人間に、矛盾に直面してその見解を変更するように作用することはまずないと結論した。当人は、証拠や合理的な論証に少しも影響されない。フェスティンガーが述べるように、「この男に、賛成できないと言ってみたまえ。彼は席を立つだろう。事実なり数字を突きつけたなら、その出どころを問いかえしてくるだろう。論理に訴えてみても、相手はその論点を無視するだろう」

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どうでもいい、じじぃの日記。
『心理学大図鑑』という本に、「認知的不協和」について書かれていた。
認知的不協和とは、信じたものと矛盾することを信じたくない心理をいうのだそうだ。
「認知的不協和ないし少なくともその回避が、強い確信をいだく人間に、矛盾に直面してその見解を変更するように作用することはまずないと結論した」
彼らをそこまで確信させているのは、カリスマ的ヴァンパイアへの盲目的な愛なのだろうか。