じじぃの「神話伝説_93_ケルト神話(アイルランド)」

Celtic Myth and Legend 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Iby05Mdhv-g
ヨーロッパを支配していたケルト

ケルト人のC.W.ニコルさん

ケルト民族の衰退と日本人の美意識 酵素カフェ
このケルト民族の痕跡は、アイルランドスコットランド、そしてウェールズに多く残されていて、ウェールズ人が自然を愛し、神秘を確信しているルーツのようです。
http://bach-iruka.com/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A8%E3%83%A6%E3%83%80%E3%83%A4/5873/
ケルト神話 ウィキペディアWikipedia)より
ケルト神話Celtic mythology)は、ケルトの神々に関する神話であり、実質的に鉄器時代ケルト民族の宗教・伝承体系を指す。
他の鉄器時代のヨーロッパの民族と同じく、初期のケルト人は多神教の神話・宗教構造を持っていた。ケルト神話古代ローマと密接な接触を持ったケルト民族、たとえばガリア人やケルトイベリア人などの間では、ローマ帝国による征服とキリスト教への改宗のため生き残ることができず、かれらの神話はほぼローマやキリスト教側の同時代史料を通じてのみ今に伝えられている。他方で政治的、言語的アイデンティティを維持することができた民族(ゲール人、ピクト人、大ブリテン島とアイルランドブリトン人)は祖先の神話の名残りを今に残すことができたが、文字に書き記されたのは中世に入ってからであった。

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『世界神話伝説大系 40 アイルランドの神話伝説 [Ⅰ]』  八住利雄/編 名著普及会 1929年発行
ケルト族の天地創造 (一部抜粋しています)
現にすべての民族が、その誕生の最初から、いろいろな天地創造の神話を伝え残しているのに、ケルト族だけがそれを持っていないというのであったら、それはずいぶん奇妙な話である。しかし事実として、私たちは古代ケルト族の天地創造に関する想像および推理については、この世界が「不滅」であるという言葉のほか、何も知ることができないのである。そのほかのことは、何も今日の私たちに伝え残されていないのである。これはなぜであろうか?
それは、古代ケルト族に崇拝されていたドルイド(Druid)の教えが、天地創造に関する一切の想像および推理を禁じていたからである。ドルイドの教えが、その教え以外の想像や推理が天地創造の起源に関して加えられることを厳禁したものであったために、古代ケルト族は、彼らの間にも当然生じたであろうところの天地創造に関する疑問をそのまま葬るべく強いられ、そしてありとあらゆる民族の中にみるところのできるところの、その疑問を神話の形に表現するという本能を完全に窒息させられたのであった。ではドルイドの教えとはいかなるものであったか?
ドルイドの教えは、古代ケルト族にとっては絶対無二の教義であり、その教えはケルト族の全般を渡って蔽(おお)い、ケルト族の幼稚な「政治的感情」もそのすべてを、この教えから導き出されていたのである。それはすべて独断(ドグマ)によって作成され、僧侶階級の絶体権力によって統制されていた宗教であった。
由来、ケルト族は科学的な側面に弱く、情感的な側面に強い民族である。ドルイドの教えは、槲(かしわ)の木を神木として、その寄生木(やどりぎ)を崇拝するところの荒唐なものであるが、ケルト族はそれに信仰をもちはじめるや、その激しい感情のすべてを挙げて心酔した。自然界の模倣につとめるというよりは、あらゆるものを装飾的に見る傾向が強かったケルト族は、ドルイドの教えに付随する一切の迷信を受け入れて信仰した。
たとえば「神の人格化」を崇拝した。あるいは太陽を「神聖なる力そして永遠の不易」の象徴として崇拝した。そしてその「神聖なる力そして永遠の不易」とは、僧侶を絶対至上とする組織にほかならなかったのである。かくしてドルイドの教えは、ケルト族の公的あるいは私的のありとあらゆる問題に対して絶対の権威となっていたのである。いかなる民族の歴史をみても、それが健全な発達をなし得ないで終わる最も重要な原因は、超自然的な荒唐な教えから抽出された僧侶の権威に、その民族が支配されるということである。そのような僧侶の権威に民衆が支配されればされるほど、その民族の衰亡は近い。一時は非常な力をもってヨーロッパ大陸を席巻したケルト族が、その十分な進展をとげ得なかった根本原因は、彼らのドルイドの教えに対する盲目的な信仰にあったのだ。超時代的な教えから引き出された僧侶の権威に対する信仰が、その時代のすべての事業を屈服せしめる時、それは健全な批評精神の敵となり、新しき観念の湧出(ゆうしゅつ)を止め、そのほか一切の民族的発達の根源的な要因を滅ぼしてしまう。これはケルト族におけるドルイドの教えにのみみる現象ではない。そのほかのいろいろな民族の中にも生じた現象である。ケルト族は、常に自分たちの上へ天空いつ墜落してくるかもしれないという迷信的恐怖をもっていた。僧侶の権威に背く行為の生ずるところに天空が墜落してくると、ドルイドの教えは説いたのである。かくのごとき迷信から出発していたケルト族の政治的側面が、非常に大きな弱点をもっていたことは疑うことができない。