じじぃの「人の死にざま_1477_丹波・哲郎」

豚と軍艦 [Pigs and Battleships] - Pigs Scene 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=52QdzF-TonQ
白昼の無頼漢 DVD発売【告知】 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=MdEPNoNIxy8
007は二度死ぬ (字幕版) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aj_raSIDLSc

丹波哲郎さんを偲ぶ「あの人との思い出」 風のあしあと
いつお会いしても、どんな場面においても変わらぬどっしりとした、その絶対的な存在感は在りし日の丹波哲郎さんのイメージそのものでした。
http://www.kazenoashiato.jp/special/111001/
ファミリーヒストリー 「〜父・哲郎の素顔 1000年を超える歴史〜」 2015年9月4日 NHK
【出演】丹波義隆
俳優・丹波義隆さん。父は名優・丹波哲郎さん。
丹波家の歴史は千年を超えると言われる。先祖には、歴史に名を残す人物が並ぶ。平安時代、日本最古の医学書を記した祖先。
そして明治時代、文豪・森鴎外と共に西欧に留学をしていた曽祖父 丹波敬三。日本の薬学のパイオニアでもある。そして、丹波家のはみ出し者と呼ばれた父、哲郎。学徒兵として出征、戦後は役者の道を選んだ。下積みの頃の姿、母との出会い、知られざる素顔が明らかになる。
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/1396/1804057/index.html
丹波哲郎 ウィキペディアWikipedia)より
丹波 哲郎(たんば てつろう、1922年7月17日 - 2006年9月24日)は、日本の俳優・芸能プロモーター・心霊研究家。本名は丹波 正三郎。東京府豊多摩郡大久保町出身。身長175センチメートル。
俳優活動は50年以上で出演した映画は外国映画10本を含んだ300本以上に及ぶ名優。テレビドラマでも活躍し、映画製作にも携わった。オールスターの超大作に相応しい映画では常連の一人として、権力者など上層部の人物役で特別出演もした。丹波プロダクション・俳優養成所「丹波道場」を設立して後進の育成も手がけており、宮内洋丹波の一番弟子である。
心霊学と霊界の研究もし、多数の書籍を著しており、『丹波哲郎大霊界』はベストセラーとなった。
【来歴】
大久保町字百人町にて丹波家の三男として生誕。家柄は系図を遡ると、平安時代医学書『医心方』を著した丹波康頼に辿り着く。
映画『豚と軍艦』(1961年)、『丹下左膳』(1963年)、『暗殺』(1964年)、1963年のテレビ時代劇『三匹の侍』などでスターとしての地位を確固たるものとし、アイヌの血を継ぐ猟師に扮した『ジャコ万と鉄』や、時代劇映画・ギャング映画・任侠映画など、幅広く出演。1967年にはイギリス映画『007は二度死ぬ』に出演して、国際的に認知された。
2006年(平成18年)9月24日午後11時27分、肺炎のため東京都三鷹市の病院で死去。84歳没。
2007年7月17日、25年間交友のあった霊能者の稲川りよ子によれば、死後の丹波から、生前の約束通り霊界通信があり、「世のため、人のために尽くし明るい笑顔で人生を頑張ったのちには、それに見合った素晴らしい世界があります」との旨のメッセージが送られて来たという。

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文藝春秋 2015年2月号
スターは楽し 【執筆者】柴山幹郎(評論家・翻訳家) (一部抜粋しています)
映画に出てくる丹波哲郎を見ると、なにかいいことがあるような気がする。得した気分などというとややしっくり来ないが、見ると不思議に幸福感を覚える。演技のよい大物というか、見る側を安心してくつろがせる稀有な俳優なのだ。
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丹波哲郎は1922年、東京に生まれた。デビューは新東宝で、60年代に入ると日活や東映の作品にも出演するようになる。『豚と軍艦』が61年1月、『白昼の無頼漢』が同年11月の公開だから、このあたりが転機と見てよいだろう。
私はこの2本がことのほか好きだ。前者は今村昌平作品のなかでもトップクラスの出来栄えだし、後者は30歳を超えたばかりの深作欣二監督が爆発力の片鱗を覗かせるアクション映画だ。
『豚と軍艦』で丹波が演じているのは、横須賀にある日森組の幹部・鉄次だ。もぐり売春の摘発強化でしのぎの苦しくなった日森組は、養豚業で形勢挽回を図っている。鉄次は強面のわりには胃弱で、すぐに血を吐き、ただの胃潰瘍なのに胃癌の診断を受ける。絶望した彼は鉄道で飛び込み自殺を図るのだが、このときの怪演が笑える。寝間着姿のまま線路際をさまよい(頭上には<家中ニコニコ明るい暮らし>と書かれた日産生命の看板がかかっている)、電車が近づいてくると、恐怖のあまり看板の脚にしがみついてしまうていらくなのだ。
一方、『白昼の無頼漢』の丹波は、米銀が輸送する50万ドルを強奪しようとたくらむ犯罪グループの首領格・宮原に扮している。宮原は、白人夫婦、黒人、韓国人を集めて「陣痛力」を発揮する。
「白、黒、黄色、これをアゴで使って外国の金をいただく。戦後の日本人でこんな素晴らしいことを考えついたヤツがいるか」というのが宮原の自画自賛だ。丹波はそんな役を、臆することなく演じ切る。例の美声。ポークパイハットに黒いサングラス。映画が滑らかなだけでなく、立居振舞が超然としているため、悪党を寄せ集めた群れのなかでも貫録が際立つのだ。星島一郎のキャメラも頑張っているし、ご用とお急ぎのない方は、ニュー東映製作のこの小品をぜひご覧になっていただきたい。やはり丹波が出た『007は二度死ぬ』(1967)よりも、こちらのほうが楽しめると思う。