じじぃの「人の生きざま_475_マンモハン・シン(インド首相)」

首相が異例の出迎え 両陛下がニューデリー到着(13/12/01) 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=O2OjNaETgvg
インド シン首相

中印関係を観察する日本、発想転換が必要に 2014-09-28 中国網
日本がインドに新幹線技術を積極的にPRしているが、中国はすでに有利な立場になっている。インドが資金面で外部の支援を必要としていることから、BRICS銀行、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が、インドの高速鉄道建設に資金を提供する予定だ。
http://japanese.china.org.cn/jp/txt/2014-09/28/content_33639007.htm
中印、経済で急接近 習主席が公式訪問  2014/9/18 日本経済新聞
モディ氏は主要国への初めての外遊先として日本を選び、安倍晋三首相との「個人的な関係」を強調した。一方、中国との経済関係も重視し、故郷での私的な“誕生パーティー”に中国の政権トップを招いた。
「日中をてんびんにかけるように競わせ、投資を引き出す手法は老練といえる」。外交筋はモディ外交の巧みさを指摘している。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM17H31_X10C14A9FF1000/
マンモハン・シン ウィキペディアWikipedia)より
マンモハン・シン(英語:Manmohan Singh、1932年9月26日 - )はインドの政治家、経済学者。第17代首相。
【外交】
国境などを巡って対立が続く中華人民共和国パキスタンとは、前首相であるアタル・ビハーリー・ヴァージペーイーの対話路線を継続している。中国とはヴァージペーイーが示した戦略的パートナー関係の構築を目指し、首脳同士の交流も盛んに行っている。2005年には国務院総理の温家宝、2007年には国家主席胡錦濤がそれぞれインドを訪問し、2008年には逆にシンが中国を訪問している。
日本とも関係強化を目指しており、2006年12月中旬の来日の際に衆議院で演説を行い、今回の訪日がパートナーシップ構想を具体化するためであると言明した。

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『「中国外交戦略」の狙い 完全解読』 遠藤誉/著 WAC 2013年発行
シン首相の訪日を「仇」のように報じる中国 (一部抜粋しています)
龍はもちろん中国。象は言うまでもなくインド。
「龍と象の争い」は、西側諸国には耳に心地よい響きを持っているかもしれない。なぜなら、インドの人口は12億。国連の世界人口推計によれば、2028年には中国を追い抜くだろうと見られており、インフラなどを考えると、その市場潜在力は中国を凌(しの)ぐと見られているからだ。
もし、この「龍と象」が力を合わせたら、西側諸国はどうなるのだろうか。
おそらく、全世界にとっての脅威となるにちがいない。
したがって、西側諸国にとっては「龍と象の争い」は歓迎すべき現象なのである。
「龍と象」が仲良く共存していくのか、多少の反日を常に孕(はら)んでいるのか、あるいは敵対関係になるか否かは、世界情勢を決定するうえで大きな分かれ目となる。おおよその方向性を見るならば、中印両国民の相手国に対する印象はあまりよくない。互いが「自分に対する包囲網を他国と連携して作ろうとしている」と、猜疑心がなくなったことがない。
中国人の多くはインドを「衛生状態が改善されない汚い国」と見ており、インドの自尊心を傷つけている。インドが民主国家であることもまた、中国にとってはミャンマー民主化路線同様、一定の溝がある。それどころか、チベット亡命政権という一触即発の存在さえある。それでもなお、経済的連携によって協力の方向には向かっていくだろう。
そのインドのシン首相が、2013年5月27日に訪日した。
28日には東京都内で講演し、「印日関係を拡大するには、政治や安全保障などの分野で日本との対話を強化し、軍事演習や軍事技術の協力を拡大していく必要がある。海洋安全保障は両国の共通利益に繋がる。インドは日本と協力し、海洋の問題を平和的に解決していく方針だ」と語るなど、日本との政治、安全保障分野での協力強化に意欲を示した。
さらに、シン首相は同日行われた日本経団連主催の昼食会で、「日本企業がインドのインフラ整備に投資することを歓迎する。日本企業にデリーからムンバイまでの産業大動脈構想に参与してもらいたい」と述べている。
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2012年、インド政府は日印国交樹立60年に当り、両陛下のインド訪問を提案していた。そこで29日午前、シン首相が「年内にインドを訪問されることを楽しみにしています」と両陛下に述べたところ、陛下も「ご招待ありがとうございます」と応じたとのことだ。
シン首相のあの品位のある沈着な表情は、皇居・宮殿に似つかわしい。
にもかかわらず、これからの世界の方向性を決めていくようなシン首相の訪日に対して、日本のメディア報道はまるで「気が抜けたように」扱いが低かった。熱くなかった、という言葉のほうが正しいかもしれない。
それに比べて、中国中央テレビCCTVの報道は「熱かった」。
シン首相の訪日を「仇」のように大きく報道し、特集まで組んだ。
それによれば、日本とインドには「思い入れの違いがあって、インドは圧倒的に中国を向いている。中国との経済連携のほうがインドには重要。インドは対中関係を損ねてまで日本に迎合し、”日本とハネムーン期”に入ろうとは思っていない」と断言。
日印の海洋における共同訓練に関しても、「海洋輸送における海賊問題だけであって中国の海洋問題に触れていないというインドの配慮こそが、そのなによりの証拠だ」と語気が荒い。
これらの報道は、日本とインドの連携が中国にとって外交的脅威になり得る、と中国側が十分に認識していることを示している。