じじぃの「翻訳本ライ麦畑・村上春樹訳は関西の言葉・今年のノーベル文学賞受賞は?誰も調べなかった100の謎」

有吉 村上春樹の新作について語る 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=CyXd7nRdo3Q
なぜ村上春樹に熱狂するのか? ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14454778
J.D.Salinger 「The Catcher in the Rye」

ブックメーカーノーベル賞予想 文学賞村上春樹氏がトップ  2014年9月25日 スポニチ
 世界最大規模のブックメーカー(賭け屋)、英ラドブロークスは24日までに、10月に発表されるノーベル文学賞受賞者を予想するオッズを発表、日本の作家村上春樹さんが6倍(24日現在)で1番人気となった。
村上さんは一昨年、昨年の予想でもトップになっており、根強い人気を示した。村上さんは別のブックメーカーユニベット」や「パディパワー」でも1位となっている。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2014/09/25/kiji/K20140925008990060.html
ロンドンで村上春樹さんのサイン会。400人行列をつくる。 2014年8月31日 村上春樹研究所
作家の村上春樹さんが30日、ロンドン市内の書店でサイン会を開催した。最新の長編小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の英訳版発売を受け開かれたもので、書店前には約400人のファンが行列をつくり、海外での人気の高さを改めて印象付けた。
ノーベル文学賞候補とされながら、公の場にあまり姿を見せない村上さん。サイン会を行うのは異例とあって、書店前には前日午後4時ごろから熱心なファンが並び始めた。
http://www.haruki-m.com/news/news92.html
馬鹿(ばか) 語源由来辞典より
馬鹿は、サンスクリット語で「無知」や「迷妄」を意味する「baka」「moha」の音写「莫迦(ばくか)」「募何(ぼか)」が転じたとされる。
日本では、鎌倉時代末期頃から「ばか」の用例があり、室町中期の「文明本説用集」には、馬鹿の異表記として「母娘」「馬娘」「破家」をあげ、「とんでもない」の意味で「狼藉之義也」と説明している。
以上のことから、「ばか」を「馬鹿」と書くのは、当て字と考えられる。
馬鹿の語源の俗説には、『史記(秦始皇本紀)』の故事「鹿をさして馬となす」からというものがある。
これは、秦の趙高が2世皇帝に、鹿を「馬である」と言って献じた。
群臣は趙高の権勢を恐れて「馬です」と答えたが、「鹿」と答えた者は暗殺された。
このことより、自分の権勢をよいことに矛盾したことを押し通す意味として「馬鹿」と言うようになったというものである。
阿保(あほ) 語源由来辞典より
あほの語源は、秦の始皇帝が異常に大きな宮殿「阿房宮」を建てたことからとする説が多い。
この説にも2通りの話があり、「阿房宮」は項羽に焼かれたが、あきれたほど馬鹿でかく、全焼するまでに3ヵ月もかかったことから、馬鹿げたことを「阿房」というようになり「あほ」と呼ぶようになったとする説と、大きな宮殿を建てたが財政が困難になり、国が滅びてしまったことからとする説がある。
しかし、「阿房」の表記はこの語源説によって当てられたとする見方が強く、当て字とされている。
あほの有力な説として、中国江南地方で「おばかさん」を意味する方言「阿呆(アータイ)」を禅僧が伝え、日本語読みで「あはう」となり「あほう」になったとする説がある。

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ホリイのずんずん調査 かつて誰も調べなかった100の謎』 堀井憲一郎/著 文藝春秋 2013年発行
ライ麦畑』野崎訳は東日本、村上訳は西日本の言葉を使っている (一部抜粋しています)
サリンジャーが死んだとき、おもったほど話題にならなかった。新聞コラムは一斉に書いてたけれど。伝説的な小説『ライ麦畑でつかまえて』を書いていようと、ほぼ引退していた作家の死は、さほど関心を持たれないのだね。
ライ麦畑は野崎孝村上春樹の訳本が並んでいる。古いほう、野崎訳をぱらぱら見ていて、意外な言葉を発見してしまった。チャプター7の最後の一文である。
「階段一面に南京豆の殻をちらかしてあったもんだから、もう少しで首の骨をおっぺしょるとこだったよ」
おっぺしょる。
ふだん聞かない。でも私は、この言葉を使う人を知っている。左官の長兵衛親方だ。落語『文七元結』の、どうしようもない博打打ちです。ラスト近く、鼈甲問屋が訪ねてきたとき、うちの嬶(かかぁ)には頭飾りなんざ要らない、「そば屋の箸おっぺしょって間に合わせる」と言い放つ。円生が言って志ん朝も言った。志ん朝が「おっぺしょる」と言うのは、たまらずかっこよかったですな。
ただ、江戸だけの言葉とは言えない。関東を中心に東日本に広まっている訛りである。志ん朝が言うから江戸っ子ぽいんであって、田舎の人が使えばとても田舎ぽいです。関西に住んでいたときは、ついぞ聞いたことがなかった。
野崎訳のライ麦畑を丁寧に拾ってみたら「おっぺしょる」はも1ヵ所出てきた。そのほか「おっぽり出す」「おっかぶせる」「おっぽらかして」とけっこう「おっ」が出てくる。おっぽり出すが退学、させることを意味しているとは最初読んだときはわからなかったですけどね。
村上春樹訳には「おっ」はない。村上春樹が関西育ちだということと関係しているとおもう。ちなみに野崎孝青森県弘前の出身です。
野崎訳から、江戸落語でよく聞くフレーズを探してみた。落語にしか残ってないということなんだろうけれど「紙入れ」「はきだめ」「ようす」なんてあたりをよく聞きますね。寄席では毎日発せられているけど、世間では聞かないです。つやけし、よた、なんてのも昔ぽくていいですね。
その逆、村上訳には使われているが、野崎訳には出てこない言葉として「めげる」がある。めげるという言葉には、私は個人的に西日本の気配を感じます。東西比較なら「あほ」と「ばか」がわかりやすいのだけれど、でもどちらにも両方出てきます。ただ、野崎訳は村上訳に比べてばかが遥かに多く、あほは同じくらいだから、割合としては、野崎はばか、村上はあほ割合が高いと、言えなくもないです。
ま、野崎訳と村上訳の違いには、東日本系と西日本系の言葉の違いもあるかもね、という話です。
                                (2010年4月8日号)

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館の中で本巡りをしていたら、堀井憲一郎著 『ホリイのずんずん調査 かつて誰も調べなかった100の謎』というのがあった。
1951年、J・D・サリンジャーが『ライ麦畑でつかまえて(The Catcher in the Rye)』を発表している。1964年、野崎孝訳で『ライ麦畑でつかまえて』が発売された。2003年には村上春樹訳で『キャッチャー・イン・ザ・ライ』という題名で発売された。
物語は主人公が大戦後間もなくのアメリカを舞台に、ニューヨークを放浪する3日間の話。
村上春樹訳には『おっ』はない。村上春樹が関西育ちだということと関係しているとおもう。ちなみに野崎孝青森県弘前の出身です」
ふう〜ん。訳者が東北育ちと関西育ちとでは訳し方が違ってくるんだ。
おばかを東北育ちでは「馬鹿」で、関西育ち(村上春樹)では「阿保」と言う。
英語には、おばかは「silly」、「foolish」がある。sillyは軽いおばかで、foolishは重いおばからしい。原書ではfoolishなのだろうか。
じじぃはおばかの1つ覚えで、「foolish」しか思いつかなかった。
ところで今年の、村上春樹ノーベル賞受賞はある? なし?