じじぃの「未解決ファイル_224_カンブリア爆発」

NHKスペシャル 「生命大躍進第1集 そして"目"が生まれた」
動画 Dailymotion
https://www.dailymotion.com/video/x5uoaj3
カンブリア紀の古生物動画!
動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=6QLLBz8Xh90
三葉虫 (トリロバイト)

A・パーカー/著 眼の誕生

「cool-hira "未解決ファイル_"」画像検索
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カンブリア爆発
ウィキペディアWikipedia)より
カンブリア爆発(Cambrian Explosion)とは、古生代カンブリア紀、およそ5億4200万年前から5億3000万年前の間に突如として今日見られる動物の「門(ボディプラン、生物の体制)」が出そろった現象である。カンブリア大爆発と呼ばれる事もある。
カンブリア爆発の原因】
従来、「カンブリア大爆発」は、カンブリア初期に一斉に生物の体制が出そろった現象と説明されてきた。これはスティーヴン・ジェイ・グールドに依るところが大きい。グールドはカンブリア紀に異質性(生物の体制の種類)が爆発的に増加し、その後は減少に向かっていると主張した。彼によればこれは偶然か、自然選択では説明できない何らかのメカニズムが存在することになる。
1998年に進化生物学者で古生物学者のアンドリュー・パーカーはカンブリア爆発の原因として、有眼生物の誕生による淘汰圧の高まりをあげた「光スイッチ説」を提唱した。生物の歴史上、はじめて眼を持った生物(三葉虫)が生まれ、積極的に他者を捕食することによって眼をもっていない生物に対して有利となった。眼と、硬組織を獲得した生物がその捕食に対抗できるようになったという説である。そのために化石記録は短期間で爆発的に多様化したように見える。パーカーはカンブリア爆発を「多くの門が同時期に一斉に硬組織を獲得した現象」と推定している。
カンブリア爆発の原因として、スノーボールアース(雪球地球)の終結との関連性が従来から指摘されていたが、パーカーはスノーボールアース終結からカンブリア爆発まで、少なくとも3200万年も経過していることから、関係があったとしても間接的なものにとどまると述べている。

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サイエンスZERO 「DNAの大事件! 生命進化の謎」 2015年7月26日 NHK Eテレ
【司会】竹内薫南沢奈央 【ゲスト】牧野能士(東北大学大学院生命科学研究科准教授)
近年、テクノロジーの発達により、人間をはじめ様々な生き物のDNAの解読が進められている。
その結果、驚くべき生命の進化の詳細な過程が明らかになってきた。これまで、地球の生命は40億年以上の長い時間を掛け、少しずつ姿を変えてきたと考えられていた。しかし、「目・手足の誕生」や「脳の巨大化」といった変化は、ある時期に、突如DNAが激変する事件が起きたというのだ。それを可能にした遺伝子重複の秘密に迫る!
大野の法則は、哺乳類のX染色体がDNA量および遺伝子に関して種を超えて保存されている、というもの。日本の生物学者大野乾が1967年に提唱した。
https://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp512.html
NHKスペシャル 「生命大躍進第1集 そして"目"が生まれた」 2015年5月10日
【番組ナビゲーター】新垣結衣
今から約5億年前、それまで目を持たなかった祖先が突如として精巧な目を持つように進化しました。
5億500万年前、カンブリア紀の海は命溢れる世界でした。地球に生命が誕生してから30億年以上もの長い間、生命はずっと目に見えないサイズの微生物にとどまっていました。ところがカンブリア紀に突如大きく複雑な姿をした動物へと進化しました。この動物時代の幕開けに王者として君臨したのがアノマロカリスです。左右に突き出た2つの複眼は一度に360度見渡せます。目は生き残りに欠かせない武器となっていました。
DNAの研究が進んでいます。植物と動物のDNAが合体して植物の光センサが動物にもたらされた。そして、目は第2の進化、くっきり見えるカメラ眼を手に入れました。
DNAが4倍になったことが、進化の大躍進を支えている、DNA研究の成果が紹介されます。
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20150510

『眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く』 アンドリュー・パーカー/著、渡辺政隆、今西康子/訳 草思社 2006年発行
なぜ視覚だけがスィッチになったのか? (一部抜粋しています)
どんなに複雑で感度の高い化学受容器であろうとも、それが徐々に進化してきた道筋をはっきりとたどることができる。毛の束の形をとる受容器は、数本の毛から進化したものであり、さらに元をたどれば、1本の毛から進化したものなのである。その1本の毛は、体表面の突起から進化したものであり、その突起は、それ以前の祖先の平らな体表面を貫いていた1本の神経に起源をもつ。しかしここで重要なのは、この道筋はまあまあスムーズに移行したという点である。つまり、嗅覚や味覚の進化は地質年代を通じて連続的だった。多数の移行段階を徐々に経ることで進行したという点である。進化の道程もスムーズだった。
もっとも、「直線的」で「スムーズ」な進化というのはいいすぎかもしれない。たとえば毛には硬組織があり、すでに検討したとおり、硬組織は突然、地史的には一夜にして現れた。したがってその時点で、臭いや味を知覚する感度が飛躍的に高まった可能性がある。しかし、飛躍的といっても途方もなく大きい飛躍ではなかったはずである。なぜなら、神経繊維がもたらす情報が急激に何倍にも増大したわけではなかったからだ。それに、そのときの飛躍は化学受容器にとって最大の飛躍だったはずだが、カンブリア紀の爆発のさなかに起きたことなので、起爆剤ではありえなかった。ともかく、嗅覚や味覚が進化してきた道程にも、ちょっとしたでこぼこはあったということだ。
機械受容器は、環境中の物理的運動を検知する。この受容器を構成する神経繊維は、それ自体が動かされることで電気インパルスを発生する。何かの物体に接触したり、周囲の水や空気が動くと、そういうことが起こる。機械受容器は、触覚、聴覚ないし振動、重力、温度、圧力などを検知する。化学受容器と同じく、機械受容器も形や大きさはさまざまだが、やはり進化のパターンは同じである。機械受容器も段階を追って徐々に進化してきたとされているのだ。
地史的に見た場合の化学受容器や機械受容器の進化は、光受容器の進化とはくらべものにならない。その他の感覚受容器にしても、レンズの出現に匹敵する出来事も、それに迫る出来事すらなかった。化学受容器や機械受容器の感度がカンブリア紀の爆発のあいだに高まったことはまちがいないが、動物の行動システムを全面的に変えてしまうほどではなかった。光感受性をもつ斑点が視覚映像を結べる眼に変化したように、効率がいきなり「100倍」になった受容器など、他に例がない。これが、光受容器と他の刺激受容器との根本的な違いである。他の刺激受容器は、複雑さや感度が中途半端でも機能する。したがって、視覚以外の刺激受容器の進化は、理論的に直線的な向上をとりうる。ところが光感知器の場合は、中途半端なレンズではレンズがないのとほとんど変わりない。レンズの進化において想定される中間段階では、光感知の向上は微々たるものでしかないが、完全な集光機能をとなえたレンズが形成されたとたん、性能は途方もなく向上する。その場合の感度の飛躍的向上がすさまじいせいで、ダーウィンにとって眼の進化が悩みのたねだったのだ。しかしひるがえって考えると、あるタイプの受容器の進化がカンブリア紀の爆発を起爆したのだとしたら、その受容器は眼をおいてほかにはない。未熟で不完全な光感知器から眼への進化は、「見えない」状態から「見える」状態への一足跳びの飛躍だった。それは、形態上でほんの小さな一歩だったが、動物の行動にとっては途方もなく大きな一歩だったのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。
少し古い本だが、アンドリュー・パーカー著 『眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く』を読んでいたら、「なぜ視覚だけがスィッチになったのか?」があった。
およそ5億4200万年前から5億3000万年前の間に、カンブリア大爆発という生物の多様性が急激に進んだ。
この期間に今日見られる動物の感覚器官が整ったとされる。感覚器官のうち、嗅覚、味覚、触覚、聴覚は緩やかな進化だったが、眼だけはこのカンブリア大爆発で誕生したとされる。
つまり、カンブリア大爆発の前までは動物には眼が無い状態だった、と著者アンドリュー・パーカーは主張する。
「未熟で不完全な光感知器から眼への進化は、『見えない』状態から『見える』状態への一足跳びの飛躍だった」
カンブリア紀に地球を覆っていた霧が一斉に晴れ、太陽光線が海に差し込むようになった。カンブリア紀になると、三葉虫の仲間にこの太陽光線を捉える感覚器官のあるものが出現した。
カンブリア大爆発は生物の多様性を引き起した。それは眼の進化にあったというのだ。