じじぃの「人の死にざま_1364_ハンス・シュペーマン」

Cell Differentiation: The Search for the Organizer (clip) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=IxFwenTA-gQ
 初期原腸胚

高校生物:発生 池田博
●マンゴルドとシュペーマンの誘導の実験
http://spider.art.coocan.jp/biology2/embryology2012.htm
ハンス・シュペーマン ウィキペディアWikipedia)より
ハンス・シュペーマン(Hans Spemann, 1869年6月27日 - 1941年9月9日)はドイツの発生学者。動物の胚において二次胚を誘導する領域ー形成体(オーガナイザー)ーを発見したことにより、1935年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
彼は、実験発生学的方法を大きく進め、特にそれまでわずかな例しか行われなかった、卵や胚を紐で縛って区切る方法、いわゆる緊縛法を非常に多くの回数行った。しかし、直径2mmのイモリの卵を新生児の髪の毛を用いて縛る、という極度にストレスのたまる実験を長きにわたって行っていたため、やがて左手が動かなくなってしまった。
彼はその初期にはイモリ胚のレンズの発生を研究し、これが眼胚に依存することを知った。また上記のような緊縛法の結果から次第に誘導の発見へと導かれた。原口背唇部を移植することで二次胚を形成させた彼の有名な実験はマンゴルト(Hilde Mangold 1898-1924)と共同で行ったものである。原口背唇部の二次胚誘導能をもつ領域をシュペーマン・オーガナイザーあるいはシュペーマン/マンゴールド・オーガナイザーと呼ぶ。

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『からだの中の外界 腸のふしぎ』 上野川修一/著 ブルーバックス 2013年発行
腸は最も早く発生する器官である (一部抜粋しています)
ハンス・シュペーマン(1869〜1941年)は、高校の生物の教科書に必ず登場する「発生生物学」の巨人である。イモリの胚の分化を誘導する因子(オルガナイザー)を発見した功績により、1935年にノーベル生理学・医学賞を受賞している。1つの受精卵が分割をつづけ、「発生」――つまり生物の形ができてくる過程――というプロセスをたどる生命のふしぎを明らかにしたパイオニアである。
生命の誕生後、どのようにしてからだが形づくられるのかを見てみよう。
受精後、卵はその大きさと形を変えずに分割をつづけ、多細胞化していく。16分割されたときの形は、まるで縫い目の見えるサッカーボールのようである。このサッカーボールの表面に、さらに細かい縫い目が入ると同時に、内部に空洞ができていく。
その後、「原口(げんこう)」と呼ばれるけこみができ、これが球の口に陥入すると「原腸」ができる。この原腸が、腸の原型である(図 画像参照)。脊椎動物ではこの原口は「肛門」になり、さらにもう1つ反対側に穴があいて、こちらが「口」になる。
こうして、からだの中に、”管”ができ上がる。
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生命の維持に不可欠なのは食であり、それを効率よく吸収するのは腸が必要である。そのためにも、腸を最優先してつくる必要があると考えられている。
腸ができた後に、脳や神経、皮膚、そして筋肉や心臓がつくられる。神経をはじめとする他の器官ができ上がっていくようすは、まるでまん丸のガラスの球に複雑に手を加えながら、さまざまな生物の形をつくり上げる、巨匠による前衛芸術を思い起こさせる。