じじぃの「ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相・差別が絶滅に追いやった!人類大移動」

Neanderthal vs Homo Sapiens: Who Would Win in a Fight? 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=9NPWOMEmP-s
ネアンデルタール人遺跡の分布

ネアンデルタール人

ネアンデルタール人クロマニヨン人の道具を比較

ネアンデルタールとサピエンス交替劇の真相 -学習能力の進化に基づく実証的研究- 文部科学省科研費補助金「新学術領域研究」
http://www.koutaigeki.org/
NHKスペシャル 「生命大躍進第3集 ついに“知性”が生まれた」 (追加) 2015年7月5日
【番組ナビゲーター】新垣結衣
最終回の第3回は、私たちの“知性”の誕生の謎に迫る。悠久の生命史の中にあって、文明を持ちうるほど高い“知性”を持った生き物は、私たち人間・ホモサピエンスだけだ。どのような進化の物語の末に、私たちはこの“知性”を獲得できたのだろうか?
石器の道具を比較すると、技術格差が交代劇の原因であったことがわかる。この技術格差をもたらしたさらなる原因は、種として持っている学習能力の違いであったと考えられる。
言語能力に関しては、言語能力に必要なFOXP2という遺伝子の配列がヒトとネアンデルタールでまったく同一であることから、ネアンデルタールは言語能力を持っていたと考えられている。したがって、生存か絶滅かを決定づけたのは学習能力の違いであった。
マウスにヒト型FOXP2遺伝子を導入したら、大脳基底核シナプス可塑性と樹状突起のコネクションが増えたという驚くべき論文が発表された。
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20150705
ネアンデルタール人の絶滅は4万年前? August 21, 2014 ナショナルジオグラフィック式日本語サイト
最新の化石年代測定から、ネアンデルタール人は定説より1万年早く絶滅していたことが明らかになり、現生人類がヨーロッパに到来したことで絶滅に追い込まれたという説に新たな証拠が加わった。
このたび研究者らは、ジブラルタルからコーカサスにわたって点在する40の洞窟から発掘された196個の動物の骨や貝殻、木炭を分析した。ほとんどはシカやバイソン、マンモスなどの骨で、全てにネアンデルタール人が使った石刃の痕跡が残る。
これらの骨を年代測定したところ、およそ5万年前から人口が減少し始め、集団が孤立していったことが明らかになった。それはちょうど、初期の現生人類が到来した時期と重なっている。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20140821005
ネアンデルタール人、兎が狩れず絶滅? March 12, 2013 ナショナルジオグラフィック式日本語サイト
ウサギは小さくてすばしこく、捕まえるのはとても難しい。このことがネアンデルタール人に最悪の結果をもたらしたかもしれないことがわかった。
かつてヨーロッパ大陸に住んでいたネアンデルタール人は、約3万年前の中期旧石器時代に絶滅へと向かった。その一因が、大型哺乳類から野生のウサギなどの小動物へと、狩りの対象を変えられなかったことにあるとする研究結果が新たに発表された。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20130312001
ネアンデルタール人 ウィキペディアWikipedia)より
ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス、Homo neanderthalensis)は、約20万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したヒト属の一種である。旧人であるネアンデルタール人は、我々現生人類であるホモ・サピエンス (Homo sapiens) の最も近い近縁種である。ちなみにシベリアのアルタイ地方で発見されたデニソワ人も旧人であり、ネアンデルタール人の兄弟種にあたる。また、インドネシアフローレス島で発見された身長1mで脳の小さいフローレス人も旧人であり、ネアンデルタール人の兄弟種の可能性が高い。
【絶滅】
ネアンデルタール人が絶滅したのは2万数千年前だが、その原因はよくわかっていない。クロマニョン人との暴力的衝突により絶滅したとする説、獲物が競合したことにより段階的に絶滅へ追いやられたとする説、ホモ・サピエンスと混血し急速にホモ・サピエンスに吸収されてしまったとする説など諸説ある。

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『人類大移動 アフリカからイースター島へ』 印東道子/編著 朝日新聞出版 2012年発行
移動と出会い (一部抜粋しています)
ネアンデルタール人は、蓄積してきた知識と慣れ親しんだ道具箱を堅持し、それが活かせる環境(同種環境)の消長に合わせて前進(繁栄)と後退(衰退)を繰り返しました。環境変化に反応する自動的な動き、それが彼らの適応行動の基本でした。
一方クロマニョン人は、さまざまな環境(異種環境)へ進出し、定着していきました。そこには、培ってきた道具箱の機能性の高さという支えがありましたが、それ以上に、携行する道具箱が、入植する先々で対峙する資源環境に向けて改良・改善・改変することも容易だったことが決め手になりました。
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さて、環境変化に対する両者の適応行動の違いは、適応能力の優劣の結果というよりは、根本的にちがう行動だったというとらえ方ができます。蓄積する知識や技術を継承する能力=社会学習能力を活かし、それに準じて行動したネアンデルタール、一方クロマニョンは、新たな知識や技術を創出する能力=個体学習能力を活かし、それに準じて行動していったという解釈です。そして、その後に訪れた社会状況の違いが両者の命運を分けることになったと考えられます。
越境してさまざまな環境に入植し、新天地の生産力を掘り起こしていくクロマニョン人の適応行動は、環境収容力(資源環境が支えられる人口)の上昇をもたらし、人口増加、社会の拡大につながります。それはしかし、隣接のネアンデルタール社会にとっては、みずから切り拓いてきた資源環境が浸食され、生産力が低下し、環境銃能力が落ち込むという思わぬ事態の到来につながります。その事態は、隣接するクロマニョン社会の動勢で加速され、深刻な社会状況が訪れることになりました。最大の問題が情報交換ネットワークの狭隘化(きょうあいか)だったでしょう。
転地先にも進出してくるクロマニョン社会に圧倒され、分散そして孤立の道を歩むことになるネアンデルタール社会にとって、最大の関心事は子孫を絶やさないこと。それを支えるのが引き継いできた集団間のネットワーク、とりわけ繁殖ネットワークだったはずです。それが、広域化とともにダイナミックに機能する隣人社会の各種ネットワークに圧倒され、寸断され、狭隘化していくことになりました。それは、人口減少によって弱体化し、時代状況の影響を受けやすくなったネアンデルタール社会の競争力を決定的に弱体化し、その衰退を速めることになったに相違ありません。
さて、以上の過程で働いたもう1つの要因を検討しておくべきでしょう。それは、両者の心の問題です。
かっては、かなり強く主張されたこともある、一方が他方を暴力的に駆逐していった、言い換えれば両社会の間の争いや闘争に原因を求める交替論は、それを裏づける証拠が見つからないこともあって影を潜めています。むしろ、両社会のあいだで、知識や技術のやりとりがあったとする「交流説」や「混血説」に立ち、それを裏づける化石や考古学的記録、遺伝学的証拠の探究と分析のほうが進んで、それを裏づける知見の報告が相ついでいます。しかし、もし、そのような状況が定常的に存在すれば、交替劇は、前述してきた内容とはちがった経過をたどり、ちがった結末を迎えることになったでしょう。
そこで、考えられるのが両社会のあいだに存在した壁、両者のあいだに存在した越えがたい心の壁です。ネアンデルタール人の心については知る由もありませんが、無言の暴力「差別」が、2つの社会を隔てることになり、それが、ネアンデルタール社会の孤立と弱体化を促し、彼らを終焉に追いやったとする仮説です。だとすれば、その責は、もっぱら新人クロマニョンが負うことになります。それを具体的に検証することは至難ですが。

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どうでもいい、じじぃの日記。
『人類大移動 アフリカからイースター島へ』という本を見ていたら、ネアンデルタール人の絶滅、について書かれていた。
ネアンデルタール人の脳容量は現生人類より大きく、現代人男性の平均が1450cm3なのに対して、男性の平均が1600cm3あったそうだ。
こんな、ネアンデルタール人がなぜ絶滅したのか?
クロマニョン人は狩りの対象ごとに道具を変えていたのに、ネアンデルタール人の道具は簡単なものだった。たとえば、ネアンデルタール人の狩りの道具はウサギを捕まえるようにはなっていなかった。
ネアンデルタール人は「うどの大木」だったのである。
ネアンデルタール人の心については知る由もありませんが、無言の暴力『差別』が、2つの社会を隔てることになり、それが、ネアンデルタール社会の孤立と弱体化を促し、彼らを終焉に追いやったとする仮説です」
どっかのじじぃも、もうすぐ終焉です。