ベルンハルト・カッツ - あのひと検索 SPYSEE
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興奮性細胞（神経細胞）内での伝導とシナプス伝達 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=YKT-WOErkrM
神経細胞はシナプスによって結合し、神経回路を形成
ベルンハルト・カッツ ウィキペディア（Wikipedia）より
ベルンハルト・カッツあるいはサー・バーナード・カッツ（Bernhard Katz, Sir Bernard Katz, 1911年3月26日 - 2003年4月20日）は、ドイツ出身のイギリスの生理学者。
ライプツィヒ出身。ライプツィヒ大学医学部卒業。ヒットラーによるユダヤ人弾圧を避けて、1935年2月にイギリスに渡った。1952年にユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン教授に就任し、王立協会の会員に選ばれた。
神経末梢部における伝達物質の発見と研究により、1970年ジュリアス・アクセルロッド、ウルフ・スファンテ・フォン・オイラーと共にノーベル生理学・医学賞を受賞した。
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『記憶のしくみ（上） 脳の認知と記憶システム』 ラリー・Ｒ・スクワイア、エリック・Ｒ・カンデル／著、小西史朗、桐野豊／監修 ブルーバックス 2013年発行
非陳述記憶のための修飾可能なシナプス （一部抜粋しています）
さまざまな組織の活動を協調させるために、１種類ではなく2種類のカテゴリーに分けられる化学信号が進化してきた。つまり、それがホルモンとシナプス伝達物質である。
これら2つの化学的コミュニケーションの様式は、ある程度の性質を共有している。ホルモン作用では、腺細胞がホルモンを血中へ放出することによって、遠くの組織へシグナル伝える。たとえば食事の後では、血中の糖であるグルコース量は上昇する。このグルコースの増加は、膵臓ににある細胞にシグナルを伝え、ホルモンであるインスリンを放出させる。このインスリンは、筋肉のインスリン受容体に作用して、その結果グルコースは筋細胞内へ取り込まれて、その後グリコーゲン（グルコース由来のエネルギー保存型の分子）へと変換され貯蔵される。シナプス伝達の場合のは、ニューロンはシナプス伝達物質を放出し、隣接する標的細胞にシグナルを伝える。
しかしながら、ホルモンとシナプス伝達物質との間には、2つの決定的な違いがある。第１は、シナプス伝達物質は一般的にホルモンよりもかなり短い距離ではたらいている。シナプス伝達物質を特別なものにしているのは、その信号を受容する細胞膜が、信号を放出する細胞のきわめて近くにあることである。その結果、シナプス伝達はホルモンによる伝達よりも速く、そしてその標的細胞に対する選択性がはるかに高い。後で見るように、記憶のようなはたらきにとって必要なきわめて特異的な情報を貯蔵する能力を発揮するためには、このようにニューロン同士が接近していることが重要である。もう１つのホルモンとシナプス伝達物質の違いは、１種類のシナプス伝達物質でも、標的細胞に多様な反応を引き起こすことができることである。一方、ホルモンはある決まった標的細胞へ、同じ作用を起こすだけである。
1930年代までに生物学者はシナプス伝達に関するこうした性質のいくつかをすでに理解していた。しかしこの考えには、1950年代から1960年代にかけてイギリス、ロンドン大学の神経生理学者であるバーナード・カッツ卿の研究によって、科学的な根拠があたえられた。それによって、シナプス伝達がどのように進むかについての詳細が解明されたのである。
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カッツの発見で注目されるのは、シナプス伝達は単一のばらばらな分子として放出されるのではなく、ある固定された量の包み（パケット）として、それが１つあるいは複数まとめて放出されるという事実であった。それぞれのパケットには約5000分子の神経伝達物質が含まれているのだ。これらのパケット１個１個は、全か無かの様式で放出される。カッツは、これらのパケットを「量子」と呼び、それらが化学伝達物質が放出される場合の基本単位であるという「量子説」を提唱した。
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