じじぃの「カギ遺伝子・20年後の日本・がんは治る病気になるか?文藝春秋」

【ゲノムリテラシー講座】ヒト遺伝子データベースの活用法(講義3) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=7nj-Cj17wsA
ゲノム解析技術の最前線と展望 2010年6月10日 Nature日本語版
臨床医でもある間野教授は、これまでに、肺がんの一部において染色体点座により生じたEML4-ALKという遺伝子が特異的に発現することを突き止め、「この遺伝子が陽性の肺がんでは、EML4-ALKチロシンキナーゼ阻害剤の経口投与で治療できる」との可能性を示した。
http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/ad-focus/detail/100610/1
肺がんの原因遺伝子の発見とその臨床応用  科学技術振興機構
間野 博行(自治医科大学 分子病態治療研究センター 教授)
肺がんの原因遺伝子ALK、RET、ROS1融合遺伝子を発見 → 一部の肺がんが「飲み薬で治る」時代へ 「臓器別治療」から「原因遺伝子別治療」へ
http://www.jst.go.jp/seika/01/seika18.html
情報ライブ ミヤネ屋 2012年10月15日 日本テレビ より
【司会】宮根誠司川田裕美 【出演】岸博幸白石真澄春川正明 【専門家ゲスト】堀田秋津(京都大学iPS細胞研究所助教
特集 iPS細胞治療への活用はいつ? 実用化までの課題は?
iPS細胞治療への活用はいつ?
●目  [現在] 加齢黄班変性症 完治療法なし
     ⇒ ”網膜色素上皮シート”を移植  [実用化] 来年にも臨床研究
     ⇒ 角膜、網膜の障害などを改善、緑内障白内障は未知数
●口  [現在] 歯周病(歯の欠損) 手術・インプラント治療など
     ⇒ エナメル芽細胞など一部の組織を作ることに成功 歯そのものの再生は未知数
●脳  [現在] パーキンソン病(脳内の神経伝達物質ドーパミンが減少し手足の震えなどを起こす難病) 主に薬物治療
     ⇒ “ドーパミンを作る神経細胞”を移植(注射) [実用化] 4〜5年後に臨床研究
     ⇒ アルツハイマー病、脳卒中の改善
●心臓 [現在] 心筋梗塞 薬物治療・心臓移植など
     ⇒ “心筋細胞”を移植(注射・細胞シート状にして貼る) [実用化] 4〜5年後に臨床研究
●内臓
・肝硬変 [現在] 食事療法・薬物療法・肝臓移植など
     ⇒ “肝臓細胞”を移植(細胞シート状にして貼るなど) [実用化] 10〜15年後に臨床研究
・糖尿病(1型) [現在] インスリン注射・すい臓移植など
     ⇒ “インスリンを作る細胞”を移植(細胞シート状にして貼るなど) [実用化] 未知数
・がん  [現在] 外科療法・放射線療法・化学療法など
     ⇒ “免疫細胞(T細胞)”を輸血 [実用化] 10年後に臨床研究
●新薬の開発
     ⇒ 人体にやさしい、副作用などのない薬が可能に

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文藝春秋 2014年2月特大号
総力特集 「20年後の日本」への50の質問 がんは「治る病気」になるか 【執筆者】野間博行(東京大学教授) (一部抜粋しています)
がん治療は今後10年で劇的な変化を遂げると考えています。20年経ったときにはがんは「治る」ものとなっているかもしれません。
2007年に私は、非小細胞肺がんの原因遺伝子である「EML4-ALK」を発見しました。その研究発表をもとに2011年には、大手製薬会社の開発した治療薬が承認され、医療の現場でも使われるようになりました。(日本では2012年承認)。これまで、白血病などには特効薬と呼ばれるものがある一方、固形がんは同様な薬がほとんど存在しませんでした。しかし、この発見はその定説を覆すものだったのです。
通常の抗がん剤は、正常細胞・がん細胞の区別なく攻撃してしまうもので、正常な細胞も殺してしまう。そのために患者さんの身体に大きな負担を強いていました。ところが「EML4-ALK」の発見でがん細胞の原因(カギ遺伝子)のみを攻撃することが可能になったのです。
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では、具体的には治療現場でどのような変化が起こっていくのでしょうか。
仮にある患者さんが、がんで医師の診察を受けるとします。するとまず医師は、患者のゲノム遺伝子の解析を行うことになります。
先ほど、申し上げたようなカギ遺伝子のリストを一度に全てチェックすることで、自分のがんに合った薬を選ぶことができるようになります。そして、患者さんのがんのカギ遺伝子がわかれば、その治療法を相談することになります。
その時点で、よい薬ができていたとしても外科手術や放射線治療などは併用されるはずです。薬だけを使うケースもあるでしょうが、50%は外科手術で取ってあとは薬を使うとか、今まで以上に細やかな相談をすることになります。

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どうでもいい、じじぃの日記。
文藝春秋』2014年2月特大号の特集「20年後の日本への50の質問」に「がんは『治る病気』になるか」が載っている。
今から20年後、がんは治る病気になっているかもしれない、とのこと。
「『EML4-ALK』の発見でがん細胞の原因(カギ遺伝子)のみを攻撃することが可能になったのです」
抗がん剤が、がんのみをやっつけられるようになるんだ。
「カギ遺伝子のリストを一度に全てチェックすることで、自分のがんに合った薬を選ぶことができるようになります」
問題はゲノム遺伝子の解析にかかる費用と、それにどれだけ時間がかかるかだなあ。
人間の寿命はまだまだ延びるらしいけど、生物学的寿命は70歳ぐらいらしい。