じじぃの「人の生きざま_337_J・アンドレイカ」

いきいき健康ライフ 05-04 膵臓がん 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=hFbZS5REF1Q
プレゼンテーションを行うジャック・アンドレイカ

ジャック・アンドレイカ 「 有望な膵臓がん検査 ― なんとティーンエージャーが開発」 TED RANDOM
85%以上もの膵臓がんが2%未満の生存率しかない手遅れの状態で発見されます。なぜこんなことになるのか? ジャック・アンドレイカが、膵臓がんの早期発見を可能にする有望な方法を開発した過程を語ります。超安価、効果的、かつ侵襲性の低い方法を、なんと16歳の誕生日を迎える前に作り出しました。
http://tr.loopshoot.com/id/1787
ジャック・アンドレイカ ウィキペディアWikipedia)より
ジャック・アンドレイカ(ジャック・トーマス・アンドレイカ,Jack Thomas Andraka,1997年生まれ)は、癌の研究者・発明家・科学者。インテルの2012年ゴードン・E・ ムーア賞(ISEF)の受賞者,および、いくつかの賞の受賞者。膵臓・卵巣・肺における癌の存在を示す蛋白質の増加を検出するための、迅速かつ安価な新方法を開発した。

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スーパープレゼンテーション 「将来性のあるすい臓がん検査方法をティーンが開発」 2013年12月16日 NHK Eテレ
1997年、米メリーランド州生まれ。父は土木技師、母は麻酔科医。幼い頃から科学に興味を持ち、小学生の頃からサイエンス・フェアに参加。2012年、インテル国際科学技術フェアで、すい臓がんの新たな検査法を発表し、最優秀賞に輝く。ABC、CBSBBC等テレビや新聞・雑誌の取材が相次ぐ。13年、15歳にしてTEDの舞台に立つ。
http://www.nhk.or.jp/superpresentation/backnumber/131014.html
週刊新潮』 「サイエンス宅配便」 竹内薫(科学作家) 2013年11月28日号
天才少年 「アンドレイカ君」の閃き (一部抜粋しています)
ジャック・アンドレイカ君を知っていますか? インテルのゴードン・E・ムーア賞などを受賞している科学者なのだが、1997年生まれの16歳。まだ高校生なのに、すい臓ガンの画期的な検査法を発見して、一躍、脚光を浴びているのだ。
13歳のときに大好きだった知人をすい臓ガンで亡くした。その際、すい臓ガンの早期発見が難しく、費用も時間もかかる上に、ガンを見逃す確率も高いことを知る。そこで、アンドレイカ君は、同じような悲劇が繰り返されない世の中にしようと、自分で新しい検査法を開発することにした。
彼は生物学の授業で、特定のタンパク質にだけ結合する「抗体」について教わる。すい臓ガンになると、体内には特殊なタンパク質が増える。だったら、そのタンパク質と結合する抗体を検査に使えばいいではないか。だが、厄介なのは、その抗体の反応を迅速かつ正確に調べることなのだ。
アンドレイカ君は、生物以外にもいろいろな勉強をしている。どこで学んだのか、彼は「カーボンナノチューブ」なるものの存在を知る。鋼鉄の数十倍から100倍の強度をもち、電気をよく通し、軽く、「夢の新素材」と呼ばれることもある炭素物質だ。カーボンナノチューブは、構造が変わると電気的な性質も大きく変わるのが特徴だ。
え? 抗体の話はわかるけど、カーボンナノチューブがすい臓ガンの検査にどう関わるの? 全然、関係ない気がするんだけど。
だが、アンドレイカ君の天才的な頭脳は、抗体とカーボンナノチューブを「ミックスする」ことを思いついた。すい臓ガンの徴候を示すタンパク質があれば、抗体が結合し、抗体とカーボンナノチューブのミックスの構造も変化する。だから、電気的な性質を測定すれば、構造が変化したかどうかを判定することができる。
よく理科実験で酸性度を測定するのにリトマス紙を使いますよね。そこから思いついたのかどうかはわからないが、アンドレイカ君は、抗体とカーボンナノチューブのミックスを試験紙にして使うことにした。そうすれば、患者の血液や尿で簡単に検査することができる。
こうやって説明されれば、なんということのないアイデアに聞こえるが、大人の科学者たちが何十年も解決できなかった(あるいは解決しようと思わなかった)問題を、若き天才の閃きが解決してくれた。