岸本忠三 - あのひと検索 SPYSEE
http://spysee.jp/%E5%B2%B8%E6%9C%AC%E5%BF%A0%E4%B8%89/35145
2011年(第27回)日本国際賞: 岸本博士 / 平野博士 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=8EGKBC_MRj4
免疫を探る 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=Mj_mZw6PCtA
岸本忠三 ウィキペディア(Wikipedia)より
岸本 忠三(きしもと ただみつ、1939年(昭和14年)5月7日 - )は、日本の免疫学者。元・大阪大学総長、大阪大学名誉教授。IL-6の発見者であり、免疫学の世界的権威としてその名を知られる。医学博士(大阪大学)(1969年)。大阪府富田林市生まれ。文化功労者、文化勲章。2009年、日本人初となるクラフォード賞の受賞者に選出された(平野俊夫、チャールズ・ディナレロとの共同受賞)。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
『新薬に挑んだ日本人科学者たち』 塚崎朝子/著 ブルーバックス 2013年発行
アクテムラ(トシリズマブ)――自己免疫疾患の進行を抑える薬 (一部抜粋しています)
生体には本来、外部からの異物の侵入に対して自分の体を防御する免疫機能が備わっている。その免疫機能が自分の臓器を攻撃してしまう病気を自己免疫疾患という。関節リウマチは自己免疫疾患の代表的なもので、40〜50代で主に手足の関節の痛みから始まり、何年もかけて軟骨や骨の破壊が進み、関節機能が低下して日常生活動作に支障を来すようになる。日本には70万人以上の関節リウマチの患者がいる。
原因はなお不明で、20世紀に入っても長らく、消炎鎮痛薬やステロイドなど、痛みやはれを和らげる対症療法しかなかった。1970年以降、新たに免疫系に働きかける抗リウマチ治療薬が登場して、一定の効果を上げるようになった。20世紀の終わりからは、さらに劇的な変化がもたらされている。骨を破壊する細胞(破骨細胞)の働きを促す情報伝達をしているタンパク質(サイトカイン)をターゲットにした分子標的治療薬が、相次いで開発されたのだ。
最初に世に出た関節リウマチの分子標的治療薬は、腫瘍壊死因子の1つ、TNF-αの動きを阻害するものだった。大阪大学の岸本忠三らが、インターロイキン6(IL-6)という、異なるサイトカインを発見、中外製薬がこれを受けて開発を進め、2005年にIL-6の働きを阻害する「アクテムラ」(トシリズマブ)が発売された。
これらは、遺伝子工学技術を駆使して、生物が産生するタンパク質を利用してつくり出される生物学的製剤であるため、高価な薬となる。しかし、関節炎を和らげる効果が大秋だけでなく、高い確率で関節破壊の進行を阻止し、最終的に薬が不要になる人さえいる。骨の修復までが可能であるとさえいわれるようになった。
分子標的治療薬の中で、免疫機能において抗体が抗原を認識する特異性を利用した薬剤を「抗体医薬」という。アクテムラは、日本初の抗体医薬第1号として、先鞭を付けることにもなった。現代は、遺伝子解析技術の進歩で多くの抗原分子が解明されており、がんや感染症、免疫疾患の治療に抗体医薬の開発が進められている。
子どものころの岸本忠三は病弱で、野口英世などの伝記に触発されて医学研究の道を志していた。しかし、高校時代には、1949年にノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹へのあこがれが募り、気持ちはすっかり理論物理学に傾いていた。進路を巡って父と口論になったが、最後は、医学部に進めず中学教師になった父の意をくんで、1958年に大阪大学医学部に入学した。
・
リウマチ患者には月1回注射投与するが症状改善が見られる人では、血中のIL-6の濃度も徐々に低下していく。IL-6の信号をブロックすることで、根本にある免疫の異常を治しているのではないかとみられている。
一方、薬でIL-6の働きを抑えてしまうと、不都合なこともある。肺炎などの感染症を起こしやすくなるのだが、全身の倦怠感が楽になって熱も出ないために、気づくのが遅れて重症化した例もある。岸本は、「IL-6は、『病気であるから休みなさい』と警告を発するために存在するのではないか」と推測する。
IL-6が大量に出るとさまざまな病気になるにもかかわらず、不思議なことに、IL-6をつくる遺伝子を潰したノックアウトマウスは、特に感染を起こしやすくなることはないなど、いまだ基礎研究で明らかにすべき課題は多い。
「なぜ、病気になるとIL-6が大量に産生されているのかという根本的な問題については、徐々に解明が進んでいった。IL-6によって、細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)とともに、ヘルパーT細胞の一種で自己免疫疾患の発症にかかわるTh17細胞が分化・誘導され、そこから炎症を起こすサイトカイン、IL-17が産生されるのだ。
最後に残されたのが、「なぜ、IL-6が異常に出るようになるのか」という問題である。それが分かれば自己免疫疾患の原因解明にもつながる。20世紀初頭にドイツの細菌学者、パウル・エールリヒ(Paul Ehrlich)は、近代免疫学・化学療法の基礎を築いた(1908年にイリア・メチニコフとともにノーベル生理学・医学賞受賞)。エールリヒが唱えたのが、「自己中毒忌避(Horror autotoxicus)」説である。これは、免疫系は自分自身を攻撃するものではないとして、自己免疫を否定するものではない。自己免疫は起こり得るが、それを回避する仕組みも組み込まれているとするもので、岸本はそれに答えを与えたいと考えている。
IL-6の発見により、2003年にロベルト・コッホゴールドメダルを受賞した岸本は、2009年には平野とともに、ノーベル賞選考機関であるスウェーデン王立科学アカデミーのクラフォード賞を日本人として初めて受賞した。授賞式では、「10年後に関節リウマチで車いすの生活を余儀なくされる人がいなくなることへの貢献に対して」との言葉を贈られた。2011年に2人は日本国際賞も受賞した。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
岸本忠三 Google 検索
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%B2%B8%E6%9C%AC%E5%BF%A0%E4%B8%89&sa=N&espv=210&es_sm=93&tbm=isch&tbo=u&source=univ&ei=chxnUqSvK8iekwXRpoBg&ved=0CCoQsAQ4Cg&biw=1050&bih=599