じじぃの「生命とは何か・子宮を人工的につくることは可能か?ニュートン」

Reproduction humaine (Part 02) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=y4SFgYCMqAg
1994年 生命40億年はるかな旅_5 奇跡のシステム「性」 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=v000NELXCsY
『Newton』 特集「生命とは何か」 2013.7月号
ヒトゲノムの全合成が生命解明の道を開く 上田泰巳博士 (一部抜粋しています)
Q.生命の最も重要な特徴は何でしようか?
A.「物事を抽象化する能力」です。「抽象化」とは、多様な物事を、有限な資源を用いて表現することです。私たち生命システムは、有限な分子・細胞だけで、無限とも思える多様な環境に対処しなければなりません。そこで生物は、「進化」によって時間をかけて遺伝子を変化させたり、「学習」によって細胞の状態を変化させたりして、さまざまな出来事に対応しています。これらは「抽象化」の能力の一端ですが、その原理はまだ人が設計できるほどには解明されていません。
Q.何が明らかになれば、生命のしくみが解明されたことになるのでしょうか?
A.最初の質問の答えにあげた「抽象化の原理」を解明することですが、かんたんではないと思います。
 生命システムがつくりあげたものの中で、最も情報が圧縮されている物質がDNAだと思います。今の勢いでDNAの合成能力が進歩して、もしもヒトゲノムをつくれるようになったら、「抽象化」のしくみを調べられるようになるでしょう。「本能」や「行動」などの現象を理解することができるようになるかもしれません。
Q.将来、人工合成した分子から、生命をつくることができるようになるでしょうか?
A.はい。「生命」と「物質」の大きな断絶は取りのぞかれることになると思います。
Q.iPS細胞によって、いつか組織や器官を再生し、生きた動物をつくることができるようになるでしょうか?
A.個体全体をつくるのにはまだまだ先だと思います。また、ヒトを生み出す能力をもつような構造体を直接再構成する研究は、倫理的にひかえることが必要だと思います。ヒト以外の哺乳類を対象として、細胞から個体の元となるような構造体をつくる技術は徐々にできてくると思います。
 今や、クローン技術によっていわば「受精卵」が再構成され、iPS細胞によって初期胚の内部の細胞ができています。今後、もし(ヒト以外の)哺乳類で初期胚そのものを再構成できたら、重要な技術になるでしょう。また、(ヒト以外の)哺乳類で子宮のようなものを工学的に実現できると、医学研究を行うためのさまざまなモデル動物を作成でき、非常に有用な技術になるはずです。でも、まだめどがたっていません。
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どうでもいい、じじいの日記。
『Newton』7月号に、特集として「生命とは何か」が載っていた。
「哺乳類で子宮のようなものを工学的に実現できると、医学研究を行うためのさまざまなモデル動物を作成でき、非常に有用な技術になるはずです」
昔、手塚治虫の『火の鳥』だったかで、受精した子どもが、透明な円筒形の培養液で育てられるという漫画があった。
iPS細胞で組織や器官が再生できる世の中になった。人工子宮があってもおかしくないような気がする。