じじぃの「旧約聖書の記述を疑う・メソポタミア伝説・アブラハムは実在したか?聖書考古学」

Heroic Men Of The Bible ! ( Full Movie ) Abraham, Sarah, Isaac, Jacob & Joseph 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=nmaNBN-jld0
Epic of Gilgamesh and the Great Flood 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=CmJEAw6LUxk
BC1950年ごろ、ヘブライ人はアブラハムにひきいられて
筑摩書房 一神教の起源 ─旧約聖書の「神」はどこから来たのか / 山我哲雄 著
●それは信仰「革命」だった
もともとイスラエルもユダも、古代オリエント世界の辺境に存した弱小国家に過ぎず、権力や覇権とはほとんど縁がなかった。その小さな国家が滅び、新バビロニア帝国の圧倒的な支配のもとで「ヤハウェの民」が最も非力で悲惨な境涯にあった時に、彼らの中から唯一神観が生まれた。それは、弱い者が生き延びるための知恵であった。
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480015815/
137億年の物語 「シュメール人、文字を発明!」 2013年5月26日 テレビ東京
【出演者】寺脇康文相内優香、その他
古代のアイデアマン“シュメール人”を知っていますか? 世界最古の文明・メソポタミア文明を開いたシュメール人は「人類史上初の文字」を発明しました。彼らは文字をまず何に使ったのだと思いますか? 古代人はとても几帳面な人たちだったようです。シュメール人の発明は文字だけではありません。今を生きる私たちにも関係が深いものばかり・・・1週間は7日。1日は24時間、1時間は60分、1分は60秒。
相内優香さんが、ギルガメシュ叙事詩を紙芝居で紹介した。この物語は旧約聖書ノアの方舟物語に似ているという。ギルガメシュ叙事詩は1872年に大英博物館の研究員だったジョージ・スミスが発見した。
http://www.tv-tokyo.co.jp/program/detail/22689_201305261830.html
アブラハム ウィキペディアWikipedia)より
アブラハム(英語:Abraham)は、ユダヤ教キリスト教イスラム教を信じるいわゆる聖典の民の始祖。ノアの洪水後、神による人類救済の出発点として選ばれ祝福された最初の預言者。「信仰の父」とも呼ばれる。
ユダヤ教の教義では全てのユダヤ人の、またイスラム教の教義では、ユダヤ人に加えて全てのアラブ人の系譜上の祖とされ、神の祝福も律法(戒律)も彼から始まる。イスラム教ではイブラーヒームと呼ばれ、ノア(ヌーフ)、モーセ(ムーサー)、イエス(イーサー)、ムハンマドと共に五大預言者のうちの一人とされる。キリスト教正教会においてはアウラアムと称され、聖人に列せられている。
族長と呼ばれるヘブル人の先祖たちの一人である。
ヘブロン ウィキペディアWikipedia)より
ヘブロンアラビア語ではアル=ハリールは、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区に位置する都市である。
エルサレムの南に位置するユダヤ教キリスト教イスラム教の聖地の一つ。
【概要】
ユダヤ教キリスト教イスラームの祖であるアブラハム(イブラーヒーム)の墓がある。旧約聖書によれば、この地はアブラハムがエジプトから逃れ、銀400シェケルで初めて手に入れた土地であるとされている。この墓所のあるマクペラの洞穴は、ユダヤ教だけでなくイスラームでも聖所とされており、建物の内部で二分されている。
ギルガメシュ叙事詩 ウィキペディアWikipedia)より
ギルガメシュ叙事詩』は、古代メソポタミアの文学作品。
実在していた可能性のある古代メソポタミアの伝説的な王ギルガメシュをめぐる物語。
【影響】
考古学者や文献学者の中には『旧約聖書』にこの物語の影響があると考える者もおり、特にノアの方舟のくだりは、ウトナピシュティムの洪水の神話が元になっているとしている。
このほかの旧約聖書の内容や、ギリシャ神話にも、この物語が原型と考えられているものがある。古代以後、忘れられていたが、最初の粘土板写本が発見された1872年以後の文学作品にも大きな影響を与えた。

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『聖書考古学 - 遺跡が語る史実』 長谷川修一/著 中公新書 2013年発行
アブラハムは実在したか――族長時代 (一部抜粋しています)
古代イスラエル史」と題する本の多くは「族長時代」、あるいは「父祖たちの時代」と呼ばれる時代から始まる。これに先立つ創世記の1章から11章は「原初史」と呼ばれ、そこで物語られる「天地創造」や「ノアの箱舟」の話は歴史として扱われない場合が多い。仮にそれらが史実であったとしても、イスラエル民族と言う枠を超えた「人類史」に属するような事件だからである。
ユダヤ人は最初の族長「アブラハム」を今日まで自分たちの「信仰の祖」と考えている。アブラハムは神に絶対的な信仰を示し、神もまたアブラハムを選び、是認した。このことは神がアブラハムと契約を結ぶことによってはっきりと示される。契約の1つは、神がアブラハムとその子孫に、当時「カナンの地」と呼ばれていたパレスチナの地を与える、というものであった。アブラハムもその子孫も神にとって特別な存在になったのである。そして聖書の中の「イスラエル人」はアブラハムの子孫ということになっているのだから、代々にわたる神との契約を最初に結んだこの先祖がひときわ重要なのだ(創世記17章7ー8節)。
さて、アブラハムが最初なら、最後の族長とは誰だろうか。ユダヤ教の伝統では「アブラハム」、「イサク」、「ヤコブ」を「3人の(民族の)父」とする。つまり、最後の族長はアブラハムの孫の「ヤコブ」であった。
もっとも、一般に「族長時代」と言った場合は、創世記に言及されるヤコブの12人の息子たちの時代も含められる。エジプトで権力の極みに昇りつめたヨセフもヤコブの息子の1人だった。
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ヤコブはエジプトに来たとき、ファラオに年齢を尋ねられ、「130歳」と答えている。(創世記47章9節)。ヤコブが生まれたときその父イサクは60竿(創世記25章26節)、そして、イサクが生まれたその父は100歳であったというから(創世記21章5節)、アブラハムの誕生は先ほどの1870年よりも290年前、すなわち紀元前2160ごろと計算できるのである。これで族長たちの時代に始まりと終わりの年代の両方がわかった。
しかし、今日ではこの数字をそのまま使って族長時代の年代を計算することはまずない。聖書に記載されている年代はいくつかの問題があるからだ。
その問題点とはまず、族長1人1人の年齢が驚くほど長い、ということだ。アブラハムは175歳(創世記25章7節)、イサクは180歳(創世記35章28節)、ヤコブは147歳(創世記47章28節)まで生きた。大変長寿の家系である。もっとも、族長より前に生きていた聖書中の人物はメトシュラの969歳(創世記5章27節)を筆頭にさらに長命である。それらに比べると大幅に短命になってしまったわけだが、それでも今日の我々から見れば随分長生きであった。
これらの人々は本当に長命だったのだろうか。メソポタミア文明の遺産に「シュメール(シュメル)王名表」と呼ばれるものがある。この王名表はメソポタミアにおける諸王朝の交替を、その王の統治年とともに記したものである。こちらに記載されている人物の統治年は数百年どころか万を超している。「シュメール王名表」には「大洪水」があったことが記されているが、こうした数字は大洪水後に短くなっていく。族長たちやそれ以前の聖書の登場人物の寿命が今日では考えられないほど長いのは、このシュメール王名表に記載された初期の王の治世年がべらぼうに長いことに似ている。ここにメソポタミア文明の聖書への詠歔王を見ることができよう。
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「テル・ヘブロン」が青銅器時代鉄器時代ヘブロンの町と同定され、発掘もなされた。発掘によって、族長時代と並行するとされる中期青銅器時代の町は巨石で築かれた城壁によって囲まれていることが明らかになった。この時代からは象形文字の刻まれた粘土板が見つかっている。テキストの内容は引き渡すヒツジのリストであり、王に言及していることから、ヘブロンが当時この地方の行政中心地であったことが想像される。
父祖たちの物語の中で、その内容の史実性がその舞台となった町の発掘によって確認できた例は今のところない。しかし発掘の成果の一部は、父祖たちの物語すべてがまったく創作というわけではなく、そこに何かしら、古代の記憶が繁栄されている可能性をも暗示している。ただそれを聖書が記す族長時代中の出来事に限定することは不可能であろう。
おそらく父祖たちの物語の中には、物語が書かれた当時人口に膾炙(かいしゃ)していた伝承が含まれており、そうした伝承の中には、いつの間にか自分たちの大いなる「民族の父」に起こった出来事として伝わるようになったものもあるのではないだろうか。

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どうでもいい、じじいの日記。
先日、図書館の中で新刊書コーナーを覗いてみたら、長谷川修一著『聖書考古学 - 遺跡が語る史実』という本があった。
「その問題点とはまず、族長1人1人の年齢が驚くほど長い、ということだ。アブラハムは175歳(創世記25章7節)、イサクは180歳(創世記35章28節)、ヤコブは147歳(創世記47章28節)まで生きた。大変長寿の家系である。もっとも、族長より前に生きていた聖書中の人物はメトシュラの969歳(創世記5章27節)を筆頭にさらに長命である」
このような長命の話はメソポタミアの伝説にも出てくる。
5/26、テレビ東京 『137億年の物語』で「シュメール人、文字を発明!」を観た。
そのなかで、メソポタミアの物語にまるで旧約聖書の「ノアの方舟」と同じような話が出てきた。
この本の中で、聖書の創世記の記述がBC3000〜BC2000年頃のメソポタミア文明の話と重なっていることが書かれている。
「おそらく父祖たちの物語の中には、物語が書かれた当時人口に膾炙(かいしゃ)していた伝承が含まれており、そうした伝承の中には、いつの間にか自分たちの大いなる『民族の父』に起こった出来事として伝わるようになったものもあるのではないだろうか」
聖書の創世記はどこか、日本の『古事記』を思わせる。(調べたわけではないが)