はてな宇宙「第9回:超対称性理論」/ Ask a Scientist "Supersymmetry " 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=GNhAzQ2KeQ8
John Ellis (physicist) 画像
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/74/John_Ellis_2008-02-01.jpg
『ヒッグス粒子の発見』 イアン・サンプル/著、上原昌子/訳 ブルーバックス 2013年発行
ヒッグス場はね、夜のあいだに降り積もった雪のようなものなんだよ――。
(CERNを代表する理論物理学者、ジョン・エリス)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%92%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%B9%E7%B2%92%E5%AD%90%E3%81%AE%E7%99%BA%E8%A6%8B-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB/dp/4062577984
暗黒物質の証拠発見か、宇宙の謎解明に前進 国際チーム 2013.4.4 MSN産経ニュース
宇宙のどこにでも存在するとされながら見つかっていない「暗黒物質」を追い求めている欧州合同原子核研究所(CERN)などの国際チームが、日本時間4日未明「暗黒物質が原因だとしてもおかしくない現象を観測した」と発表した。
国際宇宙ステーションを使った高い精度の観測で、宇宙最大の謎の証拠を発見した可能性がある。
本来なら宇宙空間に極めて数が少ない「陽電子」を、理論の想定を上回って観測したのが根拠。ただチームは、ほかの天体が原因である可能性も否定しきれないとして、データを解析して見極める。
研究代表者でノーベル物理学賞受賞者のサミュエル・ティン米マサチューセッツ工科大教授が、スイス・ジュネーブの会合で発表。「暗黒物質からの信号かどうか、今後の研究で分かるだろう」と述べた。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/130404/scn13040401070000-n1.htm
John Ellis (physicist) Wikipediaより
Jonathan Richard Ellis CBE FRS (born 1 July 1946) is a British theoretical physicist who is currently Clerk Maxwell Professor of Theoretical Physics at King's College London.
After completing his secondary education at Highgate School, he attended King's College, Cambridge, earning his Ph.D. in theoretical (high-energy) particle physics in 1971. After brief post-doc positions at SLAC and Caltech, he went to CERN and has held an indefinite contract there since 1978. He was awarded the Maxwell Medal and the Paul Dirac Prize by the Institute of Physics in 1982 and 2005 respectively, and is an Elected Fellow of the Royal Society of London since 1985 and of the Institute of Physics since 1991. He was awarded an Honorary Doctorate from the University of Southampton, and twice won the First Award in the Gravity Research Foundation essay competition (in 1999 and 2005). He is also Honorary Doctor at Uppsala University.
Ellis' activities at CERN are wide-ranging. He was twice Deputy Division Leader for the theory ("TH") division, and served as Division Leader for 1988?1994. He was a founding member of the LEPC and of the LHCC; currently he is chair of the committee to investigate physics opportunities for future proton accelerators, and is a member of the extended CLIC (Compact Linear Collider) Steering Committee.
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
『ヒッグス粒子とはなにか? 素粒子物理とヒッグス粒子の世界を追う』 ハインツ・ホライス、矢沢潔/著 サイエンス・アイ新書 2013年発行
ヒッグス粒子を超えて (一部抜粋しています)
湯川秀樹に始まった素粒子物理の伝統的な方法論は、新しい粒子を求めるというプロセスの繰り返しであった。しかし理論物理学者たちは、これからはいわゆる「超対称性(スーパーシンメトリー)」が新たな答えを導いてくれると期待している。
超対称性の理論では、新たな追加作業を行わなくてもすでに知られている素粒子の種類が倍加する。というのも、超対称性の概念を導入すると、標準モデルが扱う粒子のそれぞれが”ミラー粒子(鏡像粒子)”をもつことになるからだ。
グルーオンやフォトンのような力を媒介する粒子には、そのミラー粒子として質量を持つ粒子が付随する。超対称性な力の粒子は常にミラー粒子をもっているのだ。これは巧妙なトリックのように見えるが、素粒子物理の世界ではこれによく似たトリックが過去にも成功を収めている。
たとえば1928年にイギリスの物理学者ポール・ディラックは、電子の運動を記述する方程式(ディラック方程式)を導いた。するとこの方程式は負のエネルギーをもつ粒子の存在を許していたので、ディラックは電子の”反粒子”が存在すると予言した。そして実際に数年後、電子の反粒子である「陽電子」の存在が実験によって確認されたのである。
時代を現在に戻すと、セルンの指導的な理論物理学者ジョン・エリスは2006年のある記事にこう書いている。「超対称性はおそらく、LHCの実験で期待されるあらゆるサプライズ的発見のなかでもっとも待ち望まれているものである」
エリスは超対称性理論の新たな世界を次のように説明している。「標準モデルが予言するすべての粒子――クォークにレプトンにボソン――.はスピンが異なる以外は同じ電荷をもつパートナー粒子の集団を引き連れているでしょう。それが固有の性質なのです。スピン1/2のクォークはスピン0の超対称性のパートナー粒子をともなっている。その名は”スクォーク”。また強い力を伝達するスピン1のグルーオンは、スピン1/2のパートナー粒子”グルイーノ”をともなっているはずです」
・
エリスと彼の同僚たちは、今後10年間にLHCの高エネルギー世界を探索することによって非常に多くの発見がなされると期待している。彼らは標準モデルをはるかに超える”新しい物理学”の到来を予感し、さらに「われわれがこれまでに予想したことのないもの、我々の世界観を完全にくつがえしてしまうものの出現」を期待しているという。