じじぃの「未解決ファイル_185_免疫寛容」

AMPO.tv 〜先進医療に挑む〜 動画あり
免疫寛容 【医師】東京女子医科大学 寺岡慧
http://www.ampo.tv/v/4feaf2d51f8d8
肝臓病フォーラムin札幌「最新の肝移植について」④ 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=1XISi3Qd8jU
異物vs免疫細胞の戦い 画像
http://www.esampo.com/health/ishoku/meneki/images/meneki_ill.gif
きょうの健康 大腸の病気 最新情報「クローン病」 (追加) 2013年11月14日 NHK Eテレ
【専門家ゲスト】鈴木康夫(東邦大学医療センター佐倉病院 教授)
クローン病とは、口から食道、胃、小腸、大腸、肛門に至る消化管のどこにでも原因不明の炎症が起きる病気で、多くは10〜20歳代の若い年代に発症します。
クローン病の治療の中心は、炎症や症状を緩和する薬物療法です。症状が軽症の場合は5-アミノサリチル酸製剤を、症状が進んでいる場合には、ステロイド薬や免疫調節薬、抗TNF-抗体製剤などを用います。病気を進行させないためには、症状が緩和されている期間も薬を使い続けることが大切です。また、病状に応じて、活性化した白血球のうち顆粒球と呼ばれる成分を除去するために、顆粒球除去療法を行うこともあります。狭さくやろう孔、せん孔がすでに起きているなどの場合は、狭さくを広げたり、腸管を切除する手術を行うケースもあります。栄養状態によっては、点滴などによる栄養療法も行われます。
日常生活では、「暴飲暴食をしない」「動物性脂肪を控えめにする」「不摂生をしない」「ストレスをためない」などに気をつけることが大切です。喫煙している場合は必ず禁煙をし、アルコールの摂取も控えめにしましょう。
http://www.nhk.or.jp/kenko/kenkotoday/archives/2013/11/1114.html
肝移植拒絶反応、薬飲まず抑制 北大・順大チーム開発 2013年3月2日 朝日新聞デジタル
器移植後に起きる拒絶反応を免疫抑制剤を飲まずに抑える手法を、北海道大と順天堂大のチームが開発した。患者と臓器提供者の免疫をつかさどる白血球を操作した。生体肝移植を受けた10人に行い、4人が最長で半年間、薬を中止し、6人で減量することに成功した。新たな治療法として確立すれば、患者の負担は大幅に減らせると期待される。
移植手術を受けた患者は通常、拒絶反応を抑える薬を生涯飲み続ける必要がある。免疫力が下がるため、感染や発がんのリスクが高まるほか、腎障害などの重い副作用もある。
拒絶反応は、患者の白血球の一種、T細胞が移植臓器を「異物」と認識して攻撃して起こる。北大の藤堂省(さとる)・特任教授、順天堂大の奥村康(こう)・特任教授らは、移植の手術前に患者と提供者の血液から白血球を取り出して一緒に培養。特殊な薬剤を加えて、患者の白血球が提供者特有の成分を患者自身のものと勘違いするようにした。培養した白血球は移植から2週間後に患者に戻し、段階的に薬を減らした。
http://www.asahi.com/tech_science/update/0302/TKY201303010529.html
臓器移植医療部について 北海道大学病院
北海道大学では、臓器移植のメッカであるアメリカ・ピッツバーグで実際に臨床・研究を行っていた藤堂 省、古川博之の両教授が1997年に帰国、臓器移植のプログラムを開設しましたが、その実績が評価され、2001年に臓器移植医療部として新設されました。北海道唯一の肝移植、膵臓移植、小腸移植の脳死認定施設であり、生体肝移植を中心とした移植医療を展開しています。1997年9月から2004年12月現在まで118例の生体と4例の脳死、1例のドミノ肝移植を行っております。外来では、チーフ、サブチーフ、移植コーデイネーターの3人が、病棟では、チーフ、サブチーフ、インストラクターまたはジュニア・フェロー、レジデントの4〜5人が診療に当たっています。
http://www.huhp.hokudai.ac.jp/medical/central/transplant.html
免疫抑制剤 ウィキペディアWikipedia)より
免疫抑制剤は、免疫抑制療法において免疫系の活動を抑制ないし阻害するために用いる薬剤である。臨床的には以下のような場合に用いられる。
・移植した臓器や組織(骨髄、心臓、腎臓、肝臓など)に対する拒絶反応の抑制
・自己免疫疾患やそれによると推定される疾患(関節リウマチ、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、クローン病潰瘍性大腸炎など)の治療
・自己免疫とは関係ない炎症性の疾患の治療(アレルギー性喘息の長期的抑制など)
副作用や危険性のない免疫抑制剤は存在しない。大部分のものは非選択的に作用するため、免疫系は感染や悪性新生物の拡大をうまく抑えることが出来なくなる。
免疫寛容 ウィキペディアWikipedia)より
免疫寛容(immune tolerance)とは、特定抗原に対する特異的免疫反応の欠如あるいは抑制状態のことを示し、自己体組織成分に対する免疫無反応性(自己寛容)はこれに由来する。免疫寛容が破綻して自己抗原に対して免疫反応を示すことが原因となる疾病が自己免疫疾患である。
本来は自己なのだがT細胞から見て非自己に見える細胞を攻撃しないようにする仕組みが免疫寛容である。ある特定の条件の元にT細胞がその特殊な自己抗原に結合した場合に免疫寛容が成立する。

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クローズアップ現代 「夢の治療が始まった 〜免疫を制御する“医療革命”〜」 2013年3月14日 NHK
【キャスター】内多勝康 【出演者】奥村康(順天堂大学特任教授)
「自己」と「他者」を巧みに見分けて私たちの体を守る免疫。今、その免疫を制御する治療が、医療に革命的な変化をもたらそうとしている。異物を攻撃する免疫細胞の働きを、部分的に制御する「免疫寛容(めんえきかんよう)」と呼ばれる治療方法だ。北海道大学の移植医療チームは、2年前から始めた新しい生体肝移植法で、「免疫寛容」を実施。このたび世界で初めて、4名の患者の“免疫抑制剤ゼロ”を実現した。この治療は今後、臓器移植の可能性を広げるだけでなく、iPS細胞などの再生医療による移植にも応用できると期待が高まっている。更に「花粉症」や「食物アレルギー」「がん」など、根治が難しい身近な病気を治す方法としても、免疫の制御による治療が模索されている。医療の最前線に密着し、免疫の不思議と新たなアプローチで病気に挑む最新治療に迫る。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3325.html
どうでもいい、じじぃの日記。
3/14、NHKクローズアップ現代』で「夢の治療が始まった 〜免疫を制御する“医療革命”〜」を観た。
こんなことを言っていた。
世界に先駆けて、臓器移植で「免疫寛容」の治療を始めた北海道大学病院です。
肝臓がんと診断された北川正樹さん(55歳)。去年1月、医師から余命3年と告げられました。抗がん剤による治療では回復が見込めなかったため、臓器移植を決断。長男の浩太郎さん(22歳)から肝臓の一部を移植することにしました。
日本で行われている肝臓の移植手術は年間およそ500例。肝臓がんなどの有効な治療法として、希望者は増え続けています。
表面が凸凹の肝臓の写真が出てきた。
去年7月24日の北川さんの肝臓です。表面が凸凹になり、ほとんど機能していませんでした。悪化した肝臓を取り除き、そこに息子の健康な肝臓の一部を移植します。
しかし、安心はできません。肝臓を移植すると、司令塔の免疫細胞が敵だと判断して攻撃を始めます。拒絶反応です。拒絶反応を抑えるために免疫抑制剤を服用しました。
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北川さんは免疫抑制剤に替わる新たな治療に賭けることにしました。それが免疫寛容です。
まず、北川さんの体から血液に含まれる免疫細胞を取り出します。北川さんの免疫細胞に息子 浩太郎さんの免疫細胞を混ぜ、特殊な薬剤と一緒に培養します。このとき、北川さんの免疫細胞は”息子の細胞は敵ではない。味方だ”と教え込まれます。そうやって教育を受けた免疫細胞を再び北川さんの体に戻します。すると今度は、体内にある免疫細胞にも”息子の細胞は敵ではない”という情報が伝わり、攻撃しなくなるのです。これが免疫寛容です。
必要な免疫機能が保たれるため、合併症のリスクは激減します。
移植手術から7ヵ月の2月14日。医師は免疫寛容の効果を確かめることにしました。
担当医師、「今回から免疫抑制剤を3分の2に減らします」
免疫抑制剤の服用量が半年で少なくなっているグラフが出てきた。
北川さんの免疫抑制剤の服用量を示したグラフです。免疫寛容の治療から7ヵ月後には3割減少。今後経過が順調に進めば、1年後には免疫抑制剤が不要になります。
薬を減らしてから1ヵ月。拒絶反応は起こらず。肝機能は安定しています。
北川さん、「薬を飲まなくていいんだと思うと、心強く感じる」
じじぃの感想
免疫寛容は免疫機能を高めるだけでなく、がん細胞をやっつける効果もあるのだそうだ。
始めて聞いた名前だが、今後、広く応用されるに違いない。