じじぃの「人に好かれるより嫌われないことを好む国民・イギリス人・スウェーデン人!ヨーロッパ人の奇妙なしぐさ」

この国の形〜スウェーデンから学ぶもの 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=tLYOO0zYXDU
海外反応! I LOVE JAPAN  : なんで日本人はシャイなの? 2011年2月7日
http://blog.livedoor.jp/zzcj/archives/51615372.html
住まいで靴を脱ぐ 住まいと暮らしのヒント集
注目したいのは、ほとんどの子が靴を履いていないこと。日本では普通ですが、スウェーデンではどうなのでしょうか?
靴を履かないくらい床が清潔であるということと、どこにでも寝転がれるところがあるということでしょう。日本的な発想がありますね。
http://atelierplease.blog9.fc2.com/blog-entry-90.html
プライムニュース 「総選挙“論点”は何か 忘れられた?社会保障 消費増税延期どう対応」 (追加) 2014年11月25日 BSフジ
【キャスター】秋元優里、反町理 【ゲスト】大日向雅美(恵泉女学園大学大学院教授)、宮本太郎(中央大学教授)
安倍首相は衆議院解散の判断にあたり、消費税率10%への引き上げを1年半延期し、2017年4月からにすると明言した。消費税の引き上げ分は社会保障費に充てられることになっていたが、増税延期による影響はどう出るのか。
税と“表裏一体”の関係とも言える社会保障政策について、この総選挙で何が問われるべきなのか。
反町、「日本と北欧の国との社会保障・高負担の認識の違いはどこからくるんですか?」
大日向、「スウェーデンは高福祉です。高福祉・高負担がなぜ実現できているのか。スウェーデンには『悲しみの分かち合い』というのがある。悲しみを分かち合ってこそ社会が豊かになるという考え方があるんです」
前編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d141125_0
後編:http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/index.html?d141125_1
『日本はスウェーデンになるべきか』 高岡望/著 PHP新書 2011年発行より
スウェーデンの本質
スウェーデン人の国民性として、清潔、能率的であり、決まりを守り、勤勉であるという点がよく指摘される。いずれも経済的豊かさを実現するためには有益な資質であり、先進国では教育上美徳とされるものである。
そうは言っても読者の中には、「いやいや。スウェーデンが勤勉、能率的だといっても、日本人ほとではないだろう」と思っている人がいるかもしれない。そういう人は、一度ご自分で車を車検場に持っていけば、疑いは晴れるだろう。
日本の陸運局の受付時間は、だいたい午前8時45分から午後4時が一般的、民間の車検場でも、せいぜい午前8時から午後7時といったところか。これに対し、ストックホルムの車検場は午前6時から午後9時まで受け付けている。
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家に戻る時間を含めて2時間弱で済んだ。なかなか能率的ではないか。筆者は日本では車を買ったディーラーに頼んでいたので単純には比較できないが、車を家まで取りに来てもらって翌日返してもらうというパターンであった。車1台の車検を通すために合計何人の人間が何時間働くのかという観点を加味すれば、おそらく少数精鋭のスウェーデン方式の方が能率的といえよう。筆者はこれまで、イギリス、エジプト、アメリカ、イタリアに住んだことがあるが、正直なところ、日本人である筆者が、他の国の方が能率的と感心できる機会に遭遇したことはあまりなかった。
さらに、中庸を好む、横並び意識が強い、上下関係に敏感、内気でシャイだということになると、日本人としては、ますますスウェーデン人に対する親近感がわいてくる。実際日本人のことをアジアのスウェーデン人、スウェーデンのことを北欧の日本人(Japanese of the North)と表現した著名な文化人類学者がいる。
筆者は、初対面のスウェーデン人には、「『H&M』が日本市場で成功しているのは当然だ。両国ともhonest and modestだからだ」と言っている。
先日、スウェーデン外務省の関係者とワーキングランチを開催して、国際情勢について議論した。ひととおり意見交換が済んでメインディシュが終わったところでデザートを勧めると、局長から一言「ありがとう。私はコーヒーにする」との返事。すると、局長のいない所なら甘いものに目のない課長と、担当官だが、迷うことなく「私もコーヒーにする」と異口同音の返事が返ってきた。このような反応は、筆者が以前駐在したイタリアではあり得ない。同じヨーロッパ人だが、スウェーデン人は日本人の方に似ていると感じる場面である。
スウェーデン人の内気な性格は、ヨーロッパの中でも際立っているようだ。彼らが親密な関係を結ぶのは、家族や親友といったごくわずかの人に限られるのが一般的だといわれる。従って、外国人がこのような輪に入るのは難しい。先の文化人類学者の論文には、ドイツに生まれ育ったスウェーデン人が故国に帰って、人々があまりに内気に、用心深いため、感情のこもった交流が乏しいことをつらく思ったとの話も紹介されている。ストックホルムに着任したばかりの筆者にある南欧の国の外交官が、「スウェーデンは暮らしづらい国だ。妻が語学学校に通っているがスウェーデン人と友達になるのが非常に難しいと嘆いている」と愚痴を言っていた。筆者はその話を聞きながら、そのようなことは日本でもありそうだなと感じていた。
日本人の内気な国民性は、本音をさらすのは身内の間にとどめ、よそ者との関係は建前に終始するとの心性と結びついていると理解できる。スウェーデン人の場合も、gora bort sig(自らをさらけ出すとの意)をするのは、仲間内の間に限られるそうだ。酒に酔った場合は他人との間でも陽気になって本音をさらけ出してもいいという文化まで、両国の間で共有されている。12月のクリスマス休暇前、日本でいえば忘年会の季節にレストランに行くと、時々、職場の同僚と思(おぼ)しき男女が1つのテーブルを賑やかに囲んで、「フラ! フラ! フラ!」と掛け声をかけながらアルコール度40度のアクアヴィットで何回も乾杯したり、宴もたけなわになると皆で歌い出すといった光景に出会うが、日本の職場の宴会を彷彿(ほうふつ)とさせるものがある。

『ヨーロッパ人の奇妙なしぐさ』 ピーター コレット/著、高橋健次/訳 草思社 1996年発行より
慎み深さ――人に好かれるより嫌われないことを好むスウェーデン (一部抜粋しています)
外国の人たちは、イギリス人が内気で引きこもりがちな性格をしていて、殻から引きずりだすにはたいへんな努力が必要だ、ということをしばしば口にする。イギリス人の側でもそれを自覚している。たとえば、1766年にトバイアス・スモレットは、「この種の慎み深さ」について言及し、それは「イギリス人の特有な気質だ」と答えた。スモレットは、イギリス人の寡黙(かもく)さと、外国人ののびのびした気風とを比較している。「同国人どうしがたまたま異国で出会ったりすると、全くの初対面でも、両手を拡げてかけより、まるで旧友のように抱きあうものだ。ところが、これと同じ状況におちいったイギリス人の場合は、たがいにおずおずと遠慮がちな態度をとり、相手の引力圏に入りこまないようにしている、まるで反発力をもった2つの物体のようだ」
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イギリス人がすれちがうとき、一方的に手をふるだけで平気なのはどうしてか? かれらを引き離す「反発力」とはなにか、それはスモレットが主張するように、イギリス人気質に特有のものなのか?
イギリス人はなぜそんなによそよそしいか、その理由の1つは、かれらは他人に自分を押しつけたくないし、他人にでしゃばられたくもない、という強い願望をもっているからである。しかし、こうした傾向はなにもイギリス人だけのものではなく、フィンランドスウェーデンノルウェー、北ドイツなどの各地で見られる――それどころか実際には、好かれるより嫌われないことのほうに人びとの関心がある地域のすべてに見られるといえよう。こうした国ぐににおける対人関係を背後から動かしている動機は、他人から非難されるという否定的結末だけはどうしても避けたいとする願望である。これは南ヨーロッパで見られるものと正反対だ。そこでは、人びととは承認されたいという要求を動機に行動する。
非難を避けたいとする願望は、いくつかの徴候と結びつく。まず第1に、そうした願望があると、見知らぬ人間を敬遠するようになる。外国人だという不利な条件が加わった場合は、なおさらそうだ。それでも見知らぬ人に出会ってしまったときは、できるだけ相手から離れた場所に身をおくことが多い。相手を会話に引き込まなくてもすむからだ。この種の敬遠が生まれる原因は、多くの場合、何をしゃべればよいかわからないという苦悶そのものである。たとえばイギリス人は、会話の口火を切るのに四苦八苦することがしばしばある。これも理由の1つとなって、かれらは初対面どころか長年の知り合いどうしの会話でも、天気の話題やごく一般的なあたりさわりのない話題をとりあげることが目立って多いのである。
アメリカの作家スーザン・ソンタグによれば、スウェーデンも同様の問題をかかえているという。「会話が始まると、どんな場合でも話物のあいだに身体的緊張が高まるのを感じる……何を離したらよいかが問題なのだ」。そして、「会話は、つねに中断の危機にさらされている。その原因となるのは、どうしても秘密にしておかねばならないという規制と、沈黙がもつ積極的魅惑である」。ソンタグによると、スウェーデン人の好む話題は、天気、お金、酒、行動計画ということになる。行動計画とは、同席者にたいしてトイレに行くと告げることからはじまって、休暇にでかけるという話まで含むという。よくある、予測しやすい話題が、人の出会いを儀礼化する。つまり、何か話されるよりも、何かが話されているという事実のほうが重要なのだ。人との会話は、人類学者マリノフシキーのいう「交感的言語使用」――情報交換のためよりも、交感するための会話――になるのである。
こうした、内容より形式に重点のある会話のスタイルは、度を超してしまって相手を怒らせはしないかと気にしがちなスウェーデン人やイギリス人などにとっては、ことのほか魅力がある。

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どうでもいい、じじぃの日記。
少し古い本だが、図書館から『ヨーロッパ人の奇妙なしぐさ』という本を借りてきた。
「イギリス人はなぜそんなによそよそしいか、その理由の1つは、かれらは他人に自分を押しつけたくないし、他人にでしゃばられたくもない、という強い願望をもっているからである。しかし、こうした傾向はなにもイギリス人だけのものではなく、フィンランドスウェーデンノルウェー、北ドイツなどの各地で見られる――それどころか実際には、好かれるより嫌われないことのほうに人びとの関心がある地域のすべてに見られるといえよう」
イギリス、スウェーデンフィンランドノルウェー、北ドイツの人々は好かれるより嫌われないことのほうに関心があるのだそうだ。
そういえば、高岡望著 『日本はスウェーデンになるべきか』にこんなことが書かれていた。
「実際日本人のことをアジアのスウェーデン人、スウェーデンのことを北欧の日本人(Japanese of the North)と表現した著名な文化人類学者がいる」
なんとなく、イギリス人も、スウェーデン人も、日本人も内気でシャイな国民のようにみえる。
NHKサイエンスZERO』の番組「速報 ノーベル賞! iPS細胞 その舞台裏」でノーベル医学・生理学賞を受賞した山中伸弥博士がこんなことを言っていた。
「今まで20年以上研究していますが、こんなことは本当に初めてでうまくいったと思っても間違いや誤解だったとか、全部が水の泡になることの繰り返しだった。ウソだろう、こんなにうまくいくはずがない、こんなバカな、というのがドンドン最後まで続いて、研究の過程でも、今回の受賞したときも純粋な喜びはあまりない。むしろ不思議だ、生物のもつ力というのがあるんだな、と思いました」
山中伸弥博士は、内気でシャイな人柄が感じられる。
もうすぐ、スウェーデンノーベル賞受賞式(12月10日)が始まる。