じじぃの「人の死にざま_961_E・モニス」

エガス・モニス - あのひと検索 SPYSEE
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Lobotomy 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=CisgoW8YW6E
Lobotomy - PBS documentary on Walter Freeman 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=_0aNILW6ILk
エガス・モニス ウィキペディアWikipedia)より
エガス・モニス(Antonio Caetano de Abreu Freire Egas Moniz)は、ポルトガルの政治家、医者(神経科医)である。
ポルトガル北部大西洋岸のアベンカに生まれた。ロボトミーという名前で良く知られる精神外科手術、前頭葉切断手術を精神疾患を根本的に治療する目的で考案した。これが功績として認められ、1949年にスイスの神経生理学者ヴァルター・ルドルフ・ヘスとともにノーベル生理学・医学賞を受賞した。受賞の理由は「ある種の精神病に対する前頭葉白質切截術の治療的価値に関する発見」である。
【経歴】
ロボトミーは主に統合失調症の治療に用いられたが、患者から人間性を不可逆的に奪う深刻な副作用が伴うことが問題視されて、エガス・モニスのノーベル賞取り消しを求める社会運動が始まり、1975年までにはまったく行なわれなくなる。現在では悪評の高い手術となっており、薬物療法が一般的となっている。
65歳のとき、自分の患者が放った銃弾が脊髄に命中して身体障害者になった。1955年ポルトガルリスボンで死去した。
アメリカなどでは、今でもロボトミー手術の被害で廃人になった当事者その家族らがエガス・モニスのノーベル生理学・医学賞受賞取り消しのための運動を行っている。

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『人類を変えた科学の大発見』 小谷太郎/著 中経の文庫 2010年発行
ロボトミーの発見 (一部抜粋しています)
1930年代、多くの国で精神病院はパンク状態でした。福祉と国民生産の向上により、それまで医療を受けられなかった地域や階層の人々も病院に行けるようになり、それにつれて精神病院の入院患者はどんどん増えました。
しかし当時、精神疾患の理解はお粗末でした(現在もそうだという人もいます)。
脳梅毒のマラリア療法のような例外はありましたが、精神科医に原因や治療法がわかる病気はほとんどありませんでした。医者は精神疾患に対して、患者を入院させるとか、薬物や電気などでショックを与えたりして、症状がよくなることを漠然と期待するだけでした。これでは精神障害者を閉じ込めて社会から隔離した前近代からさほど進歩していません。医者たちは患者がすし詰めの精神病棟を見ながら無力を感じていました。
1936年、ノーベル賞に推薦されることもあった高名なポルトガル医師エガス・モニス(1874〜1955)は、鬱病患者の前頭葉白質を手術で切断したところ、不安が消え、症状が改善したと発表しました。ロボトミーです。
前頭葉は脳の一部で、額のすぐうしろ、目の上あたりにあります。ここは創造性や倫理感、責任感など、つまりいわゆる人間性をつかさどる部分といわれます。前頭葉の働きの異常による精神疾患は、前頭葉白質の神経を切断しることによって治療できる、というのがロボトミー支持派の理屈です。
ロボトミーは効果のないほかの「治療法」と違い、3割ほどの患者を退院できる状態にしました。残りの7割の患者は退院できるほど効果があがらなかったり、むしろ悪化したり、最悪の場合独力でトイレにも行けない状態になりました。数パーセントは脳内出血などで死亡しました。
退院できた患者も、じつは治ったのではなく、前頭葉が壊されて精神活動が低下しただけだと反対派は主張しました。社会復帰した元患者に道徳・勤勉・知能の低下が見られる、という指摘もされました(高度な知的活動に復帰した成功例もありました)。
しかしとにかく手術後、患者が退院できた点を支持派は重視しました。ロボトミーを使えば、入院患者の慢性定員オーバーに悩む(ほとんどすべての)病院にとって助け船になります。
第二次第千五、ロボトミーは米国などで盛んに行われるようになります。
米国でロボトミーが隆盛を極めた背景には、一人の精神科医の精力的な活動がありました。ウォルター・フリーマン(1895〜1972)はモニスの発表後ただちに米国でロボトミーを行い、これが治る見込みのない患者と破綻寸前の病院を救う手法だと確信しました。
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1950年代、初めて本当に効果のあるといえる坑精神病薬クロルプロマジンが商品化されました。これは評判の悪いロボトミーのその後の趨勢に決定的な影響を与えます。

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