エミリオ・セグレ - あのひと検索 SPYSEE
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テクネチウムの謎 2002/11/15 教えて！goo
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/405363.html
エミリオ・セグレ ウィキペディア（Wikipedia）より
エミリオ・ジノ・セグレ（Emilio Gino Segre) は、イタリア生まれのアメリカの物理学者。1959年に、「反陽子の発見」に対してノーベル物理学賞を受賞した。写真家としても活動し、現代科学の歴史を記録した多くの写真を残した。
【生涯】
イタリアのティヴォリに生まれた。ローマ大学で工学を学んだが、1927年に物理学に転じ、フェルミのもとで学んだ。
ドイツやオランダでシュテルンやゼーマンと働いた後、1932年にローマ大学の助教授になった。1936年から1938年までパレルモ大学の物理学研究所の所長を務めた。ローレンス・バークレー国立研究所を訪れた後、送られた試料を調査してテクネチウムを発見した。テクネチウムは初めて人工的に作られた放射性元素である。
1938年、セグレがカリフォルニアにいる時、ムッソリーニ政権はユダヤ人を大学から追放する法律を成立させた。ユダヤ人のセグレはアメリカに残った。カリフォルニア大学に講師の職を得た。カリフォルニア大学でのアスタチンとプルトニウム239の発見に貢献した。
1943年から1946年までロスアラモス国立研究所でマンハッタン計画のグループ・リーダーとして働いた。1944年にアメリカに市民権を得、コロンビア大学、イリノイ大学等で教鞭を執った。1946年にカルフォルニア大学に戻り1972年まで勤めた。1974年にローマ大学に戻ると原子核物理学の教授になった。
1989年、カリフォルニア・ラファイエットで心臓発作により死去。
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『人類を変えた科学の大発見』 小谷太郎／著 中経の文庫 2010年発行
人工元素テクネチウムの発見 （一部抜粋しています）
メンデレーエフは1868年、元素の周期性を発見し、いくつかの未知の元素を予言しました。エカアルミニウムことガリウムGaは1875年に、エカホウ素ことスカンジウムScは1879年に発見されました。メンデレーエフの周期表が元素を予言できることが知れわたり、新元素らしきものが見つかると、それが周期表上でどこに位置するのか確かめられるようになりました。1886年にはエカケイ素ことゲルマニウムGeが発見されました。
ところが、メンデレーエフの最後の予言エカマンガンは何十年経っても見つかりませんでした。
化学者がエカマンガンを必死で探し、ときには誤報にぬか喜びしているうちに、不活性ガスが周期表に加わって列が増え、希土類が現れてランタノイドがはみ出し、分割不能なはずの原子が電子や陽子や中性子に分割され、不変と思われていた原子の壊変現象が見つかりました。しかし天然のエカマンガンは見つからないままでした。
1937年、イタリア人物理学者エミリオ・セグレ（1905〜1989）がエカマンガンを人工的に合成したと発表し、世界を驚愕させました。
エカマンガンの原子番号は43で、つまりエカマンガンの原子核には陽子が43個入っています。ならば陽子が42のモリブデンの原子核に陽子をくっつけてやればエカマンガンにならないでしょうか。
そう考えたセグレは、カリフォルニア大の研究者に頼んで、同大の実験設備で無数の重水素を加速してモリブデンの標的にぶつけてもらいました。重水素がくっつけば、陽子１個（と中性子１個）がくっついたことになります。モリブデンの標的を化学的に調べると、セグレの予想どおりエカマンガンの性質をもつ物質が検出されました。新しい元素が人工的に合成されたのです。
ついに人類は自然界に存在しない新しい元素を想像し、周期表の空欄を自在に埋められるようになったのです。セグレは新元素に「人工的」を意味するギリシャ語からテクネチウムTcと命名しました。
テクネチウムは銀色の金属で、化学的な性質はメンデレーエフの予言したエカマンガンとほぼ一致しました。しかしテクネチウムの特筆すべき点は、化学的性質よりも、それが不安定であることです。これは周期表からは予想できないことです。
テクネチウムはテクネチウム98、テクネチウム99などいくつかの種類（同位体）があります。テクネチウム98は「陽子と中性子あわせて98個」を意味します。どれにも陽子43含まれますが、中性子の数はまちまちです。そしてどのテクネチウムもが不安定です。陽子を43個含む原子核で安定なものはありません。比較的安定なテクネチウム98で平均寿命600万年くらいです。
安定な原子核がない元素は放射性元素と呼ばれます。テクネチウムは放射性元素です。テクネチウムとプロメチウム、それから周期表でポロニウム以降の元素は放射性元素です。ウランやプルトニウムなど、核燃料として有名な元素もここに入ります。
テクネチウムが不安定なことから、なぜこの元素が自然界に見つからなかったかわかります。もし自然界に天然テクネチウムがあったとしても、崩壊して別の元素に変わってしまうのです。化学者は何億年も前に消滅した元素を必死で鉱石中に探していたわけです。
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エミリオ・セグレ Google 検索
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