じじぃの「民主主義と市場原理・すべてをお金で買えるのか?マイケル・サンデルの白熱教室」

マイケル・サンデル 5千人の白熱教室・前編 すべてをお金で買えるのか 6月16日  バラエティ動画
http://varadoga.blog136.fc2.com/blog-entry-14924.html
マイケル・サンデル ハーバード大学教授 2012.5.26 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=E-zCA34ePko
独占インタビュー&5000人の聴衆を魅了した講義の前の素顔を撮った!M・サンデル(ハーバード大学教授)「焼き鳥食べて居酒屋でも白熱教室」 2012年6月8日 現代ビジネス [講談社]
東京電力の電気料金の値上げについて、【1.値上げは正当化される】【2.値上げは許されない】、あなたは、どちらが正しいと思うだろうか。
5月28日、80万部超のベストセラー『これから「正義」の話をしよう』を書いたハーバード大学マイケル・サンデル教授(59)が東京国際フォーラムに〝降臨〟し、特別講義を行った。設定された質問に2つの答えが用意され、約5000人の聴衆はどちらかを選び、挙手して指名された人は意見を述べるのだ。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32745
レディ・ガガのチケットと病院の予約券、許せるダフ屋は?――マイケル・サンデル教授の「民主主義の逆襲」 2012年6月5日 MSN トピックス
http://topics.jp.msn.com/digital/general/article.aspx?articleid=1097159
マイケル・サンデルの白熱教室 「すべてをお金で買えるのか」[前編]  2012年6月16日 NHK Eテレ
【出演】ハーバード大学 マイケル・サンデル教授
マイケル・サンデル教授が、東京国際フォーラムで5000人の聴衆に向け行った特別講義の模様を前後編でお届けする。前編のテーマは、市場原理。市場原理が社会のありようを大きく支配している今、民主主義の可能性を探ることがねらいである。中国では医者の診察を受ける権利が高値で販売されたり、アメリカでは、いい成績を達成した生徒や教師に報酬が支払われたりしている。簡単には答えを出ない難問を5000人で考える。
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/harvard.html
どうでもいい、じじいの日記。
6/16、NHKマイケル・サンデルの白熱教室』で「民主主義と市場原理 すべてをお金で買えるのか?」を観た。
大体、こんなことを言っていた。
2012年5月28日 東京国際フォーラムで行われた「マイケル・サンデルの白熱教室」の会場の映像が出てきた。
5月下旬、日本屈指の大ホール。東京国際フォーラムの壇上にハーバード大学 マイケル・サンデル教授の姿がありました。ここで5000人が参加する特別講義を行うのです。
対論のテーマは「民主主義と市場原理の葛藤」。ハーバード大学白熱教室でサンデル教授は日本人に議論することの楽しさと意義を伝えました。
前編 すべてをお金で買えるのか
サンデル、「さあ、講義を始めよう。でもこれは全員が参加することで、意義のあるものになる。全員、積極的に参加してくれるだろうか。参加する準備はできているか。民主主義が直面する今日の大きな課題の1つ。それは私たちの社会においてお金や市場の役割はどうあるべきか、ということだ。今日、お金で買えないものは日に日に少なくなってきているように感じないか? いくつか例を挙げてみよう。例えばあなたがカリフォルニア州のある町で、不幸に逮捕され、刑務所に収監されたとしよう。そこでもし通常の独房が気に入らなければ、お金さえ払えば独房をアップグレードできるのだ。万が一のために覚えておいたほうがいいかもしれない」
会場、どっと笑う。
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スポンサーの命名権
サンデル、「最近スポーツスタジアムに行くと、企業の名前が付いている場合があります。命名権というものです。今ではおなじみとなっていますが、実は30年前はほとんど知られていないことでした。あるニュースで見たのですが、日本でも大阪府泉佐野市が命名権を売却する話題がありました。そのように今ではスポーツスタジアムなどの域を超えて命名権が広がっています。さて、ここで皆さんに意見を聞きたいと思います。あなたの住んでいる町の財政が厳しく、今にも破綻しそうです。そんなとき、ある企業が何百万円かを寄付してくれることになりました。ただし、条件があります。町の名前を企業の名前と関連したものしてほしいというものです。あなたなら賛成ですか? 反対ですか?」
破綻寸前の町の名前を企業に売っていいのか?       賛成 5  反対 5
結婚式のスピーチ、チケット、ダブ屋
サンデル、「アメリカの人気歌手レディ・ガガのコンサートがあり、チケットが販売されています。中にはダフ屋もいて、皆がほしいとい思うチケットを数倍の値段で売っています。あなたはこうした自由市場のあり方について、賛成ですか? 反対ですか?」
レデイ・ガガのコンサートのダブ屋は認められるのか?   賛成 6  反対 4
サンデル、「私が中国に行ったときのことです。北京の病院の外で長い行列ができていました。田舎から出てきた患者が、医師の診察を受けようとして行列を作っていたんです。その人たちは夜通しまたは数日間待たなければ、医師の診察を受けられないそうです。朝9時になると受付が始まり、医師の予約券が配られます。予約券自体はそれほど高価なものではありません。ただ、限られた数の予約券しかないんです。そしてダフ屋が気がつきました。これがビジネスになると。ホームレスなどを雇い、行列で待ってもらって、予約券を手に入れるんです。そしてその予約券を、レディ・ガガのコンサートチケットと同じように売りつける。例えば『リュウマチ専門医の予約券ですが、いくら払いますか?』、という形で売りつけているんです。これも自由市場です。では皆さんに意見を聞きたいと思う。賛成ですか? 反対ですか?」
診察予約券の売買は認められるのか?            賛成 2  反対 8
経営が苦しい名門大学への入学
サンデル、「皆さんが有名大学の経営者であるとする。入学希望者がたくさんいる状態だ。今年度入学者のうち90%は入試による入学者であり、残りの10%は学校に多額の寄付金を支払ってくれる学生をとるとする。それは入試をする学生にも公表する。この方針に賛成ですか? 反対ですか?」
多額の寄付をする学生を特別入学させてよいのか?    賛成 3  反対 7
サンデル、「皆さん自身が教師あるいは親だったら、子どもに勉強の楽しさを知ってもらうために、手段としてお金を利用するのに賛成ですか? 反対ですか?」
成績が向上した生徒に報奨金を与えていいのか?      賛成 4  反対 6
サンデル、「人々が持つ目的を損ねたり、何かの意識を壊してしまうような現実に直面することがある。これはスイスでの話だ。数年前、放射性廃棄物の処分場の建設をめぐって、議論が起きたことがある。核施設からのガレキや廃棄物の捨て場所を決めないといけなくなった。実際どの地域も核の処分場を受け入れることには反対だった。スイス議会は山あいのある小さな町がもっとも安全で適切な場所だと候補に選んだ。しかし、決定のためには住民の許可を得なければならない。そこで住民に対して、地元に核処分場を作ることに同意するか、反対するか、というアンケート調査を行った。結果は51%が同意するというものだった。ついでに、追加の質問が投げかけられた。それは核処分場の建設に金銭的なインセンティブ(奨励)を加えたものだった。もし一人当たり年間6000ユーロの保証金を支給するとすれば、核処分場の建設に同意しますか? という質問だ。ではみんなに聞いてみよう。2つ目の質問で処分場に同意する人はどれくらい増えただろうか? 70%? 80%? 90%?」
サンデル、「実は人数は増えるどころか、減ったのだ。51%から25%。金銭的な保証を約束したとたんに人数が半分に減ったのだ。これは一般的な経済の感覚からいえば矛盾だ。説明がつかない。多くの経済学者も保証金を導入すれば処分場の建設に同意する住民の数はもっと増えるだろうと考えてきた。一体、何が起きたのだろうか? 誰か説明できる人?」
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若い女性、「最初は共同体のために一肌脱ごうという気持ちでいたのが、お金、値段をつけられて、落としめられたような気持になったのだと思う」
サンデル、「君の名前は?」
若い女性、「ミワコと言います」
サンデル、「ミワコはとても興味深い指摘をしてくれた。当初、住民たちが処分場を受け入れようと決めたのは善意や美徳、それに公共心、社会に対する責任から生まれた決断であった。どこかに放射性廃棄物の処分場が必要で、国全体が自分たちの地域に期待している。だから自分たちが犠牲を払おうという気になった。ところが、お金がからんできた瞬間、この自己犠牲の考えが変わってしまった。ただの金銭的な取引になってしまったのだ。国を救うための犠牲を求められているのではなく、単なるサービスの対価となってしまった。住民にとって、これは侮辱ともいえるものだった。善意の犠牲であれば引き受ける。お金と引き換えに自分自身や家庭に対する危険はおかさない。彼らはそう言っているようだった。・・・」
サンデル、「では、どの時点でお金はワイロになるのか? そしてどの範囲であればお金はインセンティブとして有効なのだろうか? イスラエルの保育園では世界中のどの保育園も抱える問題に悩んでいた。親が子どもを迎えにくる時間に遅刻してくるのだ。そのたびに先生が居残り、親が迎えにくるまで待っていた。経済学者の知恵を借りて、保育園は問題の解決に乗り出した。遅刻した親に罰金を課すようにしたのだった。さて結果はどうなったと思う? 遅刻する親がさらに増えてしまったのだ。これも一般的な経済理論とは矛盾する。遅刻に対し、ペナルティを課し、お金の支払いで罰せれば当然遅刻は減るだろうと、皆が思っていた。では何が起きたのだろうか? それはスイスの事例に似ているといえる。それまでは親は遅刻に罪悪感を感じていた。自分たちは先生に迷惑をかけていると。時間に遅れないようにする責任感を持っていた。ところが、罰金が課せられるようになると、親はこれを追加手数料のように捉えるようになった。追加サービスに対する評価であり、払えない金額でもない。遅刻することへの後ろめたさはなくなり、責任からも解放されるようになってしまった。ベビーシッターを雇うのと同じ。金銭的な取引で罪悪感を感じることはない。追加サービスに対する支払いと考えるようになってしまった。・・・」
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サンデル、「薄型テレビとか、取引されるものが商品や物である場合はそうかもしれない。しかし、取引されるものがテレビとかトースターとかいった商品ではなくなると、話は変わってくる。つまり、市民の善意や美徳、責任といったものと関わってくるのだ。保育園には時間通り到着する時間がそうだ。結婚式のスピーチ、診察予約券の売買だってそうだ。市場原理を投入したとたん、友情は何か別のものへ変わってしまう。市場原理が介入すべき場所、介入すべきでない場所を決める必要があるのではないだろうか。・・・」
サンデル、「民主的な資本社会において、私たちは従来の市場経済から新しい市場社会への移行を経験しつつある。市場経済はいうなればツールだ。効率的な生産活動を支える価値のあるツールだ。世界中に繁栄と成長をもたらし、富の拡大に役立つべきだ。私たちが今日議論してきた市場経済を否定することではない。大切なのは市場経済と市場社会を区別することだ。違いはこういうことだ。すべての物が売り出されるのが市場社会。そこではお金と市場価値が生活のあらゆる領域に入り込み、そこで取引されるのは単なる商品の範囲を越え、社会生活や人間の関係、そして市民生活まで侵蝕してくる。こうした現象は過去30年間、起こり続けている。特にその傾向があるのはアメリカ、イギリス、ヨーロッパの国々だ。私の印象ではそれらの欧米諸国と比べると、まだ日本では市場社会への変化は起きていないように感じる。それでも確実にそのような方向へと向かっていることも感じている。私はそのことを皆さんに聞きたい。どちらか投票してほしい。今日の日本においてあなたはお金や市場が本来の果たす役割を越えていると感じているだろうか?」
日本ではお金や市場が本来の役割を超えているか?    いいえ 4 はい 6
サンデル、「ほとんど同数だろうか。わずかに赤(はい)が白(いいえ)を上まわっている。市場が本来の役割を越えて、もっと大きな役割を占め始めているとする人の方が多いようだ。お金と市場はどこまでの役割にとどめるべきか。この問いに答えるためには私たちは民主主義の市民として共に考え、公の場で議論をぶつけ合い、そして折り合いを見い出していくことが必要になる。今日の議論を聞いていると、私は楽観的な気持ちになっている。ここにいる皆さんは、こうした民主主義的な議論をする能力が十分にあるからだ。そして、もし世界中の民主主義の中で今日のような議論が公の生活の中心として行われるのであれば、それはとても重要なことだと思う。民主主義が復活できるのです」
じじぃの感想
診察予約券の売買は認められるのか?          賛成 2  反対 8
かなり、正常な感覚だと思う。
(賛成 2  反対 8 ・・・比率はテレビを観てて数えた。 (^^;; 大体)