じじぃの「マイケル・サンデルの究極の選択・許せる格差・許せない格差」

水野和夫×町亞聖×大竹まこと:資本主義の終焉と矢が尽きたアベノミクス 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=4p1Um0x6vy0
米雇用が回復しても格差はさらに拡大? (追加) 2014年7月7日 ニューズウィーク日本版
富とは、ある世帯が所有するものの価値の総額で、持ち家や債券などから負債を引いたものだ。調査結果を見ると、アメリカで上位1%の富裕層が所有する富の割合は、1980年代に比べて少なくなっている。
しかし、問題はそこではない。
調査が示しているのは、かつて世界を席巻した「1%」という表現に意味はなく、真の勝ち組はわずか「0.1%」しかいないということだ。アメリカで最も裕福な0.1の世帯は現在、最低でも2000万ドルの富を所有する。アメリカの全世帯の富のうち彼らの富が占めている割合は、60年代の10%から現在では20%に倍増した。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2014/07/post-3320.php
中国の温家宝首相一族が巨額蓄財、総額27億ドル以上=報道 2012年10月26日 Reuters
26日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(NVT)は、裕福でない家庭の出身で庶民への思いやりが深いことで知られる中国の温家宝首相に関し、指導部入りした後に一族が巨額の財産を蓄えていると報じた。
記事は「企業や規制関連の記録を検証したところ、首相の夫人を含む一部親族が、強引な手法で少なくとも27億ドル相当の資産を蓄えた」と伝えている。
記事によると、温首相の母親や兄弟、子供たちの資産の大半は、温氏が1998年に国務院(内閣に相当)副首相に指名されて以降に蓄えられたと指摘。温氏はその後、2003年に首相に就任した。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE89P03J20121026
マイケル・サンデル 究極の選択「許せる格差 許せない格差」 2012年3月19日 NHK
【出演】ハーバード大学 マイケル・サンデル教授 【ゲスト】竹中平蔵猪瀬直樹古田敦也眞鍋かをりピース又吉
あなたは企業の社長である。業績好調で100万ドルの余剰金が生まれたとき、あなたは100人の社員にボーナスをどう分配するだろうか。重役たちか。最も功績のあった社員なのか。それとも社員全体に平等に配分するのか。ハーバード大学マイケル・サンデル教授があなたに究極の選択を突きつける。
今回のテーマは経済格差。今世界中で経済格差への怒りが噴き上がっている。先進国では景気の悪化で、若者の雇用が真っ先に切り捨てられ、医療や教育など社会保障が削減され続けている。一方では、一握りの成功者による富の独占が進んでいる。「格差」は、経済活動のためにはどうしても避けられない必要悪なのだろうか。それとも絶対に許されないものなのか。ハーバード大学マイケル・サンデル教授が、日米中の若き知性とインターネット中継で結びながら、多彩なゲストを交え、格差をめぐる難問・究極の選択を突きつける。
http://www.nhk.or.jp/hakunetsu/harvard/lecture/120319.html
どうでもいい、じじいの日記。
http://space.geocities.jp/hhiratsuka2005/
3/19、NHKマイケル・サンデル 究極の選択』で「許せる格差 許せない格差」を観た。
こんなことを言っていた。
マイケル・サンデル教授がアメリカ(ハーバード大学7人)、中国(復旦大学8人)、日本(東京大学等、計6人)、ゲスト5人をつなぎ、各地の学生たちに向かって「究極の選択」を投げかけた。
【エンディングのみ】
アウトソーシング(社外調達)での賃金格差は許されるのか?」
      ・
ハイアット(女)、「中国で自殺者が出たことはとても痛ましいと思う。それでも生活に必要な額が違うので中国の労働者にアメリカ人と同じ給料を払う必要はどこにもないと思う。中国とアメリカではお金の価値が違うからです」
サンデル教授、「古田さんは?」
古田さん、「経済原理からいって、そのコストの低いところに、グローバルに考えたらそうなるのという考えは理解できるが、日本では今空洞化がいわれている。日本の雇用を求めるためには雇用の確保が非常に重要だ。頑張れる範囲でできるだけ雇用を守りたい」
サンデル教授、「学生の中で古田さんに反論したい人はいないか。ではボストンのミヒア」
ミヒア(男)、「私たちは同じ人間として助け合う義務がある。日本人だろうと、インド人だろうと、アメリカ人であろうと。その意味でアウトソーシングがもっとも有益だと思う。つまり、一番収入が低くて仕事を必要としている人たちを助けることになるから」
サンデル教授、「ミヒアの意見にどう反論するか?」
古田さん、「もちろん、世界中人類みな兄弟だと。でも価値観が違ったり、生活環境が違うと思うので。僕が社長だったら、まず日本の自分の企業の雇用を守りたい」
猪瀬さん、「会社が倒産したら、雇用を守ることすらできない。アウトソーシングをせざるをえないのが今の状況で、その流れを止めることはできない」
古田さん、「雇用を絶対に守るということではない。頑張れる範囲で雇用を守りながら、別の策を考えたい」
サンデル教授、「眞鍋さんは?」
眞鍋さん、「自分が社長だったらと考えると、そこまで国内の雇用を守る義務があるのか、利益を出すのが企業ではないか」
サンデル教授、「ルーカス、誰に賛成する?」
ルーカス(男)、「私たちは自分の国に対する特別な繋がりがあると思う。文化的な繋がりだけでなく、その国の社会の仕組みのおかげで今の地位や収入を築けたわけだから。社会への恩返しの義務があると思う」
サンデル教授、「古田さんと同じ考えだね。同じ国の国民同士は特別な義務を負っているということだね。とても興味深い。私たちは同じ国の国民への義務があるのか、それとも人類全体への貢献を考えるべきか。では次はアウトソーシングに頼らず、会社を経営難から救う別の解決策の話をしよう。会社に低賃金で外国人労働者を雇い入れるというシナリオだ」
アニメが流れる。
役員、「社長、うちの経理部門に優秀な移民労働者を採用することができて本当によかったです。見てください、彼らを。給料は正社員の半分。福利厚生の待遇にも格差はありますが、それでも母国の生活に比べれば、随分と恵まれた環境ですよ」
移民労働者、「ちょっと待ってください。私たちは毎日正社員と同じ仕事を一生懸命しています。外国人というだけで、なぜ私たちの給料は低いんですか? これはフェアじゃないです。私たちの給料を上げて下さい。このままでは納得いきません」
役員、「それは無理な話だ。君たちを雇ったのははっきり言って君たちの賃金が安いからなんだよ。今の給料で働いてくれる人は世界を探せばいくらだっているんだ。君たちも職を失いたくないだろう」
移民労働者、「では正社員の給料を下げればどうですか。そうすれば格差はなくなります」
役員、「なるほど。それも一案だね」
正社員、「なんですか、それ。そんな話はおかしい。コストを切り下げ、会社だけが生き残れば社員の生活や、幸せはどうでもいいんですか? 会社ってそんなものなのですか? 社員あっての会社でしょ」
サンデル教授、「では、まず全員に聞きたい。正社員より低い賃金でも働きたいという移民労働者を雇うこと自体に問題があるのだろうか? 正社員と移民労働者との賃金の格差は生じるがアウトソーシングと同じだけのコストが削減できるとしよう。このやり方は許せない。問題があるという人は何人いるだろうか?」
賃金格差は許せない
上海    4人 (8人)
ボストン  5人 (7人)
東京    6人 (6人)
ゲスト   4人 (5人)
サンデル教授、「このやり方に特に問題ないという人は?」
賃金格差は特に問題ない
上海    4人 (8人)
ボストン  1人 (7人)
東京    0人 (6人)
ゲスト   0人 (5人)
      ・
サンデル教授、「何が正義かは立場によって決まるという意見があった。かってソクラテスはこう考えた。正義とは最も力のある人間が決めるというものではなく、経済力や軍事力とは無関係に存在しているはずだ。自分の立場を越えて誰もが納得できる正義や公平さの基準があるはずだ、と。近代に入ってこの考え方を進めた人がいた。ジョン・ロールズという哲学者だ。彼は『無知のヴェール』という考え方を唱えた。それぞれの社会的な地位や立場、お金や権力も有無とか関係なく、共通の正義を見出そうとする1つの考え方だ。それはこういうものだ。あなたが無知のヴェールに覆われ、自分の立場も相手の立場も、能力や周囲の状況も何も分からないと想像してみよう。自分が金持ちなのか貧乏人なのか、健康なのか病気なのか、情報が何もない状態で正義とは何かを問われたとき、その時のあなたの答こそが正義についての真の答だ、というものだ。このようにお互いにとって共通のルールを導びき出そうとするときは自分が今いる社会的な立場から一歩離れ、他人の視点に立って物を見る、というのが1つの方法だ。これにはあなたの想像力を発揮する必要がある。もし自分が打率わずか2割の野球選手だったら、もし貧しい家に生まれた移民労働者だったら、その時、人生についてどのよう感じるのか、考えてみてほしい」
じじぃの感想
サンデル教授の討論のほんの一部を書いた。
実際は国民が平等に負担する税として、所得税と消費税のどちらを増税すべきか、とかバトルがあった。
また、サンデル教授は、日本において外国人労働者の問題は、ほとんど派遣労働者の問題に置き換えられると言っていた。
賃金格差は許せない
東京   6人 (6人)
日本人も捨てたもんじゃない。