じじぃの「未解決ファイル_148_触媒」

Plant cells 科学映像館 photosynthesis Egeriadensa 動画 YuTube
http://www.youtube.com/watch?v=2G1L2beSL_o
SACLA X線自由電子レーザー 動画 YuTube
http://www.youtube.com/watch?v=jF2AkyJRpz0&feature=related
パナソニック、「人工光合成システム」で植物並みの効率を実現 #DigInfo 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=fioqaGmcC68
光触媒 Google 検索
http://www.google.co.jp/images?sourceid=navclient&aq=hts&oq=&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&q=%E5%85%89%E8%A7%A6%E5%AA%92&oi=image_result_group&sa=X
光合成の中核をなす複合体の構造を解明 〜人工光合成への大きな一歩を踏み出した〜 SPring-8 Web Site
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_59/
夢の扉+ 「CO2を地球のエネルギーに!」 (追加) 2013年8月11日 TBS
【声の出演】中井貴一 【ドリームメーカー】山田由佳(パナソニック先端技術研究所 工学博士)
地球温暖化の“元凶”と言われてきた、二酸化炭素=CO2。
地球環境にとって、“削減すべきもの”だったそのCO2を、光と水を使って、エネルギーに変える、という驚きのテクノロジーがある。この「人工光合成」の研究で、世界をリードするのが、パナソニック先端技術研究所の山田由佳が率いる研究チーム。
独自のアプローチで開発を進め、2012年、世界最高のエネルギー変換効率を実現した。
「少しでも可能性があるならば、トライする価値がある」
植物の光合成をヒントに、光のエネルギーを使って、水とCO2から、燃料や化学原料を作る「人工光合成」。世界中の研究者が、その実用化に向け、しのぎを削るが、いかにCO2の反応を高めるかが、カギとなる。
山田たちは、幾度も実験を繰り返した。そしてついに、電機メーカーならではの発想で、“ある材料”にたどりついた。
よりパワーのある電子を生み出す光触媒を探していたが、LED照明の技術を利用するという電機メーカーならではの発想で、光を電気に変えたり電気を光に変える非常に効率の良い窒化ガリウムという理想の光触媒を見つけた。
「“出来たらいいな”を“出来る”に変える」
山田たちが、今挑むのは、実際の太陽光のもと、CO2からメタンガスを作る実験だ。
果たして、メタンガスは検出され、実用化への大きな一歩を踏み出せるのか―?
さらには、2020年までに、年間10トンのCO2を吸収して6000リットルのエタノールを生産する「人工光合成プラント」を稼働させるという大構想を抱く。
「CO2を地球のエネルギーに!」
山田チームの夢を追う。
http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20130811.html
理研ニュース 2012年9月号 「新しい触媒をつくり、新しい物質をつくる」 理化学研究所
New Catalyst, New Reaction, New Material――これは 侯(コウ)有機金属化学研究室の研究のキーワードだ。「私たちの研究室では、 独自の新しい触媒(New Catalyst)を開発して、それを用いて 従来は不可能だった反応(New Reaction)を行い、 新しい物質(New Material)をつくることを目指して研究を行っています。 化学結合を好きなところで切ったり、好きなところでつくったり することができる触媒の開発が、究極の目標です」と侯 召民(ショウミン) 主任研究員。 侯主任研究員は、これまで触媒にほとんど使われていなかった希土類の 金属に注目し、新しい触媒を次々と開発している。現在は、 それらの研究を発展させて、水素の吸蔵材料の開発にも着手している。
http://www.riken.jp/r-world/info/release/news/2012/sep/frol_01.html
トヨタ、水とCO2のみで人工光合成 温暖化解決手段にも 世界で初めて成功、実用化目指す 2011/9/20 日本経済新聞社
トヨタ自動車グループの豊田中央研究所(愛知県長久手町)は20日、太陽光、水、二酸化炭素(CO2)のみを原料に、人工光合成を実現する技術を開発したと発表した。特殊な光や薬品を加えて人工的に光合成させる技術はあったが、添加物を使わない方法は世界で初めてという。アルコールなど産業界に有用な有機物を合成できるような技術の開発を目指す。
豊田中研は、リン化インジウム半導体ルテニウムと呼ぶ特殊な金属などを塗布した光触媒を開発した。この触媒を酸化チタン光触媒と組み合わせることで、CO2を含んだ水に太陽光を当てると、酸素とギ酸ができる仕組みを確立した。
光合成の効率を表す太陽光エネルギー変換効率は0.04%。「一般的な植物の約5分の1」(豊田中研の梶野勉主席研究員)にとどまり、実用化には時間がかかる見通しだ。ただ、太陽光に含まれない特殊な紫外線や高価な薬品を付加する従来の手間をかけずに済む。技術開発が進めば「地球温暖化問題の解決手段になる可能性もある」(梶野氏)と期待している。
豊田中研は今後、光合成の過程で酸素とともに発生する有機物を現在のギ酸から自動車の燃料になるバイオエタノールなどに変える方法を研究。CO2を原料とする新たなエネルギー循環システムの開発につなげる。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819696E0E2E2EB918DE0E2E2EBE0E2E3E38698E2E2E2E2
人工光合成 ウィキペディアWikipedia)より
人工光合成は、文字通り光合成を人為的に行う技術のこと。自然界での光合成は、水・二酸化炭素と、太陽光などの光エネルギーから化学エネルギーとして炭水化物などを合成するものであるが、広義の人工光合成には太陽電池を含むことがある。自然界での光合成を完全に模倣することは実現していないが、部分的には技術が確立している。
【技術】
光合成は、光エネルギーを化学エネルギーに変換する光化学反応(明反応)と、化学エネルギーから糖を合成するカルビン回路(暗反応)に大別できる。太陽光を集光する「光捕集系」ではクロロゾーム (Chlorosome) の人工的利用が研究されている。「反応中心」では酸化還元因子を組み込んだ合成ペプチドを利用した研究や、自然界でのバクテリオクロロフィルに代え、亜鉛クロリンやフリーベースポルフィリンを用いた研究が行われている。Acr+-Mesを光触媒とし、白金クラスタを用いることによりNADHを電子源とし効率よく水素が発生することが発見された。水素はCO2固定触媒でギ酸として貯蔵することが考えられている。必要に応じてギ酸分解触媒により水素を取り出すことが可能である。二酸化炭素の固定に関しては、合理的な遺伝子操作を施したCO2固定酵素RuBisCOの利用が考えられる。
ランタンを1%ほどドープし、表面に酸化ニッケルを塗布したタンタル酸ナトリウムに波長300nm以下の紫外光を当てると水が分解され、酸素と水素を生じる。この反応は量子収率50%を越え、2005年日本国際博覧会にも出展されたが、紫外光しか使えないため実用化には至っていない。
ロジウムをドープしたチタン酸ストロンチウムは、可視光線を照射することにより水を還元し水素を発生する光触媒であることが発見され、同様に可視光で酸素を発生するバナジン酸ビスマスと組み合わせることにより、水の分解に成功している。この反応は電子の流れから「Zスキーム」と呼ばれるが、量子収率は約3%、太陽光エネルギーの変換効率は0.1%ほどである。
純粋な水の分解ではないが、硫黄系還元剤を含む水溶液に、金属の硫化物を触媒として可視光線を照射すると水素を生じる反応も発見されている。
【歴史と将来展望】
2011年には、根岸英一らと文部科学省とが人工光合成などの技術革新の具体化を進めることで合意した。2011年4月、大阪市立大学の研究チームは植物での光合成の基となるタンパク質複合体の構造を解明。同じ構造を持つ触媒により、2020年までに二酸化炭素と水からメタノール燃料の製造を行う構想を打ち出している。2011年9月にはトヨタが世界で初めて、水と二酸化炭素と太陽光のみを用いた人工光合成に成功した。特殊な光触媒を用いることで、犠牲薬を添加することなく擬似太陽光での有機物の生成を可能にした。
光触媒 ウィキペディアWikipedia)より
光触媒は、光を照射することにより触媒作用を示す物質の総称である。また、光触媒作用は光化学反応の一種と定義される。
通常の触媒プロセスでは困難な化学反応を常温で引き起こしたり、また化学物質の自由エネルギーを増加させる反応を起こす場合がある。天然の光触媒反応として光合成が挙げられるが、人工の化学物質を指すことが多い。英語で光触媒の作用は photocatalysis と呼ばれる。
【研究開発の経緯】
藤嶋昭は大学院生の頃、コピー機用の新たな感光材料の基礎研究を行っていた。硫酸ナトリウム(Na2SO4)水溶液中で酸化亜鉛(ZnO)や硫化カドミウムCdS)などの酸化物半導体や硫化物半導体を一方の電極とし、もう一方を白金電極とした回路を作製し、そこに光を当てると電流が流れる現象が知られていた。この現象は酸化亜鉛が溶解することで電流が流れるのだろうと予測されていた。他の酸化物半導体ではどうだろうかと考えていた時に、偶然入手できた酸化チタンの単結晶を一方の電極とし、もう一方を白金としてキセノンランプの光を当てる実験を試みた。すると両方の電極から泡が生じており、酸化チタンからは酸素が、白金からは水素が出ていた。その後数日光を当て続けても酸化チタンは一向に溶解していないことが判明し、このときはじめて光によって水を酸素と水素に分解出来ていることが判った。
この実験を元に、1972年(昭和47年)、東京大学本多健一藤嶋昭は、酸化チタンを用いた水の光分解に関する論文をネイチャー誌に発表した。これは粉末状の酸化チタンを水中に入れ、光を当てると、水素と酸素に分解され、それぞれの気泡が発生するというものだった。この現象は、発見者の名前を取って「本多-藤嶋効果」と呼ばれる。
ハーバー・ボッシュ法 ウィキペディアWikipedia)より
ハーバー・ボッシュ法または単にハーバー法とは、鉄を主体とした触媒上で水素と窒素を400 - 600°C、200 - 1000atmの超臨界流体状態で直接反応させ、
 N2 + 3H2 → 2NH3
の反応によってアンモニアを生産する方法である。
窒素を含む化合物を生産する際の最も基本となる過程であり、化学工業にとって極めて重要な手法である。

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有機化学が好きになる〈新装版〉』 米山正信、安藤宏/著 ブルーバックス 2011年発行
反応を特定方向に導くもの――触媒 (一部抜粋しています)
「さあ、理恵さんの血液中に消化・吸収されたいろいろなアミノ酸がたまっているとしますね。かりにアミノ酸をA、B、Cの3種類とします。3種類とも同じ程度の大きさで、同じ程度に運動し、存在する量も同じとしましょう。すると、AとB、BとC、CとAのぶつかる回数はほぼ同じになりますね。 そして反応する割合も同じとすると、ある時間たった理恵さんおからだの中にはABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBAという6種類の組み合わせが、等量できているはずです。 ところがもし、A-Bという結びつきを他の組み合わせより速めるものがあったらABC、CABの組み合わせがACB、BAC、CBA、BCAより多くなっているでしょう」
「あ、わかった。そういう働きをするものが触媒でしょう」
「そうです。ところで、これまで習った触媒にはどんなものがありましたか?」
過酸化水素から酸素を作る実験で、酸化マンガンを使いました。デンプンの加水分解でアミラーゼを使いました。あれも触媒の仲間ですよね? 授業では、アンモニアの合成に酸化鉄とアルミナを混合した触媒を使うという話を聞きました」
ハーバー・ボッシュ法のことですね。化学工業に触媒を本格的に利用した代表的なものですよ。 ところで、触媒とは何か、その定義を習いましたか?」
「えーと、”自分は化学反応には加わらず他のものの化学反応の速さを変える物質”というのだったと思います」
「なるほど。すると、触媒は交通整理のお巡りさんみたいな役ですね。自分は車を運転しないけれど、車の通行をスムーズにして、全体として車の流れを速くしている。 まあ、そうでしょうね。 たしかにこういう触媒もあります。ハッキンカイロというのが、使い捨てでないエコなカイロとして、最近、見直されているそうですね。 白金(プラチナ)の微粒子をつけたガラス繊維の表面で、ベンジンがプラチナの触媒作用で酸化していき、そのときに発生する熱をカイロに利用しています。この場合、プラチナは酸化反応には加わらず、そこにあるだけと思われますから、たしかに交通整理のお巡りさんのような働きに見えますよね。 ところで、同じように車の流れをスムーズにしているものにフェリーもあります。フェリーは、車を乗せて対岸まで運び、また戻ってくる。この場合は、一度は反応に関係していることになりますね」
「そんな触媒もあるんですか?」
「じつは触媒については、その働きの仕組みが、まだよくわかっていません。 私たちが使っているいろいろな物質の中には、もちろん、その性質や作用がはっきりわかっていて利用しているものがたくさんあります。たとえば、酸は金属の酸化物をよく溶かすという性質がわかっていて、その性質を利用してサビ取りに酸を使いますね。 ところが触媒は、その働きがよくわからないまま、利用されてきたのです。だから新しい触媒を探すのにも、性質を知って探すのではなく、わるくいえば、そこらにあるものを手当たり次第に試してみる、というやり方で探してきたといえます。 先ほど話に出たハーバー・ボッシュ法の触媒もそうです。ハーバーたちは、千数百種類もの物質について1つ1つ実験をして、酸化膜にアルミナを混ぜたものがよいことを発見したのだといわれています」

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どうでもいい、じじぃの日記。
9月21日の新聞を見たら、「世界初の『完全』人工光合成に成功 豊田中央研究所」が出ていた。
「人工光合成」は日本が世界のトップを走っていることは知っていたが、とうとうやったか。という感じがした。
「リン化インジウム半導体ルテニウムと呼ぶ特殊な金属などを塗布した光触媒を開発した。この触媒を酸化チタン光触媒と組み合わせることで、CO2を含んだ水に太陽光を当てると、酸素とギ酸ができる仕組みを確立した」
「触媒」とはなんぞや。この機会に少し触媒について勉強してみることにした。
触媒とは交通整理のお巡りさんみたいな役で、自分は車を運転しないが車の通行をスムーズにして、全体として車の流れを速くしてくれるものらしい。
トヨタグループが行ったのは光触媒を2つ用意して、まずCO2を含んだ水に光を当て、酸化触媒(リン化インジウム(InP)の半導体ルテニウム(Ru)の金属を塗布したもの)で水(H2O)からHとO2に分離させ、そしてもう1つの光触媒であるCO2還元触媒で分離させたHとCO2を結合させ、ギ酸(HCOOH)を合成させたというものらしい。
触媒についてはその働きの仕組みがまだよく分かっていないのだという。そこらにあるものを手当たり次第に試してみるというやり方で探してきたのだという。
X線自由電子レーザー施設SACLA(サクラ)が来年の春、運用開始する。
なにか、サクラちゃんが人工光合成や触媒にも活躍してくれそうな予感がする。
http://xfel.riken.jp/information/index.html
サクラちゃん、「あんまり、見つめないで! エッチね」