じじぃの「ミトコンドリア・人類の進化・ネアンデルタール人!本当はどうなんだろう」

ネアンデルタール人のふるさと 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=lhPgCfW9cnM
Who Was Mitochondrial Eve? 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=OjdZ5GmU61o
ヒューマン なぜ人間になれたのか 第2集「グレートジャーニーの果てに」 2012年1月29日 NHK
6万年前にアフリカを離れ世界へ広がり始めた人類。グレートジャーニーと呼ばれるその旅は、大きな苦難の連続だった。世界は凍てつく氷期の真っただ中。熱帯生まれの我々ホモ・サピエンスにはあまりに過酷な環境だった。しかも行き着いた先にはすでに別の人類がいた。そのひとつがヨーロッパなど北方で進化したネアンデルタール人だ。屈強な体を持ち、狩りの名手だったこのライバルと祖先たちは生存競争を強いられる。身体的に圧倒的な不利な状況を優位に導いたのが、投擲具という人類最古の飛び道具だ。離れた位置から獲物を倒す技術が狩猟方法を革新し、ネアンデルタール人を駆逐していく。その力は人類の集団のあり方にも影響を与えた。罪を犯した者を罰する道具として使うことで、規律を強化し、そのサイズを数千人の規模にまで拡大させたのだ。集団の拡大は、道具を生み出す能力を飛躍的に向上させる原因となっていく。しかし一方、飛び道具の登場は果てしのない暴力の連鎖も引き起こした。その根幹にあるのは皮肉にも、人類に本能として備わっている「仲間を大切に思う心」にあったのだ。
第2回は投擲具という道具を軸に、規律心の進化と攻撃性の制御という現代にまで続く宿命に迫る。
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20120129
現代人の祖先、古代人類との交雑で免疫力獲得か 2011年8月26日 YOMIURI ONLINE
現代人の祖先は、別の人類とされるネアンデルタール人やデニソワ人と交雑することで免疫機能を高めたことが、米スタンフォード大などのチームの研究でわかった。
人間の免疫の成り立ちに一石を投じる成果で、米科学誌サイエンスに26日発表される。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110825-OYT1T01192.htm
ミトコンドリア・イブ ウィキペディアより
ミトコンドリア・イブ(Mitochondrial Eve)とは、人類の進化に関する学説に対してマスコミが名付けた愛称で、アフリカ単一起源説を支持する有力な証拠の一つである。
【解説】
ミトコンドリアDNAの違いの多少を調べていくと、いつごろ、どこでミトコンドリアDNAの違いが発生し始めたか(違いが発生する前のミトコンドリアDNAは何時、何処に存在したか)が推定できる。すなわち全ての人類の母親にたどり着けるのではないか、と考えることができる。つまり、ミトコンドリアイブはより正確に言えば「現生人類の最も近い共通女系祖先」だと言える(彼女の女系祖先はすべて「現生人類の共通の女系祖先」でもある。その中で「最も近い」のがミトコンドリアイブである)。
分析の結果、場所的には一人のアフリカの女性にたどり着き、時間的には、(キャンらは分子時計の理論により、突然変異の蓄積の速度を仮定し計算を行ったところ)人類の仮想上の共通の母親は、約16±4万年前、つまり最大で20万年前に存在すると結論づけた。
この論文は、科学雑誌ネイチャーに1987年に発表されたものである。この論文はダーウィンも推測した「人類のアフリカ起源説」を裏付ける証拠であった。
マックス・プランク進化人類学研究所 ウィキペディアより
ネアンデルタール人関連】
2010年5月7日付けの『サイエンス』(Science)で、ゲノムの解読より、現生人物ホモサピエンスの大多数の先祖にネアンデルタール人がいる可能性が高いことを、アメリカのバイオ企業とマックス・プランク進化人類学研究所の共同チームにより、発表した。クロアチアで発見されたネアンデルタール人のゲノムと、アフリカ・フランス・中国・パプアニューギニアの原生人類5人のと比較の結果、アフリカ人以外の原生人類の人の1〜4%のゲノムが、ネアンデルタール人からの由来と推計している。
【新発見化石人類デニソワ人関連】
デニソワ人は、2008年、ロシアの西シベリアのアルタイ山脈のデニソワ(Denisova)洞窟で発見された指の骨の持ち主である。放射性炭素年代測定より、40,000年前の人骨と推定された。
2010年3月25日付けのイギリスの科学雑誌『ネイチャー』(Nature)では、マックスブランク進化人類学研究所の研究チームは、ミトコンドリアDNAの解読結果により、3万年から4万8千年前の地層から出土し、100万年前に現生人類から分岐した人類としていた。
2010年12月23日付けの『ネイチャー』に、マックス・プランク進化人類学研究所の研究チームにより、論文が掲載される。その内容は、次の通りである。細胞核DNAの一部の解読調査の結果、80万4千年前に現在の人類であるホモ・サピエンスから分岐したネアンデルタール人に近くされること、64万年前にネアンデルタール人から分岐した化石人類であることが推定されること、メラネシア人のゲノムの4〜6%がデニソワ人固有のものと一致することから、現在のメラネシア人にデニソワ人の遺伝情報が伝えられている可能性が高いこと、という最新研究結果が判明する。
ネアンデルタール人 ウィキペディアより
2010年5月7日のサイエンスに、現生人類ホモ・サピエンスのDNAに分岐後ネアンデルタール人遺伝子が再混入している可能性があるとの論文が収載され、ネアンデルタール種属分類に新たな謎を投げかけることになった。
【絶滅】
2010年5月7日のサイエンス誌に、アフリカのネグロイド以外の現生人類には、絶滅したネアンデルタール人類の遺伝子が1-4%混入しているとの研究結果が発表された。これは、現生人類直系祖先であるホモ・サピエンスが出アフリカした直後の10-5万年前の中東地域でそこに既に居住していたネアンデルタール人類と接触し混血したこと、アフリカ大陸を離れなかった現生人類はネアンデルタール人類と接触しなかったことによる可能性が高い。この研究結果が正しければ、出アフリカ後に中東を経てヨーロッパからアジアにまで拡がって行った現生人類は約3万年前に絶滅してしまったネアンデルタール人類の血をわずかながらも受け継いでいることになる。
テキサス大学アーリントン校の人類学者ナオミ・クレッグホーンは、約4万年前の、現在のイタリアやコーカサス山脈に相当する地域で火山が相次いで噴火したことを絶滅の理由として説明している。このような環境的要因を指摘する説は以前にも発表されていたが、約4万年前の噴火はその種の災害とは規模が違っており、例えば、複数の火山がほぼ同時期に噴火していたという。中でもカンパニアン・イグニンブライト噴火はヨーロッパでは過去20万年間で最も大規模だった。「当時のヨーロッパには現生人類の小集団も住んでいたので、噴火の影響を同様に受けたと考えられる。だが、ネアンデルタール人のほとんどがヨーロッパに居住していたのに対し、現生人類はアフリカやアジアにより大きな人口を抱えていたため絶滅を避けられたようだ。 」と同氏はいう。
なお、シベリアのアルタイ山脈の遺跡で発見されたデニソワ人類は、ネアンデルタール人類の兄弟種にあたり、現生人類のポリネシア人やメラニシア人にはその遺伝子の一部が混入していることが2010年12月に発表された。
日本人 ウィキペディアより
ミトコンドリアDNAによる系統分析】
1980年代からのミトコンドリアDNA研究の進展により、ヒトの母系の先祖を推定できるようになった(ミトコンドリア・イブ参照)。これにより、アフリカ単一起源説がほぼ証明され、また民族集団の系統も推定できるようになった。ミトコンドリアDNAやY染色体のようなゲノムの組換えしない部分を用いた系統樹の作成は、集団の移動とルーツを辿るのに用いられる。例えば日本人のミトコンドリアDNAのハプロタイプの割合と、周辺の集団(韓国や中国、台湾、シベリア先住民など)つまり各ハプログループを比較することで、祖先がどのようなルートを辿って日本列島にたどり着いたかを推定できる。分析に用いられるのは、ミトコンドリアDNAの塩基配列のうち、遺伝子の発現に影響しない中立的な部分である。形態の生成等に関与せず、選択圧を受けないため、分析に用いることができる。
人類集団の遺伝的系統図によれば、最初にアフリカ人とその他の集団が分岐し、次にヨーロッパ人とその他の集団が分岐したこと、その次に東・東南アジア人とオーストラリア人が分岐し、最後の大きな分岐として東・東南アジア人とアメリカ先住民が分岐したということである。この系統樹で見られた主要な特徴は、従来のタンパク質多型や最近の核DNAの多型によって明らかにされた人類集団間の系統関係と大筋において一致する。

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ミトコンドリアが進化を決めた』 ニック・レーン/著、斉藤隆央/翻訳 みすず書房 2007年発行
人類の先史時代は性について何を語ってくれるか (一部抜粋しています)
ミトコンドリアが完全に母系のみで受け継がれるなら、組み換えが起こる可能性はほとんどなさそうに思われる。有性生殖による組み換えは、2本の相同染色体のあいだでDNAがランダムに入れ替わって新たに2本の染色体ができることをいい、できたどちらの染色体にも元の両方からの遺伝子が入り混じっている。組み換えを起こすには、あるいは少なくとも組み換えを意味のあるものにするには、当然、ふたつの異なる供給源――両親――に由来するDNAが必要になる。ふたつのそっくり同じ染色体で遺伝子を交換しても、一方の染色体が損傷を受けていないかぎり、ほとんど意味をなさないからである。
そしてあとでわかるように、これが不安材料になる。しかし一般に有性生殖の過程では、核にある染色体のペアが組み換えを起こし、両親や父祖部からの遺伝子の混合で新しい遺伝子セットが生じる反面、ミトコンドリアDNAではこれが起こらない。ミトコンドリア遺伝子はすべて母親譲りだからだ。したがって定説によれば、ミトコンドリアDNAは組み換えを起こさず、父親と母親の双方に由来するミトコンドリアDNAの混合体は見られないはずである。
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一方、人類が世界各地へ移住したとされる年代と化石証拠をもとに分岐の率を較正すると、およそ6000〜1万2000年ごとにひとつの変異起きる計算になる。これは相当な食い違いだ。進みが速いほうの時計で最後の共通祖先すなわちミトコンドリア・イヴの年代を見積もれば、彼女はおよそ6000年前に生きていたと結論せざるをえなくなり、17万年前に生きていたとされる「アフリカのイヴ」よりもむしろ「聖書のイブ」と言ったほうがふさわしくなる。もちろん6000年前というのは間違っているが、これほど大きな差をどう説明すればいいのだろう?
オーストラリア南西部で見つかった重要な化石が、答えの手がかりになるかもしれない。その化石は解剖学的に見ると現生人類であり、世界最古のミトコンドリアDNAが取り出されたことで名高い。1969年にマンゴ湖付近で発見され、その後、いったんは約6万年前のものと判定された。やがて2001年にオーストラリアの研究チームがミトコンドリアDNAの配列を報告すると、衝撃が走った――それと似た配列が現生人類にはなかったのだ。その化石の系統はすでみ絶滅していたものだったのである。ここからいくつか深遠な問題が持ち上がる。とくに、そのミトコンドリアDNAの配列がすでに消滅していることをもとに、ネアンデルタール人は現生人類とは異なる絶滅した亜種に分類されているが、そこへいま、解剖学的に見て現生人類でも同じケースが見つかったわけだ。ネアンデルタール人の場合と同じルールを当てはめると、その人類もわれわれとは違う絶滅した亜種と言わなければならない。だが解剖学的外見から、その人類とわれわれが共通の核内遺伝子をもつはずだとわかる。するとおそらく、この集団間にはなんらかの遺伝的な連続性があったのだろう。この矛盾を最も簡単に解消するには、ミトコンドリアDNAの配列が、必ずしも集団の歴史を記録しているわけではないと結論づければいい。しかしそうすると、ミトコンドリアDNAの配列だけにもとづく過去の解釈を疑問視せざるをえなくなる。
ではいったい何が起こったのだろう? 解剖学的に見て現生人類であるオーストラリアの集団について考えよう。彼らが10万年前よりあとにアフリカから移住してきたとする。それから新しい集団がやって来て、ある程度の交雑が生じる。新参集団に属する母親が先住民の父親とのあいだに健常な娘をもうけたら、娘のミトコンドリアDNAは(組み換えが起きないとすれば)100パーセント新参集団のものになるだろうが、核内遺伝子の50パーセントは先住民のものだ。もしもほかの全員からの娘の系統が途絶え、いま述べた混血の娘だけが新たな集団の母となったら、先住民のミトコンドリアDNAは潰(つい)えるが、先住民の核内遺伝子は、少なくとも一部は残りだろう。つまり、交雑はミトコンドリアDNAの1系統の消滅と矛盾しないわけで、ミトコンドリアDNAのみから歴史を再構築しようとすれば、誤った結論を導きかねないことのなる。まったく同じことがネアンデルタール人にも言えるため、ミトコンドリアDNAから判断して、彼らが跡形もなく消え去ったと結論するわけにはいかない(リチャード・ドーキンスは著書『祖先の物語』で、別の理由から同様の結論に達している)。しかし、このシナリオは現実的なのだろうか? あるいはただ理論的にありうるだけなのか? これでは娘の系統がひとつしか残らないことになる。先住民のミトコンドリア系統はすべて、本当にそんなにもあっけなく消滅するのだろうか?
その可能性はある。前のほうで、ミトコンドリアDNAは姓のような働きをすると述べたが、姓はあっさり消滅しうるのだ。このことはヴィクトリア朝時代の博識家フランシス・ゴールトンが、1869年に出版した著書『遺伝的天才』で初めて示している。姓の平均「寿命」は200年ほどしかないようだ。イギリスでは、およそ300もの家族が征服王ウィリアムの末裔を名乗っているが、そのなかで男系をたどって途切れていないことを証明できる家族はない。1086年にウィリアムの命を受けて編纂された土地台帳には、5000にのぼる騎士が載っているが、いまではすべて途絶えており、中世の世襲は、平均すると3代しか続かなかった。オーストラリアで1912年におこなわれた国勢調査によると、子どもの約半数が、男性のわずか9分の1、女性のわずか7分の1に相当する人の血を引いているという。重要なのは、生殖に詳しいオーストラリアのジム・カミンズが強調するように、集団のなかで生殖能力に隔たりが見られることで、大多数の血筋は途絶えてしまう。ミトコンドリアDNAについても、まったく同じことが言える。

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どうでもいい、じじぃの日記。
図書館から、『ミトコンドリアが進化を決めた』という本を借りてきた。
そうとう分厚い。読み応えがありそうだ。 (^^;;
いつものように本をパラパラめくってたら、「人類の先史時代は性について何を語ってくれるか」というところに「ネアンデルタール人」のことが書かれている。
どうもこの著者も、現代人の血にネアンデルタール人の血が混じっているのか、気になるようだ。
「現代人の血にネアンデルタール人の血が混じっているのか」
8月26日の読売新聞(YOMIURI ONLINE)に、
「現代人の祖先は、別の人類とされるネアンデルタール人やデニソワ人と交雑することで免疫機能を高めたことが、米スタンフォード大などのチームの研究でわかった」
が載っている。
ふう〜ん。現代人の血にネアンデルタール人の血が混じっているんだ。アフリカ人以外の人種から、ネアンデルタール人のDNAが検出されているのだそうだ。アフリカを出た後の人類がネアンデルタール人とエッチしたんだ。
ネアンデルタール人やデニソワ人と交雑することで免疫機能を高めた」、か。
そんなに悪いことでもないみたいじゃん。
それにしても、なぜ、ネアンデルタール人は絶滅したんだ。