じじぃの「アメリカ人が多すぎる!グリーン革命」

The American Dream 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=5bvZl9DSaYs&feature=fvw
I Believe in the American Dream 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=0QL64pNdzLk&feature=related
世界の夜景地図 画像
http://bangchoo.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2008/01/04/070821.jpg
【香港】マンホール泥棒、1枚5ドルで 香港INDEX
1枚5ドルというのは意外に安いですね。日本の場合だとマンホールは1枚40キログラムほどの重さがありますが、くず鉄の買取価格はそんなに安いものなのでしょうか。
http://hk.chinaindex.jp/archives/833
『グリーン革命〔増補改訂版〕(上)』 トーマス・フリードマン/著、伏見威蕃/翻訳 日本経済新聞出版社 2010年発行
アメリカ人が多すぎる (一部抜粋しています)
無数の人々が"アメリカ人"になろうとしているとき、エネルギー、食糧、天然資源がどうなっていくかを考えると、気が遠くなる。『中国が世界をメチャクチャにする』の著者ジェームズ・キングは、この驚異的な物語について、こう語る。
 この新しい流れ「中国の勃興」が頂点に達したのは、2004年2月なかばからの数週間だと私は見ている。世界各国の道路や舗装面からマンホールの蓋がなくなる事件が、最初はぼつぼつと起きただけだったが、やがて繁雑に起きるようになった。中国の需要が急増したため、金属スクラップの値段が記録的なレベルに上昇し、あらゆる国の泥棒がおなじことを思いついた。闇の帳(とばり)がおりたら、マンホールの蓋をこじってはずし、業者に持ち込む。それを裁断した業者が、中国行きの船に乗せる。この資源移動を最初に実感したのは、中国と海を隔てて向き合っている台湾だった。つきはモンゴルやキルギスタンのような隣国に及んだ。復活した"中華帝国"の重力による牽引作用は・・・・ほどなくはるかに遠い国にまで及んだ。どこであろうと、日が沈むと、こそ泥が中国の飢えを満たすために働く、シカゴでは、ひと月のあいだにマンホールの蓋150個が消えた。スコットランドの"大下水強盗"では、数日のあいだに100個以上が盗まれた。モントリオール、グロースター、クアラルンプールでは、なにも知らない歩行者がマンホールに落ちた。
      ・
ダイアモンドは、「中国の国民1人当たりの消費は、まだアメリカの11分の1」だと指摘している。だが、仮にそれがアメリカのレベルに達するとすると、他の国の消費が増えず、すべての国の人口が(中国を含めて)変わらず、移民が皆無になったとしても、中国がアメリカとおなじだけを消費することによって、全世界の消費量は「ほぼ倍になる。世界の石油消費量は106パーセント増加し、金属消費量は94パーセント増加する。インドが中国とおなじようにアメリカに追いついた場合、世界の消費量は3倍になる。すべての発展途上国が突然追いついたとすると、11倍に増える。世界の人口が720億人に増えたのとおなじことになる(現在の消費量のままだとして)」
グーグルの慈善事業(Google.org)のエグゼクティブ・ディレクター、ラリー・ブリリアントは、医師としてインドで長年働いている。食糧消費についてインドの年配の世代と若い世代の考え方がまったく違っていることに驚いた、とブリリアントは述べている。「インドの年配の世代と話をして、『お子さんたちはベジタリアンになりますか?』ときくと、『そうだ』という答えが返ってくる。次に、子供たちにきくと『冗談じゃない−−マクドナルドを食べるよ』と答える。すべてが国民1人当たりという話になるから、人間が増えれば−−人口の40ないし50パーセントの増加は、すでの織りこまれている−−それだけ資源への圧力は高まる」さらに、現在のような保健の流れがつづけば、あらたに養われる人々の寿命は10年長くなる−−アメリカ人のように暮らす人々が、10年長く生きるわけだ。メキシコシティ発のAP通信(2008年3月24日)は、上昇する世界の食料価格の記事に、つぎのような逸話を載せていた。「中国では・・・・1980年に比べると、国民1人当たりの豚肉の消費が150パーセント増えている。そこでチョウ・チエンは、自動車部品を売るのをやめて豚肉を売ることにした。豚肉の値段は昨年58パーセント跳ね上がったが、毎朝、上海のチョウの店には主婦や奉公人が群がり、極上の抜くを買う客も増えている。26歳のチョウは、いまではひと月4200ドル稼いでいる。これは自動車部品を売っていたころの2、3倍にあたる」
      ・
2005年10月、上海を訪れているときに、≪チャイナ・デイリー≫の小さな記事が目を惹いた。中国は箸を使うのをやめて、手で食べることを考えてはどうか、と提案する署名入り記事だった。
その理由についてコラムニストのツォウ・ハンルーはつぎのように書いている。「中国にはもうあり余るほど樹木が生えている森はない。私たちの国はもうそれほど緑は多くなく、地下水位は低下し、人口はこれまでになかったほど増加している。・・・・中国だけでも、年間450億膳の使い捨ての箸を使っている。これは材木166万立方メートルに相当する」−−成木数百万本ということだ。ツォウはさらにいう。「中国がもっと豊かになったら、もっと広い家やいろいろな家やいろいろな家具がほしくなる。新聞は広告市場のシェアを増やそうとして、もっと厚くなる」環境への圧力が強まっているなか、中国人は使い捨ての箸をやめて、再利用可能な、鉄、アルミ、ファイバーの箸に替えるべきだ。それとも「手で食べればもっといい」
フラット化が人口過密化と出会うとき、そういうことがいたるところで浮上する。ツォウの記事を読んで私が感じたのは、中国がアメリカ流の消費をこの先もまねしたいのであれば、中国らしさを維持できないだろうということだった。
      ・
"アメリカン・ウェイ"は、自由市場や自由選挙のことであると同時に、ある種の生き方のことでもある。こういう見地からみれば、わたしたちベビーブーマー世代が、世界中の人々がすべて私たちとおなじような生活ができるし、それがよいことなのだ、という途方もない考え方をもとに育てられてきたことは、驚くにあたらない。私たちは、だれもがアメリカ流の暮しをするように変わることを願っていたが、それがどういう結果をもたらすかについては、あまりきちんと考えていなかった。だが、いまでは悟っている。エネルギー気候紀元では、世界中の人々が私たちとおなじ暮しをしたなら−−ロシア、中国、インド、ブラジル、エジプトで多くの人々がそうするようになっている−−気候と生物多様体の面で大惨事を招くとわかっている。
では、みんなが私たちのような暮しをしないことを、私たちは願っているのか? そうではない。私たちは、私たちのような暮らし、つまりエネルギーと資源消費の面での"アメリカン・ウェイ"のありようを、デザインし直し、作り直す作業を率いていかなかればならない。なぜなら、エネルギー生産と環境の取り扱いに関するあたらなより持続可能な手法−−コード・グリーン−−をともなわない自由と自由市場が拡大すれば、母なる自然と地球が、私たちの生活に圧迫や制限を課すことになる−−この圧迫や制限は、共産主義よりも恐ろしい。だからこそ、世界へのアメリカの贈り物に、権利意識や独立宣言や憲法とともに、持続可能な成長のためのコード・グリーン戦略の推進を盛り込むことが不可欠になる。それがなかったら、私たちはこの先長く自由ではいられない−−世界の他の人々も同様だ。昔風のアメリカ人が多すぎる未来が来てしまう。地球はそれに耐えられない。

                                        • -

どうでもいい、じじぃの日記。
フリードマン著『グリーン革命〔増補改訂版〕(上)』を図書館から借りてきた。
アメリカ人が多すぎる」とは地球にアメリカ人が多すぎるということではなく、今の地球上の人間が皆、今のアメリカ人のような生活をしたらどうなるのだろうということのようだ。
「すべての発展途上国が突然追いついたとすると、11倍に増える。世界の人口が720億人に増えたのとおなじことになる」
ときどき、NHK BSで「アジアクロスロード 香港PHX」という番組を観るが、この間、討論の中国人がこんなことを言っていた。
「世界の夜景地図をみると、アメリカ全土がピカピカ光っているが、中国は真っ暗だ」
世界中が、アメリカのようにピカピカに光るという世界は正常なのだろうか。
大体、アメリカ、中国、インドという国が異常なのだ。
「地球はそれに耐えられない」