じじぃの「人の死にざま_509_K・ローレンツ」

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Konrad Lorenz - Imprinting 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=eqZmW7uIPW4
ローレンツの刷り込み(TCA/ECO) 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=0GMA8oj6DcY
コンラート・ローレンツ フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
コンラート・ツァハリアス・ローレンツ1903年11月7日-1989年2月27日)は、オーストリアの動物行動学者。コンラッドローレンツとも表記される。刷り込みの研究者で、近代動物行動学を確立した人物のひとりとして知られる。息子は物理学者のトマス・ローレンツ。父より先に死去した。
【生涯】
1903年オーストリア=ハンガリー帝国時代のウィーン近郊アルテンベルクに生まれる。ノーベル賞受賞に際して書かれた自伝的エッセイで、両親が「私の動物への尋常ではない愛情に対して、おそろしく寛容だった」こと、そしてセルマ・ラーゲルレーヴの『ニルスのふしぎな旅』がガンへの情熱を満たしたことが科学者として重要だったと認めた。はじめウィーン大学医学部で学び医師の資格を得、さらにウィーン大学で動物学を学ぶ。
父アドルフ・ローレンツの願いで、1922年にコロンビア大学で医学を学び始めた。しかし1923年にはウィーンに戻り、ウィーン大学で研究を続けた。1928年に医学博士となり、それから解剖学研究所で1933年まで助教授を務めた。1933年に動物学で二つ目の博士号を取得した。1936年に本能に関する国際シンポジウムで重要な友人であり同僚となるニコ・ティンバーゲンと出会った。二人はともに野生の、家畜の、そして雑種のガチョウを研究した。
1950年にマックス・プランク協会はDulmenで行動心理学ローレンツ研究所を設立した。ローレンツは1958年にはマックス・プランク行動心理学研究所に移籍した。1969年にPrix mondial Cino Del Ducaの最初の受賞者となった。
1973年、ニコ・ティンバーゲン、カール・フォン・フリッシュと共にノーベル医学生理学賞を受賞した。いずれも動物行動学の同僚研究者である。
1974年にオーストリアに戻り、オーストリア科学アカデミー動物社会科学研究所の所長になる。
【業績】
ローレンツの最も大きな功績は、動物行動の観察という当時は軽視されていた古典的な手法を厳密に用い、科学の名に値するものに仕立てたことである。生理学・解剖学などからはわからない、動物の行動を直接研究する分野が生まれることになった。その中で特に有名なのはニシコクマルガラスやハイイロガンの観察研究である。自ら様々な動物を飼育し、解剖したり傷つけたりするような実験は好まなかった。刷り込み現象の発見は、自らのハイイロガンの雛に母親と間違われた体験に端を発したものである。また、そのガンに関する写真集なども出している。だがその説に対しては、後にあまりにも擬人化しすぎているとの批判が向けられた。
ローレンツは、動物の行動は種を維持するためにあると考えていたが、その後、社会生物学の発展などにより動物の行動は種のためではなく自分自身のためであると解釈されるようになっていった。動物行動学は彼が第一線から退く頃には大きく変貌していたが、ローレンツは個体のためという新しい視点の受け入れには消極的だった。変革の立役者の一人であるE.O.ウィルソンは著書の中でローレンツらを論理が粗雑だと批判しながらも、動物の行動が生物の他の形質と同じように進化や自然選択の文脈で扱えることを我々に納得させたと評価している。

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『漂流 本から本へ』 筒井康隆/著 朝日新聞出版 2011年発行
ローレンツ 『攻撃』 (一部抜粋しています)
みずず科学ライブラリーという叢書は生物学関連の本を多く出していて、G・R・テイラーの『人間に未来はあるか』もその1冊だった。これが面白かったのでその翌年に同じ叢書から出たローレンツ『攻撃』を読み、この本がもとでぼくは人間の攻撃性についていろいろ考えることになる。その後『攻撃』は大評判になり、さまざまに評価された。
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『ソロモンの指環』というすばらしい動物物語の著書もあるローレンツの文章は文学的で、しかも生物学者以外の者にもたいへんわかりやすい。『攻撃』ではまず、サンゴ礁に棲む多彩な魚たちが、同種の魚のみを攻撃し、違う種類の魚はいかに過密状態であっても攻撃しないことを述べる。そして捕食する者と獲物との関係は常に平衡状態にあるため、これは闘争ではなく、ダーウィンの言う「生存競争」つまり進化を推し進める闘争というのは、同種間の競走のことであると言う。つまりローレンツの言う攻撃とは、同種の者にたいする攻撃のことなのだ。種内闘争が、現在人類のおかれている状況の中でもっとも重大な危険である故に、著者はその要因を追究しようとしているのである。
攻撃衝動は本来、種を保つためのれっきとした本能であるゆえに危険きわまりないのだが、次に著者はカモの仲間の雌による、危険のない儀式的な攻撃をとりあげている。この儀式という動作が新たな本能動作となり、敵がいない場合にも習慣的な動作となるのである。儀式の持つ攻撃を抑える作用には、人間の場合パイプに火をつけるというインディアンの話しあいの場での行為がある。自分の知人たちが、内的葛藤のある時に煙草に火をつけることもこれに似た行為であるとローレンツは言う。喫煙者に対する種内攻撃はまた、他の文化に対する攻撃でもあろう。一方にとって神であるものが、他方には一切の悪の根源と見てとることになりがちであり、儀式の犯しがたさこそが最高の価値なのに、それが人を破滅させもする。宗教戦争はあらゆる戦争のうちの最も忌むべきものだと著者は言っている。
次いでモラルに類持した動物たちの行動にふれたあと、攻撃や威嚇に非常によく似た、複雑な要因の和平の儀式を行う主に鳥たちの行動を紹介する。そしていよいよ、動物の攻撃的行動のうちで人間にも当てはまるものがないか、そうした衝動から生まれる危険を防ぐ出がかりはないかと考えている。
ここで著者が、鼠の場合は大量殺戮のあとでもまだ種を保存するだけの数は残っているが、水素爆弾を使ったあとの人類にとってそれは疑わしい。つまり遠距離の武器の発達によって人間の残虐行為の結果は感情に届かなくなると言っていることにはいささかの飛躍があると思えるものの、スポーツという儀式化された闘争、さらには非政治的な芸術、そして科学的心理、最後に、今まであまり重要に考えられてこなかった「笑い」に救いを見出そうとする結論は実に重大な示唆に満ちている。

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