じじぃの「中国人は朋友なり!援助じゃアフリカは発展しない」

コンゴレアメタル争奪戦の犠牲者 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=m23n7Ct2qpY&feature=related
中国首相、アフリカ諸国へ100億ドル融資を発表 2009年11月08日 AFPBB News
【11月8日 AFP】エジプトの紅海(Red Sea)沿岸のリゾート地シャルムエルシェイク(Sharm El-Sheikh)で8日、中国とアフリカ諸国の協力関係を協議する中国アフリカ協力フォーラム(Forum on China-Africa Cooperation)が2日間の日程で開幕し、中国の温家宝(Wen Jiabao)首相が、アフリカ諸国に100億ドル(約9000億円)の無利子融資を提供すると発表した。
温家宝首相は、開幕式で「アフリカが資金調達能力を構築することに協力する」ため、「無利子融資で100億米ドルを提供する」と語った。また、アフリカ諸国の中国に対する債務を帳消しにすると発表した。アフリカ大陸への中国の影響力拡大が狙い。
中国とアフリカの貿易額は急速に伸びている。中国政府はさらにアフリカに学校や病院、マラリア対策施設を建設し、中国への留学生に対する奨学金も提供している。
一方、貧困にあえぐアフリカ大陸への中国の経済進出に対しては、疑問や批判の声もあがっている。中国政府は、スーダンオマル・バシルOmar al-Beshir)大統領ら、大規模な人権侵害を行っているとして国際社会から孤立化している政治体制を援助しているとして、批判を浴びている。
http://www.afpbb.com/article/politics/2661251/4870905
紫金鉱業と中国政府系ファンド、コンゴの銅・コバルト鉱床を買収へ 2010/05/10
http://www.uwg.co.jp/jp/html/info_detail/17269/
『援助じゃアフリカは発展しない』 ダンビサ・モヨ/著 小浜裕久/翻訳)  東洋経済新報社 2010年発行
中国人は朋友なり (一部抜粋しています)
少なくともアフリカでは、誰しも、中国が、オイル、きん、銅、その他の地下資源を求めていることを否定できない。しかし、平均的アフリカ人にとっては何も利益がないというのは、偽りであり、中国を批判する人たちさえも、それは承知している。
中国のアフリカでの行動には否定的な見出しがつけられることもあるが、しだいにその実態が明らかになってきた。2007年6月のビュー・リサーチ・センター(http://pewglobal.org/)の報告書では、アフリカの10ヵ国(エチオピアコートジボアール、ガーナ、ケニア、マリ、ナイジェリア、セネガル南アフリカタンザニアウガンダ)で世論調査を行っているが、拡大する中国の経済力は途上国にプラスに働いているとして、中国に対する意見は、圧倒的にポジティブであった。この中から、多くのアフリカの人々が中国に対してどのような見方をしているか、さらに詳しく4つの点についてみてみたい。
第1に、アフリカ全体では、中国および中国のアフリカでの投資に対して、少なくとも好意的な意見が批判的意見を2対1で上回っていた。コートジボアールとマリでは、10のうち9以上が好意的であり、セネガルケニアでは、81パーセントが好意的であった。ガーナとナイジェリアの4分3、エチオピアの3分2の人々が中国を受容すべきと考えている。ウガンダでは、否定的が23パーセントであったのに対し、好意的が45パーセントであった。時間的な変化を見ると、この1年間で好意的な態度が、59パーセントから75パーセントに上昇している。
第2に、調査対象となったほとんどの国で、アメリカが与えた影響より、中国の影響のほうがポジティブに評価されている。アフリカの大多数の人々は、中国の影響の大きさは適切であると考えている。とくに、コートジボアール、マリ、セネガルでは、アメリカの影響が大きいとするものは、65パーセント、66パーセント、54パーセントであったのに対し、中国の影響が大きいと考えているのは、それぞれ、79パーセント、83パーセント、72パーセントであった。
第3に、アフリカ全土で、中国の影響は、アメリカの影響と比較してより速いスピードで拡大していると見られていて、ほとんどすべての人が「中国は、アメリカよりもアフリカに大きな利益をもたらす」と考えている。たとえば、エチオピアでは多くの人々が、中国もアメリカも、ともに影響を与えていると考えているが、中国の影響はアメリカよりも大きいと考えられている。すなわち、中国が利益をもたらすかという質問に対し、イエスが61パーセント、ノーが33パーセントで、肯定的に考えられているが、アメリカに関しては34パーセント対54パーセントで、否定的に考える人のほうが多い。タンザニアでは、中国に対しては、78パーセント対13パーセントで、中国が好ましい影響をもたらしていると考えられているが、アメリカに対しては、36パーセント対52パーセントで、好ましい影響があると考えるのは少数派となっている。
中国とアメリカの両国がともによい影響を与えていると考えられている国であっても、中国の影響は、はるかに高い評価を受けている。たとえば、セネガルでは、86パーセントの人が中国は利益をもたらすと答えているのに対し、アメリカが利益をもたらすと答えたのは56パーセントにすぎない。ケニアでも同様のパターンが観察され、中国が利益をもたらすと答えたものは91パーセント、アメリカは74パーセントであった。
第4に、アフリカのほとんどの国で、中国のプレゼンスは、アメリカに比肩するほどのなっていて、その拡大のスピードは、アメリカよりも急速である。セネガルでは、79パーセントの人が中国の影響が拡大していると感じているが、アメリカの影響が拡大していると答えたのは51パーセントにすぎない。この傾向は、エチオピアコートジボアール、マリでも見られる。
確かに、中国のプレゼンスは認知されるようになったというばかりでなく、広がりも見せている。かっての中国は、天然資源のみに関心を持っていたので、利益を受けるものも少数にとどまっていた。しかし、先にも述べたように、最近は、中国の関心は新しい分野にもひろがり、資源以外のセクターにも及んでいる。このため、投資によってもたらされる利益が、トリクルダウン効果を通じて、より多くの人々の雇用、住居、生活水準の向上に及んでいる。道路がなかったところに道路が開通し、仕事がなかったところに仕事ができるというように、多くのアフリカの人々にとって、その利益は紛れもない現実として表れたのである。援助が残した荒れ果てた砂漠を見つめる代わりに、中国によってもたらされた果実を見るべきである。明らかに後者は、最近のアフリカ経済の成長率を5パーセント水準に引き上げるのに貢献している。
もちろん、中国の直接投資に何の問題もないといっているわけではない。中国企業は、地元企業を買い叩いたり、アフリカ人を雇用しないなどの懸念を抱くものもいる。主に鉱山などの危険を伴う現場では、安全基準が不備であるという懸念もある。これらの懸念は、ある程度事実だろう。しかし、この部分はまさにアフリカの政府が立ち上がって、規制を行うべき分野である。国民から支持されたアフリカの政府が、他の誰でもない、あなたのために行うべきことである。
たとえば、工業や鉱業への地元住民の参加を促進するために、アフリカの政府が最低雇用水準を定める法制度を準備するのも一つの方法である。すでにこのような法律や政策を実施している国もあり、南アフリカでは、黒人権限付与法が制定され、アメリカではアファーマテッィブ・アクション政策がとられている。また、最近、ザンビアでは、市民経済権限拡大委員会の設置が発表されている。

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どうでもいい、じじぃの日記。
先日、東金図書館から、『援助じゃアフリカは発展しない』を借りてきた。
『アフリカを食い荒らす中国』という本も最近読んだばかりだった。こちらにはこんなことが書かれていた。
 パリに密入国し、外人部隊に入ったのちにコンゴ共和国のイェー族の会社に合流したフィリップ・イェ(中国人)が、同国のボワントノワール港に積まれた木材をチェックしているところ。この木材は、セメントを載せてボワントノワールに着いたばかりの中国船に積み込まれ、上海の隣にある、熱帯林貿易で世界最大の港、張家港市に運ばれる。
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そして最後に、こう書かれていた。
 「国家間に友情はない。あるのは利益だけだ」
http://d.hatena.ne.jp/cool-hira/20100515/1273871458
『援助じゃアフリカは発展しない』の本の概要は先進国のODAなんかより、中国の援助のほうがよっぽどアフリカのためになっているというものである。この本は『アフリカを食い荒らす中国』の正反対のことが書かれている。
10/16、テレビ東京の『田勢康弘週刊ニュース新書』に、中国でもっとも有名な日本人というコラムニスト加藤嘉一さんが出演していた。
彼はこんなことを言っていた。
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 田勢さん、「解決策は無いです。気になるのはアメリカが中国に対して非常に甘いですね。アメリカが対日赤字の時と対中赤字の時で、日本に向かってやった態度と違いますね」
 加藤さん、「そうですね。中国は日本がやったプラザ合意も徹底して研究していますよ。今中国に対してノーとたたきつける国がない」
彼ら(中国)は日本を徹底的に研究しているのだ。
1985年のプラザ合意により日本では急激な円高が進み、その後日本は失われた20年に突入した。中国政府が「人民元切り上げ」に抵抗しているのは日本の轍を踏まないためなのだ。
中国の資源外交も、彼らは日本やヨーロッパのやってきた資源外交を遅れた時間軸でやり始めているのだ。『アフリカを食い荒らす中国』を読んだかぎりではそのように思える。
中国の国土のうち砂漠、乾燥地を合わせると30%にもなっている。彼らは人民13億人のために自分の国の森林を伐採しないで(森林がほとんどないが)、コンゴや東南アジアの森林を伐採して木材を中国に運んでいるのである。
『援助じゃアフリカは発展しない』にはそのことがほとんど触れられていない。
真実はいくつもあるものではない。
じじぃには『アフリカを食い荒らす中国』がアフリカや中国の真実を伝えているように思えるのだが。