じじぃの「夢の新薬が作れない!NHKスペ」

コンブレタスタチンは何ガンに効くのですか? 2010/10/12 Yahoo!知恵袋
コンブレタスタチンは微小管阻害作用にて腫瘍血管系を迅速かつ壊滅的に途絶させる機序みたいです。
同じ微小管チュブリン阻害剤のビンブラスチンは悪性リンパ腫、胚細胞腫瘍などが適用症とされれいますので、これらがん種に有効であると思われます。現在は肝臓がんを対象とする臨床試験を行っている段階ですので、医薬品販売の承認条件の適用症としては肝臓がんになると思いますよ♪
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1048532235
毒トカゲのだ液から 発見された糖尿病新薬<その1> 2009/06/1 日経BP
全く新しいタイプの2型糖尿病の薬が2種類近いうちに使えるようになりそうです。1つはGLP-1(ジーエルピー・ワン)受容体作動薬、もう1つはDPP-4(ディピーピー・フォー)阻害薬と言われるものです。
GLP-1は2005年4月に米国で発売されて一大センセーションを巻き起こしました。なんと、アリゾナ砂漠に棲む毒トカゲのだ液から発見されたものだったのです。ただ血糖を下げるだけでなく、食欲を抑えることで肥満に苦しむ米国人に大いに受けたのです。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/secondstage/kenkou/diabetes_090601.html
Definition of fosbretabulin disodium - National Cancer Institute Drug Dictionary
http://www.cancer.gov/templates/drugdictionary.aspx?CdrID=43316
NHKスペシャル 「夢の新薬が作れない 〜生物資源をめぐる闘い〜」 2010年10月11日
【キャスター】内多勝康 【ナレーション】森田美由紀
今年10月、名古屋で開催されるCOP10生物多様性条約第10回締約国会議」。その最も注目されている議題は、新薬を巡る利益配分である。
コンピュータの化学合成による新薬開発に限界が見えてきた今、夢の新薬誕生への期待は、生物が持つ人智を超えた物“生物資源”に託されようとしている。
しかしこの18年、生物資源を有する途上国と生物資源から薬を開発する先進国は激しい論争を続けてきた。途上国は先進国に対し「生物資源を奪い、先住民の知恵を盗み取る海賊行為=バイオ・パイラシーだ!」と訴える。だが、両者が平行線を続ける今も、ガンやエイズに苦しむ人々は新薬を待ち望んでいるのだ。一体、生物資源は誰のものなのか?早く国際ルールを決めないと夢の新薬が作れない。
番組ではペルー、南アフリカサモアをめぐり、驚異的な威力を持つ生物資源を紹介すると共に、それが薬として世に出せない現状をリポート。国際論争の焦点となる議題を分り易く紐解く。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/101011.html
どうでもいい、じじぃの日記。
10/11、NHKスペシャル 「夢の新薬が作れない 〜生物資源をめぐる闘い〜」を観た。
大体、こんなことを言っていた。
【前半部】
熱帯の海に棲む「ヤキイモガイ」です。この貝は魚を捕えるための毒バリを持っています。一突きで魚を捕えるこの猛毒から医療の常識を越える鎮痛剤が生まれました。
こちらは、モルヒネさえ効かない末期がん患者の痛みを和らげる薬、鎮痛剤です。
サモアの映像が流れる。
薬草を使って病気を治す。サモアでは薬草によって治療が行われるが、このサモアで祈祷師が使った植物からエイズの薬が開発されています。
2001年、サモアの木「ママラ」から、「プロストラチン」という成分が見つかりました。この成分は細胞の中に入り込んだエイズウィルスを外に追い出すという作用があります。外に出たエイズウィルスを殺してしまえば、エイズは完治します。アメリカのエイズ研究財団は、利益の12.5%をサモア政府に、6.7%を住民に支払うと約束ました。
研究財団の人、「こんな技術が発達した時代にエイズの薬が自然から見つかるなんて驚いたよ」
アメリカの映像が流れる。
ところが、スタンフォード大学のポールウェンダー教授がプロストラチンの人工合成に成功したのです。エイズ研究財団はそれでも支払うと決めているのですが、権利を製薬会社に渡してしまうと支払いはされないだろうといわれています。
全米バイオ産業協会の人、「ママラを使わないのだから、支払い義務はない」
医薬品の原料になる動物、植物、微生物を生物資源といいます。
さまざまな生物資源が生み出す市場規模は年間70兆円ともいわれています。ところが、この利益を巡って生物資源を持つ途上国と開発を進める先進国の両者の間で激しい対立が続いています。
COP10準備会合の映像が流れる。
ペルー代表、「生物資源を提供したのに、見返りがないなんて!」
EU代表、「このままでは新薬は生まれず、すべてが台なしです!」
アフリカの映像が流れる。
対立が続く中、薬のもととなる生物が急激に減少しています。
自然保護官、「怖ろしいことです。一つの種が完全に消えてしまった」
薬の新薬を生み出す生物資源、その可能性が今、先進国と途上国の対立によって危機にさらされています。
アメリカの映像が流れる。
アメリカのクリーブランドに住むトイッカーさん(男性)。かってがんにかかり余命3ヵ月と診断されました。ところがある薬を使い劇的に快復。今では週に4回プールに通うほどです。トイッカーさんは咽喉の「甲状腺未分化がん」にかかりました。
トイッカーさん、「腫瘍は日増しに大きくなり、私の首を絞めて窒息させそうでした」
トイッカーさんを救ったのは開発中の新薬、試してみると腫瘍が小さくなっており、半年後には治癒(ちゆ)したといいます。その新薬の成分は「コンブレタスタチン」です。3年以内の承認を目指して、アメリカの製薬会社が臨床試験を行っています。今までの薬と違い、コンブレタスタチンは腫瘍だけを標的にする薬なのです。
製薬会社社員、「コンブレタスタチンはこれまでの薬と比べて大きく異なるのは正常な組織への副作用が少ないことです。さらに進行して大きくなった腫瘍でも、腫瘍だけを死滅させる効果があることです」
アフリカの映像が流れる。
アフリカ南部、コンブレタスタチンはこの大地が生み出しました。先住民がまじないに使っていった木があります。この木「ブッシュウィロー」がコンブレタスタチンの源(みなもと)なのです。
アメリカ国立がん研究所には、13万種を超える生物が保存され、今も分析が続いています。この木はアリゾナ州立大学のジョージ・ペティト教授が見つけました。
ペティト教授、「莫大な生物資源から、がんやアルツハイマー病など13種の薬を開発しています。基本に立ちかえり、自然の中に入り、新しい薬を見つければいいのです。生物から見つける薬には、深刻な病気のほとんどを解決する可能性が秘められているのです」
NHKキャスターの内多勝康さんが解説する。
毒トカゲから糖尿病の治療薬が開発されました。世界で120万人以上の患者に使われています。
先ほど紹介されたブッシュウィローからは抗がん剤がまもなく使われようとしています。このように、すばらしい力を秘めた生物資源なのですが、今手に入れにくくなっているのです。
原因は環境破壊、生態系の破壊によって生物資源は急速にその数を減らしているのです。
人工合成による新薬作りは既存の化学構造をもとにして作るので限界があります。まだまだ地球上の生物からその力を得ることが必要なのです。
名古屋で始まった生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)。COP10の最大の課題は貴重な生物を守り、生態系を守るために、今何をなすべきかの国際ルールを決めることです。今はルールがありません。そのため生物資源から新薬を開発、製造しようというのに大きな混乱が起きています。
もっとも、典型的なのは小さな花を巡る問題です。(絵が出てきて)これは「ペラルゴニウム・シドイデス」です。
南アフリカ産のかわいい花ですが、地中に張った根っこには薬のもとになるさまざまな成分が蓄積しています。実はこの根っこが国際問題を引き起こしているのです。ドイツでは今、ペラルゴニウムを使った薬が大ヒットしています。それがペラルゴニウムをエキスにした「ウンカロアボ」です。
ドイツの映像が流れる。
テレビ画面のコマーシャル、「このウンカロアボは免疫力を活性化し、気管支炎などの抵抗力を強めます」
薬局の店員、「このウンカロアボの風邪薬の売上げは10年で10倍に伸びています」
街の人、「抗生物質を飲みたくなかったので、ウンカロアボを飲んだら効きめがありました」
ドイツで急増するウンカロアボの需要、それは原産地に大きな影響を与えています。
南アフリカの映像が流れる。
ウンカロアボはこの大地から生まれました。動物や植物の多さは世界でも指折りです。南アフリカの人々は自然の恵みと共に暮らしてきました。ヨハネスブルグにある薬草市場です。薬用植物はおよそ800種、さまざまな病気の治療に使われています。
住民、「アフリカンポテト。お腹の病気に効くわ」
住民、「これはムビザの根よ。腎臓に効きめがあるの」
風邪薬ウンカロアボの原料ペラルゴニウム・シドイデス。今もこれを薬として使っている人たちがいます。南アフリカ・東ケープ州に自生するペラルゴニウムを人々は太古の昔からこの根を使い、薬を作ってきました。これまでペラルゴニウムは東ケープ州のどこにでも見られる植物でした。しかし今、異変が起きているのです。
住民、「この辺りのペラルゴニウムは皆が採ってしまったから、少なくなってしまいました」
ドイツへの輸出に携わる仲買人のゴアさんは、この日20キロのペラルゴニウムの根を買い取りました。もちろん現地の人にとって大きな収入になっています。ゴアさんは600人〜700人を使って採取しています。買値は1キロあたり、80円です。平均月収が4万円に満たない人々にとっては半額にもなる収入源です。
ペラルゴニウムの乱獲を防ぐため、各地域ごとに採る量が制限されているのです。採ることができるのも許可された人たちだけです。しかし今、無許可で採る不法採集者が増えています。失業率が50%を超える東ケープ州ではこうした不法採集で生計を立てる人が後を絶ちません。
今、南アフリカではペラルゴニウムの乱獲は生物資源を奪う海賊行為(バイオパイラシー)だという声が高まっています。
南アフリカの政府高官、「ここ数ヵ月、ペラルゴニウムなどへのバイオパイラシーが問題になっています。私たちの国でバイオパイラシーを許してはなりません」
ドイツの映像に変わる。
ペラルゴニウムをもとに風邪薬ウンカロアボを製造しているドイツ・シュワーベ社です。南アフリカからの批判に対して強く反発しています。
製薬会社の責任者、「監視官の許可なしに採ったペラルゴニウムを売る人がいたとしても、ドイツにいる私たちにはどうすることができません。それは南アフリカの政府が激しく取締まるしかない」
南アフリカの映像に戻る。
南アフリカの監視官、「乱獲を防ぐにはペラルゴニウムから利益を上げている企業は責任を負うべきだ。ペラルゴニウムがきちんと法を守って採取されたものなのか、輸入する企業は確認すべきです」
内多さんの解説に戻る。
このままの状態が続けば貴重な資源を食いつぶし、やがて必要な薬を作ることができなくなるという深刻な事態を招きかねません。では生物資源を守るためにはいったいどうしたらいいでしょうか。国連で議論を重ねた末に生まれたのが「生物多様性条約」です。生物資源から生まれた利益を生物資源の保護に当てる。これがきちんと機能をしていれば問題がないのですが、現実には先進国と途上国が真っ向から対立し、話し合いはまとまっていません。
【後半部】
南米アマゾンの映像が流れる。
先住民族の伝統的知識をもとに新薬開発を行っているアメリカの製薬会社「ナポ製薬」のステーブル・キング副社長が登場する。
キングさん、「200種の伝統的知識を先住民から教わりました」
先住民の人、「これはペルーでは有名ですが、海外では知られていません。胃腸や吐き気にも効きます。内臓の熱を冷ます効果もあります」
キングさん、「先住民の知識はとても深く、洗練されています。私たちの知識に貴重な財産です」
数あるアマゾンの樹木から、ナポ製薬が特に目をつけた木があります。(先住民の人が木にナイフでキズをつける。血のような色をした樹液がふき出した) この樹液は地元の人に万能薬として使われています。「竜の血」と呼ばれています。
先住民の人、「どんな病気にも効きますよ。重い下痢のときによく使います。切り傷も竜の血で治します」
この竜の血をもとにナポ製薬が作っている薬があります。下痢止めの薬「クロフェルマー」です。200億円かけて開発されました。現在臨床試験の最終段階にあり、来年の発売を目指しています。
樹齢15年の竜の木です。大量の樹液を得るために切り倒されました。木を倒さずに樹液を採取しても、結局は立ち枯れてしまうからです。樹液を得るために伐採を続ければ自然が破壊してしまうことは明らかです。そこでナポ製薬は徹底的に植樹を行っています。薬の開発と自然保護を両立させようとしています。ナポ製薬は薬が発売されたあかつきには薬の利益の2%を先住民の援助にあてることにしています。
ところが、ペルー政府はナポ製薬が示す2%をはるかに超える利益の配分を求めています。ペルーの法律では開発の製薬会社がたとえ利益が出なくても売上げの15%をペルーに支払わなくてはなりません。その内訳は10%が政府、5%が先住民となっています。売上げの15%をペルーに納めることになれば企業にとって大きな痛手です。しかし実際に支払われたことはまだ一度もありません。その理由は何が「先住民の知識」にあたるのか明白ではないからです。
ペルーの法律では原住民が使ったことで今では広く知られた知識は「公知」と呼び、自由に使って構わないとしています。では竜の血はどうなのか。
ペルーの映像が流れる。
薬草売場で聞いた、「竜の血は?」
売り子の人、「よく売れているわ」
樹液をビンに入れたものがいたるところで売られていました。
ナポ製薬は竜の血は広く普及した公知であり、売上げの15%を支払う必要はないと考えています。
キングさん、「竜の血はペルーだけでなく、南米のコロンビアやエクアドルでも知られています。たくさんの人々が使う薬用植物なのです」
一方、ペルー政府は竜の血は支払い対象になるはずだと主張しています。
ペルー政府の総裁、「私たちには利益を受取る権利がある。なぜなら竜の血はペルー人が受け継いできた知識だからです。発見したのは海外の企業でなく、私たちペルー人なんです」
COP10準備会合の映像が流れる。
途上国代表、「伝統的知識を利用されてきましたが、先住民には何も見返りもなかった」
先進国代表、「伝統的知識について何か決めようとしているんですが、皆さんの意見を聞いていると議論がまとまりません」
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じじぃの感想
「今までの薬と違い、コンブレタスタチンは腫瘍だけを標的にする薬なのです」
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が成功しますように。