じじぃの「未解決ファイル_124_ラン」

HOTSPOTS: The Feature Film - Trailer 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=KY08NIXvrxc
キサントパンスズメガとアングレカム・セスキペダレ
http://pds.exblog.jp/pds/1/201001/09/45/b0147945_1515937.jpg
コンサベーション・インターナショナル−環境保全戦略(ホットスポット
http://www.conservation.or.jp/Strategies/Hotspot.htm
生物多様性とは何か』 井田徹治/著 岩波新書 2010年発行
ダーウィンのラン (一部抜粋しています)
マダガスカルに自生するアングレカム・セスキペダレというランの一種は、花の下部に30センチほどになる長い「距(きょ)」と呼ばれる筒状の管を持つ。この花を目にしたダーウィン1862年に、この花の花粉を運ぶ、管の先にたまる蜜を吸うことができる口の長い未知の昆虫がいるに違いないと予言した。実際、その40年後に、長い口吻(こうふん)を持つスズメガが発見された。このランは今では「ダーウィンのラン」として知られている。
もし、ハリナシミツバチが絶滅したら、バニラも絶滅していたかもしれないし、スズメガが絶滅したら、ダーウィンのランも姿を消しただろう。受粉が起こらなければその植物は繁殖できないので、受粉生物の減少はその生物に依存する植物種の存続にも大きな影響を与える。ある受粉生物が絶滅すると、その生物に受粉を依存している植物が絶芽うが絶滅し、やがてまたその植物を餌にしている動物が絶滅する、といった具合に、絶滅の「ドミノ倒し」が起こることが指摘されている。

                                              • -

どうでもいい、じじぃの日記。
生物多様性とは何か』の本の中に「ダーウィンのラン」が載っている。
地球上には「生物多様性ホットスポット」と呼ばれる場所が存在する。「生物多様性ホットスポット」とは生物多様性が高いにも関わらず、危機に瀕している地域をいう。
マダガスカルニューカレドニア、ブラジルのセラード、インドシナ半島フィリピン諸島、チリ中部など地球上の34地域が生物多様性ホットスポットとして選定された。この34地域は地球上の陸地面積のわずか2.3%を占めるに過ぎないが、そこには全世界の50%の維管束植物種と42%の陸上脊椎動物種が生存している。日本列島もホットスポットのひとつとなっている。
ホットスポットホットスポット」とされているのがマダガスカルである。
アフリカ大陸の東南のインド洋にあるマダガスカル島グリーンランドニューギニア、ボルネオに次いで、世界で4番目に大きな島である。約1億6500万年前にアフリカ大陸から切り離されたため、マダガスカル固有の進化を遂げたユニークな動植物が生息している。
このマダガスカルにアングレカム・セスキペダレというランの花がある。このランは30センチメートルにもなる長い筒を持っている。ダーウィンはこのランを見て、30センチメートル程度の長い口吻を持つ昆虫が送粉者になっているはずだと予言して亡くなった。
植物も動物も進化し、ユニークに進化したものが数多くいる。
月下美人」という名前のサボテンは月明かりの中で、白の大輪を咲かせ、強力な香りを放って、夜に活動するコウモリを誘う。
このコウモリが絶滅したら、月下美人が絶滅し、スズメガというガが絶滅したら、「ダーウィンのラン」も絶滅してしまうのである。
生物多様性の消失をもたらす要因は、人間活動によってもたらされる人口爆発、森林破壊、汚染(大気汚染・水質汚濁・土壌汚染)、および地球温暖化や気候変動といわれている。
スリランカの場合、過去150年の間に人手の加わっていない原生雨林の95%が失われた。
「ある受粉生物が絶滅すると、その生物に受粉を依存している植物が絶芽うが絶滅し、やがてまたその植物を餌にしている動物が絶滅する、といった具合に、絶滅の『ドミノ倒し』が起こることが指摘されている」
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)などの会議が10月11日から名古屋で開かれる。