じじぃの「生物資源・ペラルゴニウムとは」

クローズアップ現代 生物資源をめぐる南北問題 2010年7月20日 NHK 動画あり
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2916
ペラルゴニウム Google 検索
http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GZAZ_jaJP276JP276&q=%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%82%B4%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=uYk_TYv4I5GKvgOR8eziAg&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=3&ved=0CDcQsAQwAg
環境用語集:バイオパイラシー EICネット
生物資源を巡る盗賊行為のこと。
インドの女性科学者バンダナ・シバなどが主張しているような先進国による途上国(生物資源の原産国)に対する新たな侵略行為をさす。
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=2148
生物多様性とは何か』 井田徹治/著 岩波新書 2010年発行
天然の医薬品 (一部抜粋しています)
利益の配分を巡って原産国と開発者の間で時に激しい論争が繰り広げられるのは、地球上の生物多様性がいかに、人類に大きな恩恵をもたらしてくれているかの証拠でもある。
日本でも広く栽培されているニチニチソウは、マダガスカル原産の植物で、先住民はこれを伝統的に医薬品として利用してきた。フランスの製薬会社が、ニチニチソウから取れるアルカロイドの一種に抗がん作用があることを発見して開発した薬剤は、ビノレルビンという名前で広く使われている。
乳がん卵巣がんの治療に広く用いら「20世紀最良の抗がん剤」と言われるタキソールは、イチイという木の樹皮から抽出された物質から開発された。今では人工合成ができるようになったが、イチイの木はこのことが一因となって各地で伐採されたために数が減り、2004年にワシントン条約の規制対象種となっている。
カが媒介する原虫によって起こるマラリアは、熱帯の国々を中心に感染者数が数億人に上り、年間250万人もの命を奪っている重大な感染症だ。マラリア薬の多くは天然成分から製造され、ここでも先住民の知恵がヒントとなっているものが少なくない。副作用が強いために今ではあまり使われなくなったが、以前は広く使われていた物質にキニーネがある。これな南米アンデス山地が原産のキナという木の樹皮から取れる物質で、先住民によって伝統的な医薬品や解熱剤として古くから使われてきた。キニーネの化学構造が解明され、人工合成ができるようになったことが、その後のマラリア薬開発上の大きな手掛かりになった。
キニーネと同様、天然成分由来のマラリア薬として近年、注目を集めているものに、アーテスネートがある。
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既存のマラリア薬と併用すると、耐性のある原虫にも大きな効果があることがわかり、世界保健機構(WHO)が、アーテスネートの使用を推奨するまでになっている。
日本でも、筑波山中の土壌細菌が生産する物質から免疫抑制剤が実用化され、臓器移植を受けた患者の拒絶反応を抑制する薬として大きな注目を浴びたことがある。遺伝資源の原産国は発展途上国が多いが、日本もひょっとしたら、大きな利益をもたらす遺伝資源の原産国となるかもしれない。海外の企業がそれを基に大きな利益をあげたのに、それがまったく日本に還元されなければ、やはり良い気持ちはしないだろう。

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どうでもいい、じじぃの日記。
10/6朝、起きてテレビをつけNHKおはよう日本』を観ていたら、「生物資源で国際対立、新薬開発の陰で何が?」をやっていた。
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)などの会議が10月11日から名古屋で開かれるが、その関連かと思いながら見た。
「ペラルゴニウム」とか「カンゾウ」とか「マカ」とか植物が出てきた。
ペラルゴニウムは南アフリカのケープ州あたりに群生する植物で、この植物の根が人間の免疫力、自然治癒力を高めることで風邪などに効く。ドイツの製薬会社が南アフリカの政府と「生物多様性条約」を結んで開発し、風邪薬として売られているのだそうだ。このペラルゴニウムは乱獲でほとんど無くなってしまった。ドイツの製薬会社の社員、「我々は正当な手段で開発したのであって、生物資源がなくなっても彼らの問題だ」
カンゾウは中国原産の植物で、「甘草」という漢方薬として広く使われている。
マカは南米ペルー原産の植物で、栄養ドリンクに入っている。
これらの植物の乱獲が問題になっているらしい。この乱獲のいきつくところは南北問題になるのだろうか。
「バイオパイラシー」という言葉が出てきた。バイオパイラシーとは生物資源を巡る盗賊行為のこと。生物資源の利用を巡って国際問題になっているようだ。
この「生物資源を巡る闘い」の特集は、10月11日にNHKスペシャルとして放送されるそうである。
追加しました。
http://d.hatena.ne.jp/cool-hira/20101013/1286917758