じじぃの「科学夜話・キニーネの合成・20世紀最大の有機化学者!わかるノーベル賞の本」

ロバート・B・ウッドワード


『マンガと図鑑でおもしろい! わかるノーベル賞の本』

うえたに夫婦/著 大和書房 2023年発行

空気からパンをつくった!? 1918

元素からのアンモニアの合成 フリッツ・ハーバー(ドイツ 1868-1934)

19世紀後半、人口が急増する一方で食料生産に必要な肥料が不足していた。肥料の原料になるアンモニアは窒素と水素で構成されているので、空気中に大量にある窒素を使えばいいという考えはあったが、誰も開発できなかった。
しかし1909年、ハーバーはオスミウムを触媒として、175気圧、550℃という条件でアンモニアの合成に成功する。
その後、彼はボッシュと共にアンモニアの工業的な製造方法を確立。その結果、肥料は大量生産され、食料問題が解決に向かった。

20世紀最大の有機化学者 1965

有機合成化学における卓越した功績 ロバート・B・ウッドワード(アメリカ 1917-1979)

1940年代から天然物質の合成に取り組んでいたは、1944年に抗マラリア薬のキニーネの合成に成功する。
その後も、コレステロールクロロフィルなど、合成が困難とされていた数多くの物質を合成し、世界の化学者たちに衝撃を与えた。

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どうでもいい、じじぃの日記。

うえたに夫婦著『マンガと図鑑でおもしろい! わかるノーベル賞の本』という本を見ていたら、「20世紀最大の有機化学者」という項目があった。

ウッドワードは20世紀最大の有機化学者と言われる。

「ウッドワードはペニシリン、ストリキニーネ、フグ毒のテトロドトキシンなど、多くの天然物質の構造を決定し、キニーネクロロフィルビタミンB12などの化学合成に成功。1965年ノーベル化学賞を受賞した。また、R=ホフマンとともに分子軌道の対称性保存則「ウッドワードホフマン則」を提唱した」

1944年、27歳で抗マラリア薬のキニーネの合成に成功したことで世界的に有名になった。
ペニシリンは、1928年にイギリスの細菌学者・アレクサンダー・フレミングによって発見された抗生物質である。

他に有名な有機化学者と言えば、ベンゼン環で知られるアウグスト・ケクレがいる。

「ケクレは原子同士が連なっていく夢を見て鎖状構造を思いつき、ヘビ(ウロボロス)が自分の尻尾を噛んで輪状になっている夢を見てベンゼンの六員環構造を思いついた」

しかし、本当にケクレがこれらの夢を見たかについては定かではないらしい。

ついでに、フリッツ・ハーバー アンモニアの合成。

空気中の窒素と、石炭の分解で作れる水素ガスを利用して、アンモニアを合成する手法を見出した。

「ハーバー法のアンモニア合成工場が世界のあちこちにできて、アンモニアをベースとした肥料が安価に大量生産されるようになると、やせた土地でも肥料によって小麦などの穀物や野菜の収穫量が飛躍的に伸びて、人類の食糧生産はさらに発展する。それにあわせて、20世紀には世界の人口も増えつづけた」

だそうです。