ネオジムという金属について調べてみた

中国、レアアース対日輸出停止を通告 (追加) 2010年9月24日 YOMIURI ONLINE
中国政府が日本の商社関係者に対し、省エネ家電やハイブリッド車(HV)の部品に不可欠なレアアース(希土類)の輸出を停止すると通告したことが23日、分かった。
ニューヨーク・タイムズ(電子版)も同日、中国政府がレアアースの対日輸出を禁止したと報じた。
尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で逮捕された船長の即時釈放を求め、圧力を強める狙いがあるとみられる。ただ、中国商務省は読売新聞社の取材に対して「そのような情報は一切ない」と報道を否定した。
北京の業界関係者によると、21日に日本の商社関係者が中国商務省に呼ばれ、レアアースの輸出を今後、停止すると通告されたという。
中国は7月にレアアースの輸出枠の大幅削減を打ち出しており、最近、中国からの輸入は難しくなっている。このため業界関係者は、今回の通告が船長逮捕を受けた新たな措置かどうか、慎重に見極めているとしている。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100923-OYT1T00613.htm
ネオジム系ラジアル異方性リング磁石を開発 プレスリリース 2010年7月13日 大同特殊鋼
ネオジム系ラジアル異方性リング磁石(商品名「NEOQUENCH-DR」)は、EPSや産業機器などの中小型モータに幅広く使用されています。中でも燃費改善効果の高いEPSにおいて急速に使用が拡大しています。また、電気自動車やアイドリングストップといった新システムによる車両の電動化、車両の小型化・軽量化の流れが加速していることから、モータの小型化・高トルク化需要が拡大しています。しかし、従来のリング磁石は高磁力化が難しく、140℃耐熱グレードにおける最大エネルギー積の最高値は35MGOeでした。このような状況において、モータの小型化・高性能化ニーズに応えられる高温下でも高磁力を維持できるリング磁石の出現が望まれていました。
http://www.daido.co.jp/about/release/2010/0713_shr.html
希土類元素ジスプロシウムを使わない高保磁力ネオジム磁石 プレスリリース 2010/08/30 NIMS
ジスプロシウムは地球上の存在比がネオジムの10%程度であり、しかも90%以上が中国で産出されている。そのため、大量供給の必要のある磁石はジスプロシウム量を少なくともレアアースの10%以下に削減することが求められている。
http://www.nims.go.jp/news/press/2010/08/p201008301.html
回してびっくり、ネオジムモーター -やってみよう
普通の磁石とくらべて磁力がとても強い「ネオジム」という磁石があります。このネオジム磁石を使うと、誰でも簡単にとても速いスピードで回るモーターを作ることができます。
http://ppd.jsf.or.jp/jikken/jikken/24/diy01.html
週刊エコノミスト 特集 レアアース争奪 09/10/27
◆クリティカルメタル
1.インジウム
2.セレン
3.ガリウム
4.レアアースイットリウムネオジム、ジスプロシウム、・・・)
5.リチウム
6.アンチモン
7.チタン
8.コバルト
9.タンタル
10.ニオブ
http://www.geocities.jp/redrain_67/rare_metal_01.htm
ネオジム ウィキペディアWikipedia)より
ネオジム (Neodymium) は原子番号 60 の金属元素元素記号は Nd。希土類元素の一つ(ランタノイドにも属す)。
ネオジムを含む希土類元素産出国は中華人民共和国で、約98%を誇る。近年、希土類元素の価格は、中華人民共和国の鉱物資源政策の変化により外国への輸出量が縮小され高騰している。
【性質】
銀白色の金属で、常温、常圧で安定な結晶構造は、複六方最密充填構造(ABACスタッキング)。比重は、7.0、融点は 1024℃、沸点は 3027℃。
常温で空気中において表面のみが酸化され、高温では燃焼して淡赤紫色の Nd2O3(酸化ネオジム)となる。
【用途】
ネオジムはYAGレーザーの添加物として利用される。Nd2O3はガラスの着色剤に使われる。ネオジムで特に重要なのは、ネオジム、鉄、ホウ素の化合物 (Nd2Fe14B) が大変強力な永久磁石・ネオジム磁石となることで、いろいろな分野で利用されている。そのほか、超伝導体の材料としても使われる。

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ジスプロシウム ウィキペディアWikipedia)より
ジスプロシウム(Dysprosium)は原子番号 66 の元素。元素記号は Dy。希土類元素の一つ(ランタノイドにも属す)。
【性質】
銀白色の金属で、常温、常圧で安定な結晶構造は、六方最密充填構造 (HCP)。比重は、8.56、融点は1407℃、沸点は2562℃。
空気中で表面が酸化され、高温で燃焼して Dy2O3となる。水にゆっくりと溶け、酸には易溶。ハロゲン元素と反応する。安定な原子価は、3価の4f9の電子配置を取る Dy3+ である。
低温では強磁性を示し、強磁性転移温度 TNは-188℃ (85K)である。
【用途】
中性子吸収断面積が大きいので原子炉の制御用材料として利用される(→鉛または鉛、ガドリニウムとの合金)。光磁気ディスク(光メモリ)の材料や磁石、蓄光剤の添加剤としても利用される。他に伸縮合金にも使われる。
近年はネオジム磁石の保磁力を高めるための添加物としての利用が急増しており、安定供給の確保に懸念が生じているため、経済産業省の「希少金属代替材料開発プロジェクト」で2011年度までに使用量を現状から30%削減するための技術開発を目指すことになった

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どうでもいい、じじぃの日記。
8/27、NHK 『ニュースウォッチ9』を観ていたら、「日本の危機? ハイテク支える中国の希少金属 輸出規制に産業界悲鳴」を特集でやっていた。
特集で取り上げられていた金属はネオジム、ジスプロシウムという金属だった。
これからの日本の基幹産業を支える製造業の必須金属の内、現状において代替が困難とされている金属を「クリティカルメタル」と言う。
これらのクリティカルメタルの金属のほとんどが中国で産出しているものだ。番組で取り上げられたネオジムの場合は98%(ほぼ100%)が、ジスプロシウムは90%以上が中国でしか産出していない。
ネオジム、ジスプロシウムは高性能モーターを作るときには必須の材料となっている。ネオジム磁石を使うと10倍速いスピードで回るモーターを作ることができる。
ネオジムにジスプロシウムを加えると耐熱性が増す。
トヨタプリウス1台に約1キログラムのネオジムが使われている。携帯電話ではマイク・スピーカー、バイブレーターにこのネオジム、ジスプロシウムが使われている。パソコン1台にネオジムは4グラム使われている。
中国は自国の自動車、携帯電話、パソコンを保護するために、これらクリティカルメタルの輸出規制を仕掛けてきた。
映像に岐阜県にあるダイドー電子が出てきた。ダイドー電子は主に車のモーターに使う磁石を製造している。ダイドー電子の技術者の悲鳴が聞こえてきた。
ネットで調べてみたら、ネオジムは1キロあたり20ドル→60ドルに、ジスプロシウムは1キロあたり50ドル→405ドルに値上がりしている。
中国の言いなりの値で取引されているのだ。
中国の世紀は日本の悪夢の世紀でもあるのだ。
民主党、足の引っ張り合いをやっている場合じゃないでしょ。