じじぃの「人の死にざま_251_伊藤・博文」

伊藤博文 - あのひと検索 SPYSEE
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プロジェクトJAPAN 「議会政治への道筋をつけた 伊藤 博文」 動画 NHK
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NHK「プロジェクトJAPAN 伊藤博文安重根 村山談話から
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伊藤博文 フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』(一部抜粋しています)
伊藤博文は、日本の幕末の長州藩士、明治時代の政治家。初代、第5代、第7代、第10代内閣総理大臣。元老。
【幼年期 - 挙兵】
志士時代の伊藤博文周防国熊毛郡束荷村字野尻の百姓、林(はやし)十蔵の長男として生まれる。
明治維新 - 初代首相】
維新後は伊藤博文と改名し、長州閥の有力者として、また英語に堪能な事を買われて参与、外国事務局判事、大蔵兼民部少輔、初代兵庫県知事(当時の県知事は民選ではなく官選であった)、初代工部卿など明治政府の様々な要職を歴任する。大蔵兼民部少輔を務めた際には、大隈重信と共に殖産興業政策の一環として、鉄道建設を強力に推し進め、京浜間の鉄道は、明治5年(1872年)5月に品川―横浜間で仮営業を始め、同年9月、新橋までの全線が開通した。
当初、伊藤が新政府に提出した『国是綱目』が当時新政府内では極秘裏の方針とされていた版籍奉還に触れていたために大久保利通岩倉具視の不興を買い、また大蔵省の権限を巡る論争でも大久保とは対立関係にあった。だが、征韓論争では「内地優先」路線を掲げた大久保・岩倉らを支持して大久保の信任を得るようになった。
【韓国統監府初代統監就任 - 暗殺】
明治37年(1905年)11月の第二次日韓協約(韓国側では乙巳保護条約と呼ぶ)によって大韓帝国が日本の保護国となり、韓国統監府が設置されると初代統監に就任した。日本は実質的な朝鮮の支配権を掌握した(広義の日本統治時代として植民地時代35年と保護国時代5年をひとつながりでとらえることもある)。
伊藤は国際協調重視派で、大陸への膨張を企図して韓国の直轄植民地化を急ぐ山縣有朋桂太郎寺内正毅ら陸軍軍閥と、しばしば対立した。また、韓国併合について、保護国化による実質的な統治で充分であるとの考えから当初は併合反対の立場を取り、1909年7月に韓国併合の基本方針が閣議決定されてもなお「本格併合は将来的な課題」として早期併合に反対していた伊藤だが、統監であったことが韓国国民の恨みを買うことになり、伊藤の思いとは裏腹に朝鮮人安重根の暗殺テロに繋がり韓国併合を加速させた。

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『世界に誇れる日本人』 渡部昇一/著 PHP文庫 2007年出版 (一部抜粋しています)
戦争嫌いだった明治天皇と伊藤
伊藤博文は維新の志士のうちで見分の低い一人に属する。貧乏な家の出身だから伊藤に教養がないと、亀井勝一郎が書いたことがあった。しかし、そんなことはない。伊藤は非常に勉強家で、漢詩が上手だった。戦前に出た改造社現代文学全集の漢詩集に彼の漢詩が入っているぐらいで、質量ともに文学全集に入るぐらいの漢詩を作った人である。
もっとも、若い頃は暴れん坊だった。一説によれば国学者の塙忠宝を暗殺したらしいし、イギリス公使館に火をつける企てにも加わっている。「メチャクチャなことをやる伊藤」ということで、井上聞多などとも気が合ったのだろう。
しかし、その頃から他の志士とは「人間が少し違う」と思わせる面をのぞかせていた。たとえば、イギリスの公使館に火をつけるとき、侵入の妨げとなるものをのぞくために鋸(のこぎり)を持って行ったりする。あるいは、火をつけてきちんと燃えたかどうかを確かめようとしている。これは伊藤と井上だけしかやっていない。どこかただの暴れん坊とは違うところがあった。
また、先程述べたように、幕末に伊藤と井上は総勢5人でロンドンに行ったけれども、他の3人は長州藩が攘夷のために外国の船に向けて大砲を撃ったという話を聞いても、帰ろうとはしなかった。「自分たちは勉強しに来たのだから勉強して帰る」という。ところが、伊藤と井上は「黙っていられるか」といって飛んで帰った。ボルテージがこの2人は他の3人と違ったわけだ。ただし、単にボルテージが高いだけではなく、伊藤は1年ごとに考え深くなっているという印象がある。いわば血気盛んな男が沈思黙考し、いろいろなことを深くよく考えるようになっていくのだ。
伊藤の顕著な特質としては、最初に西洋を見たせいか、近代化の進んでいる欧米の強大さというイメージが染(し)みつき、戦争嫌いだったことがある。これは滅多なことで戦争してはいけないという意味での戦争嫌いであり、慎重になるということである。この戦争嫌いのスタンスが明治天皇のお気に召したと思う。ドナルド・キーン氏の著書『明治天皇』を見ても、明治天皇は基本的に大変戦争嫌いだったといわれている。
明治天皇は伊藤を重用したので、伊藤の意を受けた外交が進んだ。陸奥宗光、後には小村寿太郎などが外交の立役者になるけれども、伊藤が陸奥を使い、陸奥が小村を使ったのだから、明治外交の陰にいたのは伊藤だったともいえよう。
伊藤のやることに明治天皇はいつでも本質的に賛成であった。このコンビが明治の良さだったと私は思う。血気盛んな方向に動いたなら、征韓論になったかもしれないし、あるいは戦争のタイミングを間違ったかもしれない。基本的に平和で行きたいと強い意志を持った伊藤と、それに同感される明治天皇がおられた上の富国強兵だったからよかったと思うのである。

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『20世紀命日大事典』 蕪木和夫/著 風塵社 1999年発行
10月26日−伊藤博文 (政治家)
日本の内閣制度が敷かれて始めて首相の座に就いた伊藤博文はあの吉田松陰の松下塾育ちである。そして、彼は大久保利通の片腕でもあった。
このあたり、幕末から日本の夜明けと言われた明治への架け橋として活躍した黄金の人間山脈を見るようだ。
伊藤は明治憲法の起草にも尽力した人である。
日露戦争を指揮した男でもあったが韓国を植民地とするため、推進しているさなか、韓国独立運動をしている青年によって暗殺された。
日本の政治の近代化に尽力した伊藤博文は尊敬してやまなかった恩師・吉田松陰の夢を一つの形にあらわした男といえるだろう。

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『人間臨終図巻 下巻』 山田風太郎著 徳間書店
伊藤博文 (1841-1909) 69歳で死亡。 (一部抜粋しています)
明治42年10月、伊藤はロシア蔵相ココフツォフと階段するために渡満し、10月26日、ハルピン駅に到着した。プラットフォームには、ロシア兵、清国兵、それに在留日本人官民が整列していた。
伊藤はロシア兵を閲兵し、各国領事の一人一人と握手し、さらに日本人官民のほうへ歩きかけたとき、一人の男が参列者も間から躍り出し、拳銃をかまえて数発を発射した。
伊藤は随員宝田義文のほうへよろけて、「宝田、やられた」といった。
犯人はすぐに兵隊の手でとらえられた。
伊藤は、随行の満鉄総裁中村是公らに支えられて車内につれ戻されたが、30分後に絶命した。死ぬ前に彼は、犯人は安重根という韓国人だと聞き、
「馬鹿なやつだ」
と、一言つぶやいた。彼の身体には3発の弾丸が撃ちこまれていた。
どこから出た話か不明だが、内田百聞によれば、伊藤が韓国人に撃たれたという報告を受けた明治天皇は、「なぜだ?」と大声をあげたという。
安重根は韓国人の英雄となったが、日韓併合はこの事件のために可能となった。
上記の満鉄総裁中村是公の大学時代の友人夏目漱石は、中村に招かれてその9月から満韓旅行をし、10月14日に帰国したばかりであったが、翌年の3月から「朝日新聞」に連載した『門』の中で、この事件に対する日本人の庶民の反応を次のように書く。
「どうして、まあ殺されたんでしょう」と御米(およね)は号外を見たとき、宗助に聞いたと同じ事を又、小六(ころく)に向かって聞いた。
「ピストルをポンポン連発したのが命中したんです」と小六は正直に答えた。
「だけどさ、どうして、まあ殺されたんでしょう」
小六は要領の得ないような顔をしている。宗助は落ちついた調子で、
「やっぱり運命だなあ」と言って、茶碗の茶を旨(うま)そうに飲んだ。御米はこれでも納得が出来なかったと見える。
「どうして又、満州などへ行ったんでしょう」と聞いた。
「本当にな」と宗助は腹が張って充分物足りた様子だった。
「なんでもロシアに秘密な用があったんだそうです」と小六が真面目な顔して云った。御米は、
「そう。でも嫌ねえ。殺されちゃ」と云った。
「おれ見た様な腰弁は、殺されちゃ嫌だが、伊藤さん見た様な人は、ハルピンへ行って殺されるほうがいいんだよ」と宗助が始めて調子づいた口を利(き)いた。
「あら、なぜ」
「なぜって伊藤さんは殺されたから、歴史的に偉い人になれるのさ。ただ死んでごらん、こうはいかないよ」

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