じじぃの「未解決ファイル_53_氷河期」

氷河期 提供: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』 (一部抜粋しています)
【最新の研究】
従来のミランコビッチの説では10万年周期が支配的な時期が過去8回あったことの説明が難しい。Muller と MacDonald らの研究では、それは軌道の計算が2次元的な手法に基づいているからであり、3次元的な解析を行えば傾斜角にも10万年周期が現れると指摘している。彼らは、これらの軌道傾斜角の変化が日射量の変化を導いていると述べており、同様に太陽系のダストバンドと地球軌道との交差が影響している可能性も提示した。これらは従来提唱されてきたメカニズムとは違うものだが、計算結果は「予言されていた」最近40万年間について得られているデータとほぼ同じ結果を示している。Muller 及び MacDonald の理論は Rialにより反論されている。
他には Ruddiman が10万年周期をもっともらしく説明するモデルとして、2万3000年の歳差運動の周期に対する離心率(弱い10万年周期)の変調効果が、4万1000年と2万3,000年の周期でおこる温室効果ガスのフィードバック効果と結びついたという説明をしている。
また、他の理論では Peter Huybers による研究が進んでおり、4万1000年周期がいつも優勢なのであるが、現在は2番目か3番目の周期だけでも氷期へのトリガーとなりうる気候モードに入っているということを議論している。この研究では、10万年周期は8万年と12万年の周期が平均されているものを本当は錯覚しているのではないかと暗示している。この理論は年代測定の不正確さが存在することと整合した矛盾の無いものであるが、現在のところ広く受け入れられているわけではない。

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ミランコビッチ説 2003.7.14
【氷河期】
地球には過去に何度も氷河期とよばれる気温の低い時期がありました。7億年ほどまでの氷河期は地球のすべての表面が氷に覆われた「全球凍結」という超氷河期が頻繁にあったこともわかっています。このような地球を「スノーボール・アース」といいます。
約6億年前のカンブリア紀直前にスノーボールを脱した地球はその後も何度かの氷河期を経験しましたが、全球凍結はおこっていません。この原因は太陽の進化によって放射される熱エネルギーの総量が増加したためと考えることができます。
顕生代(カンブリア紀以降現在まで)には全球凍結はおこりませんでしたが、古生代末には生物種の90%以上が絶滅する大絶滅がおこりました。この原因については天体の衝突という考え方もありますが、氷河期の到来による氷河の発達→海水の減少→大陸棚の消失→植物プランクトンの死滅→酸素欠乏 といった原因が考えられています。
中生代には目立った氷河期はありませんが、新生代になって強い氷河期が何度も到来しています。過去200万年の第四紀は氷河期が普通で、氷河期と氷河期の間である間氷期のほうが短く、現在は約1万年前に終わった氷河期(ヴュルム氷期)と次に来る氷河期の間氷期と考えられています。ただし間氷期とは言わず後氷期といいます。
【軌道の形の変化】
地球の軌道は太陽を焦点の一つとする楕円軌道です。地球が最も太陽に近づく点を近日点、最も遠ざかる点を遠日点といいます。
太陽と地球しかなければ軌道の形は変化しませんが、地球の軌道は他の惑星の影響を受けて(木星が最も大きい)、約10万年周期で変動します。ただし太陽と地球の平均距離はほとんど変化しません。もし平均距離が変化すれば変化が蓄積されて地球は現在の軌道には存在しません。このような形の変化を離心率の変化といいます。
公転軌道の形が最もひしゃげると、近日点と半年隔てた遠日点で、太陽の日射量の差は20%となります。最も丸くなると、その差は4%。現在その差は7%です。
http://www.geocities.jp/planetnekonta2/hanasi/milankovitch/milankovitch.html
BBC:地球伝説 「ヨーロッパ時空を超える驚異の大陸(2)氷河期の欧州」 2009年12月9日 BS朝日
今から200万年前、氷河期が訪れ、ヨーロッパ大陸は巨大な氷河で覆い尽くされた。この氷河期は、その後、ヨーロッパの地形を大きく変えることとなる。ロシアにあるヨーロッパ最大の湖、ラドガ湖や、ノルウェーフィヨルド、そしてアルプス山脈の深い渓谷などは、どれも氷河期による影響で生まれた。
番組では、最新のCG技術を駆使して厚さ2000メートルにも及ぶ巨大な氷河を再現し、氷河期がヨーロッパの地形を作り替えていく様子に迫る。
およそ200万年前、ヨーロッパを氷河期が襲った。太陽を回る地球の軌道が変化し、太陽からの距離が遠くなったため、地球が受ける太陽の光の量が減ってしまったのである。その結果、気温は急激に下がり、巨大な氷河がヨーロッパ大陸を覆い尽くした。この氷河期は、その後、ヨーロッパの地形を大きく作り替えることとなる。そして氷河期は、地形だけではなく、ヨーロッパに住む様々な生き物たちにも大きな影響を与えた。
氷河期、海水が氷河の中に取り込まれて凍ったため、海面は現在より100メートル以上も低く、当時は北海もベーリング海峡も陸地だったと考えられている。北海でマンモスの骨が見つかったことから、北海がかつて陸地だったことが明らかとなった。
およそ4万年前、厳しい氷河期が続く中、人類の祖先であるクロマニヨン人は、アフリカからヨーロッパへ向けて旅を始めた。その頃、ヨーロッパ大陸ではネアンデルタール人が生き延びていたが、ネアンデルタール人は、およそ3万年前に絶滅してしまう。一方、クロマニヨン人はヨーロッパの環境にうまく適応し、繁栄していく。
そして、今からおよそ1万年前、再び地球の軌道が変化し、長く続いた氷河期は終わりを告げた。100年足らずの間に気温は10度も上昇し、氷河は一気に溶け始める。何万年分もの雪解け水でヨーロッパ大陸の川は勢いを増し、川の氾濫によって多くの湖が生まれた。ロシアにあるヨーロッパ最大の湖、ラドガ湖もその一つである。また、溶けだした氷河が自らの重みで滑るようにして移動し、進みながら周りの岩や地面を削って、アルプスの深い渓谷やノルウェーフィヨルドを作った。フィヨルドとは、氷河が地面を削って出来た深い谷が、氷が溶けて海面が上がったことで水没し、形成された入り江である。
大陸中を覆っていた氷河が溶けたことで海面の水位は100メートル以上も上昇し、新たな海岸線が生まれた。これによって、ヨーロッパ大陸の輪郭が、現在とほぼ同じになったのである。ヨーロッパの気候は暖かく穏やかになり、大陸は再び森で覆われ、生命に満ち溢れた。氷河期の到来と終結が、ヨーロッパ大陸の地形と生態系を大きく変えたのである。
番組では、厚さ2000メートルにも及ぶ巨大な氷河や、1万年前に絶滅したとされるマンモスなどを、迫力あるCG映像で鮮やかに甦らせ、氷河期のヨーロッパを再現している。
http://www.bs-asahi.co.jp/bbc/nature/na_38_02.html
どうでもいい、じじぃの日記。
12/9、BS朝日 「ヨーロッパ時空を超える驚異の大陸(2)氷河期の欧州」を観た。
この番組で「およそ200万年前、ヨーロッパを氷河期が襲った。太陽を回る地球の軌道が変化し、太陽からの距離が遠くなったため、地球が受ける太陽の光の量が減ってしまったのである」があった。そして、その原因は太陽と木星との引力の関係で地球の軌道がさらに楕円形になってしまった。とあった。氷河期の原因が木星にあったとは初めて聞く話だった。
そして、「今からおよそ1万年前、再び地球の軌道が変化し、長く続いた氷河期は終わりを告げた。100年足らずの間に気温は10度も上昇し、氷河は一気に溶け始める」があった。
数百万年単位?で繰り返されるという氷河期が、わずか100年で一気に融け出すものなのだろうか。コンピュータ・グラフィックスで時間を短縮して見せる映像には圧倒された。
現在の地球は太陽黒点活動による「小氷河期」と「小氷河期」の間にあり、「小氷河期」に向かっている時にあたっているのだという。
果たして、地球温暖化が先か、「小氷河期」が先か。まさか、すぐ「小氷河期」がくるとは思えないのだが。