じじぃの「人の死にざま_52_エドウィン・ハッブル」

地球ドラマチック 2015年10月17日 ハッブル宇宙望遠鏡 宇宙の謎に迫る 25年の軌跡 動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2oCwOefcdOI
Edwin Hubble Agrees With Quran 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=8m8q1llqQgc
エドウィン・ハッブル ウィキペディアWikipedia) より
エドウィン・パウエル・ハッブル(Edwin Powell Hubble, 1889年11月20日-1953年9月28日)はアメリカ合衆国天文学者。我々の銀河系の外にも銀河が存在することや、それらの銀河からの光が宇宙膨張に伴って赤方偏移していることを発見した。近代を代表する天文学者の一人であり、現代の宇宙論の基礎を築いた人物である。
63歳で死亡。
ハッブルの法則
ハッブルは銀河の赤方偏移の発見者として一般に知られている。1929年、ハッブルとミルトン・ヒューメイソンは、銀河の中にあるセファイド変光星を観測し、セファイド変光星の明るさと変光周期の関係を使って、銀河の赤方偏移と距離の間の経験則を定式化した。これは、赤方偏移を後退速度の尺度と考えれば、2つの銀河の間の距離が大きくなるほど、互いに離れる相対速度も距離に比例して大きくなるというもので、今日ハッブルの法則として知られているものである。ただし、ハッブルは複数あるセファイド変光星の型を区別していなかったため、ハッブル定数としては、今日知られている値の約7倍の500km/s/Mpcという値を算出している。
これとは別に、一様等方の宇宙についてのアルベルト・アインシュタイン一般相対性理論の方程式からアレクサンドル・フリードマンが導き出した宇宙モデルには、膨張する宇宙が含まれていた。ハッブルの発見は、このモデルを実証したものでもある。
この発見は後にビッグバン理論につながることになる。
ブラックホール ウィキペディアWikipedia) より
ブラックホール (black hole) とは、きわめて高密度で大質量で、きわめて強い重力のために、物質だけでなく光さえも脱出できない天体のこと。
「ブラック・ホール」(黒い穴)という名は、アメリカの物理学者ジョン・ホイーラーが1967年にこうした天体を呼ぶために編み出した。それ以前は「collapsar コラプサー」(崩壊した星)などと呼ばれていた。
【観測】
このように、ブラックホールの存在は古い時代から予言されてきたが、当初はあくまで理論的な存在に過ぎなかった。しかし1970年代に入るとX線天文学の発展によって、X線源が普通の恒星と連星を作っているX線連星が多数発見されるようになった。連星の公転周期を観測するとその星の質量を見積もることができ、またX線の明るさの変動のタイムスケールからX線源の大きさを推定できる。これによって、X線連星の一つであるはくちょう座X-1がブラックホールの有力な候補として初めて確定した。その後も同様の天体が発見されている。
1990年代になると、銀河中心部から放出される電波の観測や、我々の銀河系の中心近くの恒星の運動の長期にわたる追跡観測が行われた。

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地球ドラマチック 「ハッブル宇宙望遠鏡〜宇宙の謎に迫る 25年の軌跡〜」
 2015年10月17日 NHK Eテレ
【語り】渡辺徹 (2015年アメリカ)
ハッブル宇宙望遠鏡打ち上げから25年。今でこそ宇宙科学に革命をもたらしたと言われるが、そこに至るまでの道のりは失敗と苦難の連続だった。
「宇宙への窓」ハッブル宇宙望遠鏡は、星の誕生の過程やブラックホールの活動の証拠を鮮やかな画像でとらえてきた。また、宇宙の始まりが137億年前であることや宇宙の膨張が加速していることなど数々の新事実を裏付けてもきた。だが、打ち上げ当初は鮮明な画像が得られず、世紀の大失敗とやゆされた。命がけのミッションによる補修など25年にわたる歩みとそれを支えてきた人々の取り組みを紹介する。
https://www2.nhk.or.jp/archives/chronicle/pg/page010-01-01.cgi?recId=0001000000000000%400000000000000000000000%2D74%2D6C2200000000000000000000
TIMEが選ぶ20世紀の100人〈上巻〉指導者・革命家・科学者・思想家・起業家 徳岡孝夫 訳 1999年発行
天文学者エドウィン・ハッブル 【執筆者】マイケル・D・レモニック (一部抜粋しています)
天の川の向こうに広大な宇宙を見いだし、それがビッグバンから生まれたという最初のヒントを見つけた
過去100年の間に、天文学者はクエイサー、パルサー、ブラックホール、よその太陽系を回る惑星などを発見してきた。しかしこれらも、エドウィン・ハッブル1920年代の数年のうちに成し遂げた目をみはるような発見の数々に比べたら、たちまち色あせてしまう。当時、ほとんどの天文学者は、直径数十万光年の銀河系――渦巻く星々の集団――が宇宙のすべてだと思い込んでいた。しかし、南カリフォルニアのウィルソン山のいてつく頂上で、宇宙の深みをのぞき込んでいたハッブルは、わたしたちの銀河系は、比較にならないほどずっと広い世界に点々と散らばる、あまたの銀河のひとつでしかないことに気がついた。
しかしハッブルは、この業績さえもしのぐ発見をした。この銀河のちりばめられた宇宙が膨張しているというのだ――想像もつかないくらい巨大な風船が威風堂々とふくらむように。この発見によってアルベルト・アインシュタインはみずからの説を「生涯最大のしくじり」と呼んで撤回した。(注.下参照) ハッブルの業績とはつまり、大宇宙という概念を作りあげ、宇宙の誕生と進化を説明するビッグバン理論の最初の証拠を提供したことにほかならない。彼は宇宙を発見し、それによって、宇宙論という分野の科学を創出したのだ。
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宇宙は広大であり、われわれの銀河系がその中ではちっぽけな存在だという発見は、ハッブルの研究者としての名声をほとんど一夜にして高めた。しかしその時、彼はすでに次の問題へと移っていた。もう何年も前から天文学者たちは、星雲からの光が予測よりも赤みがかっていることに気がついていた。このいわゆる赤方偏移のもっともありそうな原因は、星雲が観測者から遠ざかっているということだった。(同じようなことが音でも起こる。パトカーのサイレンは、通り過ぎた瞬間に急に低い音に聞こえるようになる)。
ハッブルと助手のミルトン・ヒュマソンは遠ざかっていく星雲までの距離を測り、今日ハッブルの法則として知られる事実を発見した。地球から遠くにある銀河ほど、速い速度で遠ざかっているのだ。これはつまり、宇宙全体が急速に膨張しているというのだろうか。それは異常な結論で、とうてい信じ難いことだったが、どうしてもそれしかないようだった。アインシュタインハッブルの発見を聞いて、たいへんに喜んだ。彼の新しい一般相対性理論は10年以上も前に、宇宙は膨張しているか収縮しているかのどちらかだと告げていたからだ。しかし、これまで天文学者はどちらの事実もないと主張してきていた。そこで、せっかく正しい判断をしていたのに、アインシュタインはその優雅な方程式に宇宙項という余計な要素をつけ加えてしまった。宇宙項とは一種の反重力的な力で、宇宙がみずから崩壊するのを防ぐ役割を果たすというものだ。
ところが突然にして、宇宙項は必要なくなってしまった。結局、アインシュタインの直観が正しかったのだ。その最大の失敗は自分自身を信じなかったことだった。1931年、カリフォルニア工科大学を訪れた偉大な、そして感謝に満ちたアインシュタインは、ウィルソン山の天文台に足を運び、望遠鏡を見学し、自分を愚かさから救ってくれたハッブルに個人的な感謝の意を伝えた。(注.2009年現在、宇宙のインフレーション理論や素粒子物理学との関連の中で、宇宙項を再び導入して考えることが通常行われている。むしろ重要な意味があるとされている。ウィキペディアより)
当代きっての科学のスーパースターから表敬訪問を受け、ハッブルもまたスーパースターの仲間入りを果たした。研究の成果について、1936年に発表した『星雲の領域』は、彼の名声を不動のものとした。観光客もハリウッドのスターたちも山の上まで車で登ってきて、ハッブルが大宇宙を発見した天文台を見て称賛の声を上げた。彼と妻のグレースはカリフォルニアの上流階級に迎え入れられた。
最後の大きな天文学上の貢献として、ハッブルパロマ山のヘール望遠鏡の設計と建設に中心的な役割を果たした。フッカー望遠鏡より4倍も強力なヘールは、40年間も地球上で最大の望遠鏡であり続けた。本当はもっと長期間になったかもしれないが、完成が第二次大戦のために遅れたのだった。ハッブルのキャリアもまた戦争の影響を受けた。元少佐は志願してメリーランド州アバディーン実験場の弾道学主任となった(この高名な天文学者はある午後、設計上の欠陥を明らかにするため、命を危険にさらしてまでずっとバズーカ砲を撃ち続けた)。
1949年になってへール望遠鏡は運転を始め、ハッブルはやっとそれに触れることができた。しかし時すでに遅かった。彼は一度大きな心臓発作を経験しており、極寒の天文台で一晩を過ごすだけの体力を取り戻すことはなかった。けれどもどんな新しい発見をしたところで、これ以上の名声は望めなかっただろう。

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ハッブルの言葉
「宇宙はどんどん広がっている」