じじぃの「日本のスパコン」考

「2位」じゃダメだった、スパコン世界1位に、理研富士通が発表 (追加) 2011年6月21日 asahi.com
理化学研究所理研野依良治理事長)と富士通(山本正己社長)は、共同で開発している京速コンピュータ「京」が世界1位になったと発表した。ドイツのハンブルクで開催している「第26回国際スーパーコンピューティング会議(ISC’11)」が6月20日に発表した「第37回TOP500リスト」で明らかになった。日本のスーパーコンピュータが1位になるのは、04年6月の「地球シミュレータ」(NEC)以来。
http://www.asahi.com/digital/bcnnews/BCN201106210005.html
【主張】次世代スパコン 国家基幹技術に黄信号だ 2009.5.24 MSN産経ニュース
国家基幹技術の一つに据えられている次世代スーパーコンピューターの開発計画にかげりが生じた。開発を担当してきたNECなどが自社の業績悪化を理由に撤退を表明したためだ。
このスパコンは、平成22年度の稼働、24年の完成を目指しており、神戸市中央区で施設の建設も始まっている。
毎秒1京(けい)(1兆の1万倍)回という驚異的な計算速度を誇る世界最高のスパコンだ。生命科学ナノテクノロジーの研究に活用され、画期的な成果をもたらすと期待されている。
文部科学省の主導の下、政府系研究機関の理化学研究所が中心となり、3年前からNECなど3社が共同開発に参加してきた。
スパコンの性能には、開発国の総合的な科学技術力が反映される。7年前に日本のスパコン地球シミュレータ」が世界1位になったとき、抜き去られた米国は、ニューヨーク・タイムズ紙の1面で、衝撃を大々的に報じた。
最先端のスパコンはそれほど重要なものである。再び世界をリードしようという夢は、世界不況の波に直撃されてしまった。
日本の生命線は、科学技術力とそれに支えられた高度なものづくり力に存在する。スパコンはその基盤にかかわるものである。
文部科学省理化学研究所は、NECが外れても、次世代スパコンを世界最高速にすることは、可能だと説明している。だが、残る富士通だけでは、本来目指していた、特色ある複合演算システムの実現は難しい。
NECを何らかの形で経済的に支え、当初計画通り開発を続行させることはできないか。国費を特定の企業に投入することに、批判的な声があるとしても。
これは単なる企業救済とは異なる。日本が国際社会で生きていく国家基幹技術の完遂のためである。政府による戦略的投資が検討されてよいはずだ。NECには先端技術の継承という本来の技術者魂を奮い起こしてほしい。スパコンによるシミュレーションは、理論や実験と並ぶ科学技術研究の手法としての価値が急速に増している。現代の研究開発のインフラだ。もたらされる成果は世界への貢献にもつながる。
今回は大型プロジェクトが思いがけない形で揺らいだ。原子力や宇宙分野など他の国家基幹技術は大丈夫か。総点検が必要だ。
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090524/scn0905240316000-n1.htm
IBMのRoadrunnerが2期連続スパコン性能ランキング1位 2008年11月 
世界のスーパーコンピュータの性能上位500を集計する「TOP500」の32回目のランキングが14日に更新された。2期連続で1位は、IBMが製造し、米国資源エネルギー省(DOE)がロスアラモスに設置している「Roadrunner」で、性能は1.105PFLOPSだった。
2位はRoadrunnerに続いて1PFLOPS超を実現したオークリッジ国立研究所のCray製「Jaguar」で、性能は1.059PFLOSと僅差だった。トップ10の内、9つのシステムが米国内にあり、内7つのシステムはDOEが運用しているものとなった。唯一の米国外のシステムは上海スーパーコンピュータセンターの「Dawning 5000A」で、順位は10位、性能は180.6TFLOSP。
今回の500システムの内、379がIntel製CPU、60がIBM製CPU、59がAMD製CPUを採用。また、全体の内、336がクアッドコアCPU、153がデュアルコアCPUを搭載。システムの製造元としてはHPが209と、IBMの188より多いが、合計性能ではIBMがHPを大きく上回っている。
日本のシステムとしては、東京大学/筑波大学/京都大学の「T2Kオープンスパコン」が83TFLOPSで27位、東京工業大学の「TSUBAME」が77TFLOPSで29位にランクイン。NECの「地球シミュレータ」は74位となっている。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1118/top500.htm
富士通、2010年度末に地球シミュレータの75倍の性能を持つスパコン目指す 2005/06/23 ITmediaニュース (一部抜粋しています)
富士通は2010年度末までに、ピーク性能3PFLOPSを持つ次世代スパコンの稼働を目指して研究開発を進める。
富士通は6月22日、2010年度末にPFLOPS(ペタフロップス)級の演算性能を持った次世代スーパーコンピュータを稼働させることを目標に、要素技術の研究開発を進めていくと発表した。2004年10月に富士通研究所に設置した「ペタスケールコンピューティング推進室」が研究開発の中心となる
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富士通がインターコネクトに注目するのは、CPUの性能向上は頭打ちになりつつあり、2010年時点での周波数は現在の2〜3倍にとどまると予想しており、それを使って3PFLOPSを達成するには、高性能・高機能インターコネクトが不可欠と判断しているからだ。今後のおおまかな開発スケジュールとしては、共同開発を続けつつ2006年から設計段階に入り、2007年に開発、2009年に改良、2010年に製造する予定。
説明会では記者から、「米IBMのBlueGene/Lが世界最高の処理性能と言っているが、BlueGeneはそれぞれの設置サイト向け専用システム。地球シミュレータは“汎用”スパコンとして高い評価を得ているが、富士通はどう考えるか」との質問が飛んだ。これに対しては、「シングルアプリケーション向けで性能が1位になっても意味はない」(伊東専務)として、性能だけを追求するのではないとの姿勢だ。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/23/news094.html
どうでもいい、じじぃの日記。
2002年。
今年6月、「地球シミュレータ」は、スーパーコンピュータなどの性能を測定する「リンパック・ベンチマーク・テスト*」において、これまで最高の性能と評価されていた米国のシステムより約5倍高い性能を発揮し、世界最高速のスーパーコンピュータとして認められました。米国の有力新聞である『ニューヨークタイムズ』は、かつて世界初の人工衛星の打ち上げ競争で、米国が旧ソビエト社会主義共和国連邦の「スプートニク1号」に先を越されたことになぞらえて、これを「コンピュートニク」と報じ、米国のスーパーコンピュータが日本に追い抜かれた衝撃を伝えました。
http://www.rakuyukai.org/tokyo/main/group02.htm
2002年、この時、新聞を見て、特別に驚くこともなかった。「ついにやったか」とは思った。一方で当然だという気持ちもあった。
5/24の産経新聞「次世代スパコン 国家基幹技術に黄信号だ」が載っている。
話は飛ぶが。
前に「恐るべし、アメリカの底力」というタイトルでブログを書いたことがある。
http://d.hatena.ne.jp/cool-hira/20081227/1230361880
この中に「最先端のシミュレーションが示す初期宇宙での星形成」というのを載せた。
あらためて、宇宙で使われているスーパーコンピュータは何が使われているのか、調べてみた。
http://www.cfca.nao.ac.jp/about/
「Cray XT4とNEC SX-9は平成20年3月に納入され、翌4月に運用が始まったばかりの最新鋭のシステムであり、国内でも最大規模のスーパーコンピューターのひとつです。」
と書かれている。
スーパーコンピュータは宇宙の謎を解く道具として、最高の道具のように思える。
日本のスーパーコンピュータも活躍しているようだ。
さらなる、活躍を期待している。