東京新聞 【本音のコラム】「産むための環境」 ドラ・トーザン 2009.5.11
最近、日本では少子化問題の議論をよく聞く。
でも、耳に入るのは頭の固いオジサンたちの「それは若者が結婚しなくなったから」とか「女性が働き続けようと考えるため」といった話。まったく信じられない!
問題はそういうことではない。意識が変化しているのに法制度がついてきていないのだ。必要なのは、人生でいろんな選択肢を選べる環境だ。
私が本を書こうと調べている間に、フランスの出産にまつわるさまざまな数字が劇的に変化したのに驚いた。フランスでは同棲でも既婚者と同じ社会保障が受けられる。同棲カップルの子どもの比率は、3、4年間で倍増し、パリでは60%を超えた。フランス人はほとんど結婚にはこだわらず、それでも子どもはつくるのだ! そしてフランスの出生率は今日、欧州でナンバーワンになった。
なぜか? すごく単純なことだ。フランスの女性は、出産・育児休暇や託児制度、さらに夫の分担や国の手厚い扶養手当に恵まれ助けられている。育児休暇を数年とっても、基の職場に戻る可能性が残されている。
でも、日本の女性たちはいまだに選択を迫られているのだ。 (男性と同様、人生のすべてをささげるように)働くことを選ぶのか、子育てのために仕事を辞め二度と同じような仕事につけないか。恵まれた幾人かを除き、選択肢はほとんどない。(仏人エッセイスト)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
2008年のフランス出生率、2.02に上昇 2009年1月15日 FRENCH BLOOM NET (一部抜粋しています)
★2008年のフランスの出生率が2人の壁を突破した。子供を産んで欲しければ、政府がすべてを整備することだ。フランス国民がそれを強く要求し続けてきた結果である。フランスでは育児休暇が16週間、3人目の子供からは26週間取れる。ベビーシッター制度、家族手当、学校手当も充実し、6歳以下の子供を育てるのにヨーロッパで最もお金がかからない国だ。こうした政策が出生率を後押ししている。フランスでは85%の女性が働き、家庭の母と社会的な役割を両立させているが、もちろん男性の協力があってこそだ…これがTF1のニュースの内容。
★フランスと比べると日本の子育て支援なんて、何もしていないに等しい。それどころかこれから子供を作る世代に経済的なしわ寄せを押し付けている有様。働く若い世代の3分の1以上は非正規雇用にもかかわらず、今回の派遣切りでは何のセーフティーネットもないことが明白になった。今回の世界的な不況がフランスにもどのような影響を与えるのか見物だが、こういうときこそ手厚い社会的なバックアップが重要になる。それにしても、このニュースを日本のマスコミはほとんど伝えていないようだが、伝えられると困るのだろうか。
http://cyberbloom.seesaa.net/article/112659554.html
【人口・家族】出産>合計特殊出生率 - OECD加盟国ランキング
http://dataranking.com/table.cgi?LG=j&TP=po06-1&RG=1
女性一人当たりの子供の数 (一部抜粋しています)
1970-1980年の順位 2000-2005年の順位
2 トルコ 5.01 → 1 2.46
1 メキシコ 6.00 → 2 2.40
19 アメリカ 1.91 → 3 2.04
16 フランス 2.09 → 7 1.87
17 ノルウェー 2.03 → 8 1.79
10 オーストラリア 2.32 → 9 1.75
20 イギリス 1.88 → 14 1.66
26 スウェーデン 1.78 → 16 1.64
21 カナダ 1.86 → 17 1.51
18 日本 1.94 → 21 1.33
30 ドイツ 1.58 → 22 1.32
14 イタリア 2.11 → 24 1.28
4 韓国 3.60 → 28 1.23
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
どうでもいい、じじぃの日記。
5/11の東京新聞 「産むための環境」の記事の中に
「それは若者が結婚しなくなったから」とか「女性が働き続けようと考えるため」といった話。まったく信じられない!
がある。
2008年、フランスの女性1人あたりの出産数(出生率)が2.02人になった。
日本では少子化が避けられないという前提のもとに、国の政策が進められている。
もう少し、社会インフラ、特に女性の出産に対する国の手当を考えてはどうでしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/cool-hira/20090328/1238225971