じじぃの「壁と卵」考

村上春樹の演説の4番『卵と壁』朗読 動画 YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=ZkmCm-pErUA
国の面積順リスト 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (一部抜粋しています)
順位 国     面積(km2)
 60 日本    377,835     (四国  18,803.87km2)
149 イスラエル 20,770
152 クウェート 17,820
164 パレスチナ 6,220

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イスラエル 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (一部抜粋しています)
イスラエル、正式名称イスラエル国(メディナット・イスラエル)は、中東・西アジアの国家。現代イスラエル国はヨーロッパにおけるシオニズム運動の結果、主としてユダヤ人によって、紀元前のイスラエル王国にちなんだ「シオンの地」(パレスチナ)に建設された国家(以下、イスラエルと記述)。 首都は西エルサレム(1950年にイスラエルが東西を総称して宣言したものの、国連では認められなかった。各国の公館はテルアビブに集中する)。北はレバノン、東はシリアやヨルダン、南はエジプト、西は地中海に接する。また、パレスチナ自治区とは交錯している。
イスラエル」の語源は、旧約聖書創世記32章24節〜28節で、天使と格闘したヤコブが神に与えられた名前に由来する。

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村上春樹氏に文学賞エルサレム賞」授与 イスラエル 2009.2.16 MSN産経ニュース
個人の自由などをテーマに優れた作品を発表した作家に贈られるイスラエル文学賞エルサレム賞」の授賞式が15日、今年の受賞者に決まった作家の村上春樹さん(60)が出席してエルサレムで行われた。欧州系言語以外の作家への授賞は初めて。
エルサレム賞は、イスラエルが首都と定めるエルサレムの市長が任命した選考委員会が決定。村上さんについて「芸術的業績と人間への愛に深い敬意を表する」とし「作品にヒューマニズムが明確に反映されている」ことを授賞理由とした。
イスラエルでは「ノルウェイの森」など村上さんの数作品がヘブライ語に翻訳され、人気作家として定着している。エルサレム賞はこれまで米国の劇作家アーサー・ミラーのほか、ノーベル文学賞受賞者の英哲学者バートランド・ラッセルらに授与された。
一方、日本の非政府組織(NGO)を含む複数の親パレスチナ団体は、受賞がイスラエルの政策を擁護することになるとして、村上さんに受賞辞退を呼び掛けていた。(共同)

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週刊朝日 3/6号 村上春樹エルサレム賞」 受賞スピーチ 全文採録
題名:「壁と卵」と死の影と 村上春樹 (一部抜粋しています)
わたしは今日、小説家として、つまり嘘を紡ぐ専門家として、エルサレムにやってきました。
嘘をつくのは小説家だけではありません。周知のとおり、政治家も嘘をつきますし、大統領、これは失敬ですが(会場、笑い)、外交官であれ軍人であれ、あらゆる場面で、ありとあらゆる嘘をつきます。中古車の販売員も、肉屋も、建設業者も。
しかしながら、小説家というものは、嘘をついても誰からも責められないという点で、他の職業とは違います。実際のところ、その嘘がよりおもしろく、より大掛かりで、より独創的に作られたものであればあるほど、世間からも批評家からも、より多くの称賛を受けるのです(会場、笑い)。
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ここに高くそびえる壁と、壁にぶつかると壊れてしまう卵があるとすると、私はいつでも卵の側に立つ。たとえどんなに壁が正しくて、卵が間違っているとしても。私はつねに、卵に寄り添います。
なにが正しくて、何が間違っているかについては、ほかの人が決めるでしょう。歴史が証明するのかもしれない。しかし、もし小説家がどんな理由であれ、壁の側に立った作品を世に送り出したら、その作品にどんな価値があるのでしょうか?
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このことを少し立ち止まって考えてみてください。私たち一人ひとりに、しっかりと存在する精神が宿っているのです。そのようなものはシステムにはありません。私たちはシステムに搾取されてはいけません。システムを勝手に暴走させてはいけません。システムが私たちをつくったのではありません。私たちがシステムをつくったのです。
私が伝えたかったのは以上です。

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どうでもいい、じじぃの日記。
昔、中学時代に、チャールトン・ヘストン主演の映画『十戒』を観た。
十戒』はモーゼ率いるイスラエルの民が「約束の地」、エルサレムに向かうという映画だった。
ある日、突然に、ユダヤ人が、ここの土地はもともと自分たちの土地だと、言ってパレスチナの人々を追い出した。
イスラエルは日本の四国、クウェートと、ほぼ同じ国土面積である。
週刊朝日 3/6号に村上春樹エルサレム賞」 受賞スピーチが載っている。
この村上春樹氏の演説の前(去年の12月27日)、イスラエル軍パレスチナ自治区ガザに空爆を行い、200人以上が死亡した。
イスラエルパレスチナ自治区ガザに空爆を行いながら、一方で、村上春樹氏の受賞式を行っているのだ。
演説の中の「壁」は「嘆きの壁」を連想させる。演説の中で「壁」は爆弾であり、戦車であり、ロケットだと言っている。
この村上春樹氏の演説で、イスラエルの人々が少し、変わってほしいのだが。