じじぃの「オバマの大統領就任式」雑感

文藝春秋二月号 (1月13日発売)
タイトル:日本よ、オバマを恐れるな (一部抜粋しています)
サブタイトル:憂国の外交官が明かすオバマの凄さと日米外交の危機
谷内正太郎 (早稲田大学教授・前外務次官)
手嶋龍一 (外交ジャーナリスト・作家)
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手嶋オバマは黒人初の大統領」といわれていますが、いわゆる黒人政治家ではありません。
アメリカ合衆国は、白人の移民と黒人の奴隷の子孫からなる国」と説明されますが、彼はキング牧師に象徴されるような黒人奴隷の系譜には属していまません。
オバマの父はケニアからの留学生でしたから、移民の流れを汲むファミリーなのです。
だからといって、オバマはハーバード・ロースクールを出たエリートのマイノリティだと言いたいのではありません。
コロンビア大学を出た後、意を決してシカゴ郊外のサウスサイドに赴きます。
この麻薬と売春と暴力の街こそ彼にとって約束の地だったのです。
ここで肌の色の黒い者に向けられた視線を我が哀しみとすることで、自分とは何ものかという問いに決着をつけ、ようやく人生の出発点に立てたのだと告白しています。
オバマというひとは、意図して後天的に黒人政治家なるものになった存在なのです。
谷内 新しい時代への適合も上手かったですね。
テレビに代表される映像の時代に対しては、ハンサムで若く、スピーチも上手い。
また、選挙戦を戦う上での資金面でも、インターネットを利用した少額の募金集めにも成功しました。
時代に求められたリーダー像なのかもしれません。

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毎日が日曜日のじじぃ。NHK BSで夜中の1時〜3時までのオバマの大統領就任式を観た。
前にNHKのBSで朝9時〜15時アメリカ大統領選挙開票速報をずっと観たが、その時と較べて勢いが無い。
選挙では勝たなければならないということで勢いがあったが、今回は100年に一度の経済危機をどうかしなければならないという現実にトーンが落ちているように感じた。
それだけアメリカの現実はどうしようもないということだろう。
アメリカの製造業のほとんどが中国などに移転し、アメリカ産業は空洞化してしまった。
競争力をつけなければならない全米自動車労組(UAW)の労働者は賃金カットに反対だと言っている。
たぶん、自動車のビッグ3は破たんするだろう。そして今年のアメリカの経済は最悪であろう。
それでもアメリカの人々はオバマを支持するだろう。
オバマが真価を発揮するのは来年になってからではないだろうか。
追記。
後で、オバマの大統領就任演説を新聞で読んだ。
演説の中に外国の名前はイラクアフガニスタンしか出ていない。
これからアメリカの外国との交渉で中国が出てきても、それは日本外しとかではないだろう。
今年、アメリカは内政で精いっぱいだろう。
日本はその間、最強の円で日本再生を行えばいいのだ。