じじぃの「エクス・マキナ・AIロボットは何を変えるのか?AIの未来」

エクス・マキナ (映画.com)


エクス・マキナ

2016年6月11日 映画.com
●解説
28日後...」「わたしを離さないで」の脚本家として知られるアレックス・ガーランドが映画初監督を務め、美しい女性の姿をもった人工知能プログラマーの心理戦を描いたSFスリラー。
第88回アカデミー賞脚本賞と視覚効果賞にノミネートされ、視覚効果賞を受賞した。
https://eiga.com/movie/82168/

『AI vs.人間の近未来』

宮崎正弘/著 宝島社 2024年発行

第3章 AIは私たちの生活をどう変えるのか? より

AIロボットは何を変えるのか?

産業用ロボットの世界ランキングはファナック(日本)、安川電機(日本)、ABB(スイス)、KUKA(中国がドイツ企業を買収)、カワサキロボットサービス(日本)、セイコーエプソン(日本)、不二越(日本)など殆どが日本製である。

日本の産業ロボットが中国の京東集団(中国版アマゾン)の倉庫作業刷新に協力し、ついに機械だけで搬入、商品の配置、選択、小分け、仕向地区分け作業のすべてを無人でやってのけるようになった。それゆえに米国がいかに対中輸出規制をかけてブラックリストを作成し、目を光らせても相手は泥棒と不正取引の名人なのである。対中制裁、禁輸措置がザル法となる所以である。

GAFAMは誰でもが知っている。ここにテスラとエヌビディアを加えて、「マグニフィセント・セブン」というようになった。まるでデンゼル・ワシントン主演の題名である。

株価が猛烈に高まり、史上空前のカネを株式市場で集めたのがエヌビディアだった。
生成AI、とくにチャットGPTの半導体を作り、またゲーム機の独特な集積回路を生産してブームに乗った。エヌビディアは米国籍企業なれど、エヌビディアのCEOの黄仁勲は台湾人だ。いつも革ジャンを着ているので「革ジャンおじさん」と呼ばれる。このエヌビディアの高度な半導体闇市場で取引されていたことが分かった。

中国向けの輸出は禁止されているが、小口ロットで買い集め、地下シンジケートに流れる就中(なかんずく)、中国が欲しがるのはA100とH100半導体だ。流れた先は中国の2つの研究機関と、軍事産業と直結のハルビン工業大学と中国電子科学技術大学も含まれていたとされる。米国製のA100とH100は米国企業へ大量出荷しているが、これに加えて同半導体はインド、台湾、シンガポールなどの第三国経由で在庫市場がある。それも相当量が「買いだめ」されていた。
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日進月歩ならぬ秒進分歩でAI技術は進歩発展を遂げている。
人間の近未来をAIが破天荒に変えるという発想を基底にシナリオライターが腕を振るう。ハリウッド映画のAI世界への独自の視点からの挑戦ぶりに瞠目する。近未来の先取りを得意とするのはハリウッド映画が得意とする一分野である。

従来の、というより杓子定規な考え方のパラダイムを楽々と越えて突拍子もないユニークなAI世界を描いてみせる。競争が激しく新規、新奇を衒うのだが、最後にはヒューマニズムが謳われ、多くのハリウッド映画はハッピィエンドが定番だ。

まずは人間ロボットが当然のように主人公として登場する。アンドロイドが自らを人間として認識するSF小説の映画化は「ブレードランナー 2049」で、すでに7年も前にソニーが製作した。このパターンが多彩となって、「人間型ロボットが恋愛をする」のはエクス・マキナ。いやAIを子供代わりに育てる『A・I』(”AIペット”ですかね。題名は『E・T』のもじりだろう)。

さらに複雑となって『インセプション』、『マイノリティレポート』、『チャッピー』などの映画である。

デカプリオ主演の『インセプション』は他人の夢の中に侵入し、そのアイディアを横取りしたり、逆に植え込んだり、脳科学をAIに結合させた作品である。おりしもイーロンマスクの会社がチップを脳に植え込んだニュースがあったばかりだ。

『マイノリティレポート』は予知能力者が犯罪を未然に防ぐ設定で、AIの犯罪予防システムを予兆させた。スピルバーグ作品である『チャッピー』はAI警察官が、あるとき強盗殺人が平気の犯罪集団にわたってしまった。AIはギャング団によって悪いことを覚えていくという「アラジンの魔法のランプ」的なSF版である。ほかに異星人と遭遇し、その魔訶不可思議な言語をAIが解いて交流を深めるという『メッセージ』(2017年、ソニー)がある。

しかし圧巻はAIロボットが恋愛をするという発想をもとにした映画『エクス・マキナ』だ。そんなことはありえないが、あり得る発想で近未来を描くのである。
その発想力の豊かさには脱帽である。

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じじぃの日記。

宮崎正弘著『AI vs.人間の近未来』という本に「AIロボットは何を変えるのか?」があった。

中国の無人月面探査機「嫦娥6号」が月の裏側で採取した岩石などの試料(サンプル)を収めたカプセルが6月25日、地球に帰還した。月の裏側からサンプルを持ち帰るのは史上初めて。
https://www.bbc.com/japanese/articles/cerrv8k3j9mo

中国SF映画の超大作「さまよえる地球」

2019-10-11 CRIjpn
今年2月の春節連休中、「流浪地球(さまよえる地球)」は売上高42億元(約672億円)で、数多くの映画の中でトップに立ち、中国SF映画の超大作となりました。この原作は、過去に大ヒットしたSF小説「三体」で知られているSF作家・劉慈欣の同名の小説です。
https://japanese.cri.cn/20191011/9f0d20d5-cb44-165a-713c-8b63ffa45db8.html

先日、BSフジ プライムニュース 「宇宙覇権は誰が握る? 月裏採取!中国の野望 西側を脅かす技術とは」を観た。

米中”宇宙覇権”の主導権は?
司会者、「世界で米国が主導権を握っているのに対し、中国は宇宙での覇権を狙っているのか?」
元外務副大臣 佐藤正久氏、「2020年にEUを抜いて2030年にロシアを抜いて、2040年にはアメリカに並ぶという計画がある。中国で『流浪地球(さまよえる地球)』というSF映画が大ヒットした。宇宙にいる中国の飛行士たちが地球を救うというストーリー。なぜか日本人が協力している。2070年は中国が一番になっている」
   
今後、中国で製作されたSF映画が世界を席捲するようになるのだろうか。

まあ、中国の国策映画でなければ、観てみたいと思う。