じじぃの「ジム・ロジャーズ・2030年世界地図・第3章・アメリカ・最大の債務大国」

米国ドルは基軸通貨の地位を失うのか【脱ドル・米国株】

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基軸通貨 ドル


ドルの基軸通貨の地位、向こう何十年も維持される=ムーディーズ

2023年5月26日 ロイター
主要中央銀行の準備資産に占めるドルの比率は数十年にわたって低下傾向で、地政学的緊張もくすぶっているため、ドルの支配的地位が幕を下ろすのではないかとの観測が浮上しつつある。
国際通貨基金IMF)のデータによると、世界全体の公的準備において今世紀初頭はおよそ78%だったドルの比率が昨年第4・四半期には58%まで下がった。
しかしムーディーズは、現時点ではっきりとドルに代わりうる通貨は見当たらないと主張。準備資産に占めるドルの比率はこの先さらに低下すると予想されるが、ライバル的存在であるユーロと人民元は、ドルを支える米国経済の規模と開放性や米国債市場の厚みと安全性という中核的な特質を急に備えるのが難しいとみている。
https://jp.reuters.com/article/idUSKBN2XH002/

『2030年 お金の世界地図』

ジム・ロジャーズ/著、花輪陽子、アレックス・南レッドヘッド/訳 SBクリエーティブ 2024年発行

ガザ・イスラエル紛争、ウクライナ戦争、台湾有事……。私たちは、人類史上類を見ないほどの混迷の時代を迎えている。世界的混乱はこれからの世界の「お金の流れ」を大転換させつつある。これからの日本と世界は、一体どこへ向かうのか。10年後のお金の世界地図!

第3章 世界的投資家が予測するこれから10年で「沈む国」

「沈む国」「伸びる国」はここで決まる より

国の「バランスシート」に注目する
ここから10年で「沈む国」「伸びる国」を予測するにあたり、1つの指標となるのは債務である。

重要なのは、その国がどれだけ資産を持っているか、そして負債がどれだけあるかだ。

企業のバランスシートを見るように、国を見るときもバランスシートに注目すべきである。

資産が多く負債が少ない国は、バランスシートが健全であるため、「伸びる国」の条件を持っているといえる。特に負債が増加していなければ、その国が成長する可能性は高い。

歴史的に見て、重い債務を抱えている国は、暴落を余儀なくされることになる。
国の債務は、さまざまな指標から見る必要がある。

たとえば、貿易収支は非常に重要な指標である。貿易収支が赤字になっていれば、債務が増加増加しているか、今後増加する可能性が高い。それが、国の経済に深刻なダメージをもたらすことになる。

つまり、貿易収支は国の経済を良くも悪しくも大きく変化させるファクターなのだ。

アメリカ――覇権国家の座を譲る日は近い より

史上最大の債務国
今日の世界ではアメリカが覇権国家の座を維持してはいるが、いよいよその覇権も揺らぎつつあるように見える。
現在のアメリカは、有史以来、最大の債務国である。

アメリカの連邦政府が発行できる国債などの総額は法律で定められており、債務上限と呼ばれている。債務上限を超えて国債を発行するには、議会の承認が必要となる。

2023年、この債務上限をめぐる交渉が難航し、債務不履行(デフォルト)の危機に発展しかねない状況にあった。

結果的には、債務上限の適用を2025年1月まで停止する法案が可決。デフォルトの危機は回避されたが、連邦政府の公的債務残高は10月時点ですでに33兆2000億ドルを突破しており、債務は週を重ねるごとに膨らんでいる。

衰退を始めている国は、衰退が進みつつあることを自覚しにくいものであり、それはアメリカも同様である。実際に、アメリカの国力はピークに達しており、現時点で衰退は始まっていると考えられる。

前提として重要なのは、どんな国であれ、永遠にトップであり続けるのは不可能ということである。

米ドル離れが加速する世界
現在は、世界の基軸通貨は米ドルであるが、いずれは違う通貨になることだろう。

私はウクライナ戦争とロシアに対する経済制裁が、長期的には米ドルにマイナスの影響をもたらすと予測している。

基軸通貨国であるはずのアメリカは、ウクライナ侵攻を受けてロシアを国際決済システムから離脱させ、米ドルを利用できないようにした。私は、基軸通貨であるために、常に中立的なスタンスを維持すべきだったと考えている。
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実際に、ウクライナ侵攻においては西側諸国以外でアメリカに追随してロシアに制裁を科している国はそれほど多くはない。多くの国は中立的な立場をとっており、アメリカ一強だった時代が終わっていることを示唆している。

アジアでは日本や韓国、シンガポールアメリカを支持しているが、インドや中国はロシア寄りのスタンスを維持している。

すぐに米ドル離れが起きなくても、ドルに対する懸念を持つ国は増えるのではないか。

今の段階では多くの国が米ドルで債券を発行しているが、かつての基軸通貨がポンdからドルに移行したように、ドルから徐々に次の通過へと移行するに違いない。

世界に経済危機が訪れると、投資家はドルが安全通貨だと考え、ドルを買おうとしたがる。だが、前述したようにアメリカは過去最大の債務を抱えており、すでにドルは安全通貨ではなくなりつつある。

これからの投資家には、ドルを売るタイミングをより慎重に見極める力が求められるだろう。

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じじぃの日記。

ジム・ロジャーズ著『2030年 お金の世界地図』という本に、「米ドル離れが加速する世界」というのがあった。

ジム・ロジャーズ、

「現在のアメリカは、有史以来、最大の債務国である」

「現在は、世界の基軸通貨は米ドルであるが、いずれは違う通貨になることだろう」

世界経済は中国経済の台頭によって大きく変化している。その一環としてドル、ユーロと円に続く第4の通貨人民元は国際金融において重要性が増している。人民元は国際化を目指し、デジタル化の実験も行われている。

人民元の国際化はなにを意味するのか。人民元の実力を考えれば、人民元はドルに代わって通貨覇権を制するとは思えない。人民元はあくまでも、ドル、ユーロと円を補完する役割を果たすものになると思われる。

      東京財団政策研究所 より
     (https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=4063
   
今年の11月に行われるアメリカの大統領選挙で、早くもドナルド・トランプ前大統領が再選される可能性が高いと言われている。

トランプさんが再選されたら、アメリカのみならず、世界が大きく変わるらしい。