じじぃの「有機EL・液晶ディスプレイとどう違うのか?表示の雑学」

有機ELディスプレイ』とは?『OELD』の意味や液晶との違いなど解説

2021/02/08 KDDI トビラ
有機ELディスプレイと液晶ディスプレイの違い
有機ELディスプレイと液晶ディスプレイの違いを説明する前に、まずは液晶ディスプレイについて簡単に触れておこう。

これに対して、有機ELディスプレイでは、色を持った素子そのものが発光することで色を表現している。
このため、バックライトが必要なく、ディスプレイユニットを薄くすることが可能だ。この薄さを活かし、スマホではディスプレイ下に指紋センサを配置したり、フロントカメラをディスプレイ下に埋め込み、表からは見えなくするなどの工夫が行われている。また、「Galaxy Z Fold 2 5G」や「Galaxy Z Flip 5G」などの折りたたみスマホにも、有機EL(POLED)ディスプレイが利用されている。
https://time-space.kddi.com/ict-keywords/kaisetsu/20160520/

『図解 身近にあふれる「科学」が3時間でわかる本』

左巻健男/編著 明日香出版社 2017年発行

第1章 「リビング」にあふれる科学 より

次世代ディスプレイの有機ELって何?

スマートフォンで使われるようになった有機ディスプレイは、ディスプレイ自体が発光するため、曲げられるほど薄くなることが可能です。どんなしくみになっているのでしょうか?

ELと有機EL

ELとは「エレクトロルミネッセンス(Electro-Luminescence)」のことで、電圧をかけると発光する現象のことをいいます。つまり、電気エネルギーを光エネルギーに変えることです。

LEDが光るしくみも、同じくエレクトロルミネッセンスです。有機ELは、発行体自体に有機化合物を用いたものです。

発光の原理はホタルと同じ

ホタルが発光するのは有名ですね。ホタルは電気がないのに発光しますが、それには酵素が使われていることと関係しています。

ルシフェリンというタンパク質をルシフェラーゼという酵素で分解し、酸化ルシフェリンという物質を生成します。それが元に戻るときに黄緑色の光を発するのです。

このときのエネルギー源は電気ではなく、ATP(アデノシン三リン酸)という物質です。
ATPはリン酸が3つ結合していますが、この結合を切ることでエネルギーが発生します。

有機ELでは、電流により励起(れいき)された有機化合物(発光層)が、励起状態からもとの基底(きてい)状態に戻るときに放出するエネルギーで発光します。
放出するエネルギーが光のエネルギーで出されるのです。つまり、有機ELは、人間がつくりだした「ホタル」といえるわけです。

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どうでもいい、じじぃの日記。

有機ELディスプレイと液晶ディスプレイの違いとは

液晶ディスプレイはバックライトが必要なため薄くつくるにも限界がある。

一方で、有機ELは自ら光を発するため、液晶ディスプレイのようなバックライトが不要。

調査会社によると、2022年にスマートフォンのディスプレイとして採用されるパネルの方式は、液晶が56%、有機ELが44%になるとのことです。

有機ELは使わない光を出さないため低消費電力となり、薄型化が可能なこともあって、スマートフォンへの応用が多くなっています。

ついでに。

有機ELを発明したのは日本人です。
城戸淳二(1959年〈昭和34年〉2月11日 - )は、日本の高分子工学者。
山形大学教授。有機ELの開発者で、1993年に世界初となる白色有機ELを開発したことで知られる。
            ウィキペディアWikipedia) より

何度かノーベル賞の候補に上がっていたようです。