じじぃの「数学脳・PISA・数詞を使って数を数える!魚は数をかぞえられるか」

学力が高い国トップ20 【2000-2018】 OECD加盟国 世界学力テストPISAランキング

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=m1V0yIWmOPQ

全世界共通テスト 「PISA」の順位表


PISA 2018: The Top Rated Countries

Dec 3, 2019 Statista
The OECD conducts an assessment every three years of education systems worldwide by testing the skills and knowledge of 15 year old students in science, reading and mathematics (plus collaborative problem solving and financial literacy).
Named PISA (Programme for International Student Assessment), the test is conducted in 79 countries, with 600,000 students put under the spotlight of a two-hour test.
https://www.statista.com/chart/7104/pisa-top-rated-countries-regions-2016/

『魚は数をかぞえられるか?』

ブライアン・バターワース/著、長澤あかね/訳 講談社 2022年発行

第2章 人間は数をかぞえられるか? より

数詞と記号で「数」を数えることを学ぶ

私たちはみんな、「いち、に、さん」という数詞と「1、2、3」という記号を学んできたが、数詞や記号で数を数えることを学ぶのは、実はささいなことではない。数学教育者で認知科学者のカレン・フューソンによると。それらを完全に習得するのには何年もかかる上に、数詞を学ぶ過程にはいくつもの段階がある。順番に並ぶ数を「いちにーさんし」という1つの言葉だと思っている段階から始まって、やがては長い数の列を前に後ろにと行き来できるようになる。

まず、私たち人間は、数詞を学ばなくてはならない。これらは何世紀も、いやおそらく何千年もかけて発達した文化的ツールで、そうしたツールの中には、ほかのツールより学ぶのが難しいものもある。たとえば、英語には「ティーン問題」というのがある。
つまり、one、two、ten、threeといった知識をもとに、どうやってeleven(11)、twelve(12)、thirteen(13)、twenty(20)、thirty(30)を理解すればいいのだろう? ほかのヨーロッパの言語も似たり寄ったりだ。
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中国語のシステムは、韓国語や日本語の計数の土台にもなっているが、10を一組とする仕組みがわかりやすい。こうしたすべての言語において、数詞は「命数法」[訳注:数に名前をつけるシステム]である。
つまり、10や100にはそれぞれ特別な名前がある――ten(10)、hundred(100)、thousand(1000)、shi(十)、bai(百)、qian(千)といったふうに。だが、中国語や日本語や韓国語のほうがヨーロッパの言葉よりも、名前と数のつながりを学ぶのがラクなので、中国や日本や韓国の小学1年生のほうが、アメリカで英語を話している子どもたちよりもずっと早くから、10の位や1の位という観点で考えている。
また、東アジアの子どもたちのほうが、アメリカやフランスやスウェーデンの小学1年生よりも10進法をよく理解している。

数詞を使って数を数えるには、数詞が決まった順序で並んでいることを知り、最終的に正しい順序を知る必要がある。フューソンが発見したように、子どもたちの中には最初、「いちにーさんし」は1つの言葉だと考えている子もいる。あるいは、一部の数詞は正しい順序で言えても、すべては無理だという子もいる。では、ロシェル・ゲルマンとランディ・ガリステルの著名な専門書、『数の発達心理学――子どもの数の理解』(1978年)からある事例を紹介しよう。3歳6ヵ月の子どもが、8つの物を数えていた。「いち、にー、さん、しー、はち、じゅーいち、ちがう、もういっかい。いち、にー、さん、しー、ごー、じゅうじゅーいち……いち、にー、さん、しー、ごー、ななじゅーいち! ふーっ!」。
物を数えるためには、子どもは1つの数詞を1つの物ときちんんと結びつけなくてはならない。第1章で述べた通り、ゲルマンとガリステルはこれを、「1対1対応の原理」と呼んでいる。また、数詞は常に同じ順序でなくてはならない――「安定順序の原理」。3つ目の原理は、これも第1章で説明した「基数の原理」だ。つまり、最後の数詞が、数えた集合内の物体の数を表している。たとえば、物体を「いち、に、さん」と数えたなら、3が数えた物体の総数だ。だから、たとえ数詞を「じゅーいち」と間違えて言っていても、その原理は適用されている。

さて、数詞を正しい順序で唱えることは、ほとんどの大人にとっては何でもないことだ。神経心理学者として仕事をしていた頃は、重篤な神経障害を抱える患者が、数詞を正しく唱えることはできても、それ以外のことはほぼできない姿を目にしていた。しかし、数詞は本当に、数を数えるために必要なのだろうか? 人間に数詞が必要がという証拠はあるのか?

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どうでもいい、じじぃの日記。

10や100、1000の位取りの言い方は、東洋と西洋とでは異なっている。
例えば、日本では12の「じゅー+に」というが、英語では「twelve」で「ten+two」とはならない。

「だが、中国語や日本語や韓国語のほうがヨーロッパの言葉よりも、名前と数のつながりを学ぶのがラクなので、中国や日本や韓国の小学1年生のほうが、アメリカで英語を話している子どもたちよりもずっと早くから、10の位や1の位という観点で考えている」

まあ、数字の位取りだけを比べると、東洋の方が西洋より優れているのかなあ。

日本にも昔、800を最大の数(8進数?)とした時代があったようです。

ついでに、
「八百屋」や、「八百万の神」というのが、その名残なのだそうです。