じじぃの「言語の起源・会話が先か手話が先か?ヒトは今も進化している」

The Intense 8 Hour Hunt | Attenborough Life of Mammals | BBC Earth

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=826HMLoiE_o

図2 石器の発達


言葉の誕生

2017年6月1日 AASJホームページ
人類が石器を使い始めたのは300万年以上前のことだが、石器は人類の進歩と共に発展してきた(図2)。
各時期の石器は代表的発掘場所の名前がついており、そこで発掘される骨の形状から、使用していた人類がわかっている。ただ、示している以外の人類が使っていた可能性を排除することは出来ない。
この発達の歴史はまさに石器の作り方の開発の歴史だが、殆ど二足歩行のサルと言っていいアウストラロピテクスと、常時二足歩行の直立原人の間で大きな変化が起こっているのが図2からわかる。すなわち、直立原人の登場が、様々な点で人類最初の大革命をもたらしたと考えられる。
https://aasj.jp/news/lifescience-current/10954

『ヒトは今も進化している』

ローワン・フーパー/著、調所あきら/訳 新潮社 2006年発行

Ⅱ章 子どもから大人へ より

聾学校の子どもたちが進化させた「言語」

1977年、聴覚障害者のための学校がマナグアに設立され、50人が入学した。1981年までに生徒は200人に増え、全員が身ぶり言語で「おしゃべり」できるようになっていた。この物語が特筆されるべき点は、誰ひとりとして、生徒たちに身ぶりによる言語を教えなかったことだ。最初に入学した生徒たちは自然に身ぶり手ぶりで意思を伝えあうようになり、それが今では、独自の文法ルールを備えたほんものの言語に進化している。

コロンビア大学(ニューヨーク)心理学部のアン・センガスは1990年以来、年に一度ニカラグアを訪ねて研究をつづけ、その成果を2004年9月17日号の「サイエンス」に発表した。センガスと共同研究者たちが調査したのは、子どもたちの身ぶり言語の「非連続性」だった。
非連続性というのは、ほんものの言語がもつ性質のひとつで、情報が切り離された別々の要素のなかにパッケージされ、それらの要素がさまざまな規則にしたがって配列されることを意味している。「切り離された要素」とは単語(名詞と動詞にわかれる)であり、「規則」とは文法のことである。
たとえば、とセンガスはいう。「rolling down the hill=丘をころがり落ちる」という表現では、ひとつの単語(rolling=ころがる)は動きのタイプを伝え、別の単語(down=落ちる)は運動の方向を示している。このフレーズが、進化した言語にそなわる基準を満たしているといえるのは、連続的な運動が2つの単語に分割されているからだ。
基本的なジェスチャーで、「rolling downthe a hill=丘をころがり落ちる」という文章をあらわすばあい、手をくるくる回しながら下方にさげて、運動の方向を示すのがふつうだろう。このとき、ジェスチャーは切れ目のない連続した動作となる。
センガスと共同研究者たちはマナグア聾学校で、ことなる世代の生徒たちが同じ文章をどう表現するかを調べ、耳の聞こえるグループのジェスチャーと比較した。
最年長者の身ぶりは、一般人が会話しながら手で行なう身ぶりとよく似ていた。運動のタイプと方向を一緒にして、同じ手の動きの連続で「ころがり落ちる」を表現する方法だ。これに対して若い世代は、運動のタイプ(rolling)と方向(down)とを別々の身ぶりに分ける。すなわち話しことばで行なわれているのと同じ方式だ。「つまり彼らがやっていることは、ジェスチャーよりも、言語によく似ているというわけ。ジェスチャーをつかっているのはたしかだけれど……。
私に言えるのは、(言語の創出という)動きの核となるものがそこに潜んでいるということね」とセンガスはいう。
彼女の研究が示したのは、教えられなくとも、子どもたちは自発的に言語規則を見つけだし、互いのコミュニケーションをはかるということだ。話しことばと同様に、身ぶりによる合成言語も一世代のうちに、ほんものの言語に進化できるのだ。そして、センガスらの研究は、言語の起源が、話すことよりもジェスチャーにあるのではないかという仮説に重みを与えた。
言語がどのように発生したかについては、イギリスのサイエンスライター、マット・リドレーが『やわらかな遺伝子』(2003年)で述べている。約500万年前、私たちの祖先が最初に二足歩行をはじめたとき、両腕は自由になり、ものを運んだり道具を使ったり、ジェスチャーをしたりできるようになった。そして尾なしのサルたちは社会生活をいとなみ、グルーミング(注意ぶかい手の動きを要求される)が社会的な結びつきに重要な役割をはたす。ジェスチャーをベースにしたコミュニケーションがそこから容易に発生するだろう。
こうした指摘は示唆的で、結論のでるものではないけれど、なかなかうまいストーリーだと思う。

会話に必要な喉頭と胸部が進化したのはもっとあとのことで、人類はそれよりも前に入念な動きのできる機敏な手を獲得したのだ。

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どうでもいい、じじぃの日記。

会話が先か手話が先か?

大体、人間が今日のような喉(声帯)に発達したのは、約10万年前らしい。
「言葉」が生まれる約10万年前までは互いのコミュニケーションは「ジェスチャー」で行なっていた。
人間の頭蓋骨は、約200万年前に著しく大きくなった。
実は、人間が「火」を使って調理し始めた時期ははっきりしていない。
なんとなく、火の使用が、人間の頭蓋骨を大きく変えたような気がする。
じじぃはウソばっかし。 (^^;;