じじぃの「難病に立ち向かう医師と患者の姿を描いた医療ドラマ!レナードの朝」

Awakenings (1990) - The Simplest Things Scene (10/10) | Movieclips

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=Tv5BC6yJ61o

Case Study - Awakenings


Case Study - Awakenings

Leonard Lowe, starring Robert De Niro, is one the main characters in the movie Awakenings.
Leonard Lowe was infected with encephalitis lethargica when he was eleven years old, in 1921. His conditions worsened with time and he started having tremors and losing his capacity to move. As his sickness progressed, he was no longer able to spend time with his friends, for fear of spreading the disease or finding himself helpless in case he had an attack.
https://awakenings-brain-bloodbrainbarrier.weebly.com/case-study.html

『映画になった奇跡の実話 これが美談の真相だ』

鉄人ノンフィクション編集部 鉄人文庫 2021年発行

嗜眠性脳炎の治療法を開発した医師オリバー・サックスと、長い眠りから目覚めた患者たち

1990年に公開された「レナードの朝」は、全身が硬直する難病の治療法を発見した医師と、数十年ぶりに人生を取り戻しや患者の姿を描いた医療ドラマの傑作である。
映画は、劇中でロビン・ウィリアム扮するマルコム・セイヤー医師のモデルとなった実在の神経科オリバー・サックスが自身の体験を綴った著作『目覚め』(1973年刊)に基づいている。
オリバー・サックスは1933年、英ロンドンのユダヤ人家庭に生まれた、父親は内科医、母親は初の女性外科医の1人で、親戚には著名な科学者や医師、政治家、ノーベル賞受賞の数学者などがいる。
そんな環境下、思春期の頃から学者を志したサックスは、名門オックスフォード大学に進学し、生理学と生物学、さらに医学と外科で学位を取得。1965年からは米ニューヨークに居を構え、1966年よりニューヨーク市ブロンクスにあるベス・アブラハム病院の顧問神経科医に就任する。映画のモチーフになったのは、この病院での体験だ。
ベス・アブラハム病院は、別名”不治の家”と呼ばれる慢性的神経疾患患者のための収容施設で、特に「嗜眠性脳炎」の患者が大勢、何十年にもわたって入院していた。嗜眠性脳炎とは、第一次世界大戦中の1916年から1927年にかけて大流行した脳炎で、世界中で約500万人が罹患。そのうち3分の1が死亡し、一命を取り留めた人たちも半分昏睡したまま硬直して動かない「嗜眠」状態に陥った。
アメリカでは1935年までに流行は終わったが、何千人もの半昏睡の患者が残され、サックスが赴任したベス・アブラハム病院には多くの嗜眠性脳炎の患者が収容されていた。彼らは半分意識はあるものの、しゃべらず、動かず、食べず、感情や欲望は皆無。完全に受動的で、サックスは彼らを「幽霊のように実体がなく、ゾンビのよう」と表現している。
しかし患者たちを診たサックスは気づく。例えばボールを放るととっさに手を出したり、音楽に思わず反応するなどの反射神経が残っていたのだ。そこで、ボールや音楽を使った訓練を施したところ、今まで何十年も”凍結”していた患者の中に、目を開けたり手の指を動かせるようになった者が現れた。
そしてサックスは、さらなる治療法を思いつく。嗜眠性脳炎と症状が似ているパーキンソン病の新薬「L-ドパ」を、最も症状の重い患者レナード・ロウに試してみようというのだ。映画でロバート・デ・ニーロが演じたレナードのモデルになった人物だ。
レナードは11歳で発病。30年前から入院し、寝たきりのままだった。が、奇跡は起きる。上司とレナードの母親の許可を得て新薬を投与した結果、ある夜、レナードが自力でベッドから起き上がり、サックスと言葉を交わしたのである。
映画では、その後、セイヤ―がレナードを自宅に招待するなど、医者と患者を超えた友情を育み、さらにレナードが女性に恋心を抱いたかのようなシーンや、薬を投与された他の患者たちも皆が起き上がり、手に手を取って喜び合う姿が描かれている。
これらのストーリーはフィクションが交じっているが、「L-ドパ」がレナードをはじめとした患者たちのも驚くべき効果があったのは紛れもない事実。
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肝心のレナードは再び昏睡状態に戻り、投薬によって何度か「目覚め」たものの、結局亡くなっている。
サックスは、その後も大学で教鞭を執りながら、ニューヨークの病院にも勤務。非営利の音楽神経機能研究所の基盤を固めるなど積極的に働いた。一方、映画の原作となった『目覚め』を皮切りに、病気をテーマにした著作を多数出版。多くの大学から名誉博士号を授与されたほか、2008年にはイギリスで医学への業績が認められ「大英帝国勲章」を受賞した。
マンハッタンの自宅で肝臓がんにより死亡したのは2015年8月。享年82だった。

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