じじぃの「科学・地球_95_学者の暴走・新型コロナウイルス・武漢で行われていた危険な研究」

【再浮上“武漢”起源説 米ファウチ博士に浮上した“疑惑”とは】報道1930 まとめ21/7/27放送

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https://www.youtube.com/watch?v=VY9yvEqKc6c

How DRASTIC Went From A Group Of Web Nerds To Sleuths Who May Have Exposed Wuhan-Covid Origin Link

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https://www.youtube.com/watch?v=o1yw27eRxiY

米政府、コロナ起源の調査を指示…中国・研究所からの流出説や人工的製造説、海外で議論に

2021年6月1日 RIETI 独立行政法人経済産業研究所
コロナの起源についてWHOは、3月末に公表した武漢調査報告書のなかで「動物から人間に感染した可能性が高く、武漢ウイルス研究所から流出した可能性は極めて低い」と結論付けたが、これを疑問視する声が高まっているのである。
バイデン米大統領が5月26日、情報機関に対し「中国で最初に確認されたコロナの起源をめぐる調査報告を90日以内に行う」よう指示したことを明らかにした。バイデン大統領の政策スタッフは政権移行直後に、トランプ前政権下で非公表で行われていたコロナの起源に関する調査を中止させていた(5月28日付CNN)が、ここに来て方針転換を図ったのである。
https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/fuji-kazuhiko/271.html

学者の暴走 (扶桑社新書

掛谷英紀
学者は本当に信用できるのか?
イデオロギー」「金銭(利権)」「同調圧力」によってウソをつく学者たち。そして新型コロナウイルスでは学者の罪が疑われている。倫理感なく突き進む学者の実態に警鐘を鳴らし、学術界の悪の正体を暴く!

第1章 新型コロナウイルスと悪魔の科学

第2章 科学とは何か
第3章 日本の科学の弱点
第4章 世界の学問の危機
第5章 学問の再建に向けて

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『学者の暴走』

掛谷英紀/著 扶桑社新書 2021年発行

第1章 新型コロナウイルスと悪魔の科学 より

2 武漢で行われていた危険な研究

新型コロナウイルスの起源

新型コロナウイルスの起源は自然界なのか、それとも実験室なのか。新型コロナウイルスの起源として、2021年3月30日に公表されたWHOの国際調査団の報告書は、次の4つの可能性を列挙している。
A 自然界の動物から人間への直接の感染
B 自然界の動物から中間宿主を介した人間への感染
C 冷凍食品を経由した感染
D 研究所からの流出事故による感染
WHOの報告書では、Bの可能性が最も可能性が高く、次いでA、Cの順に可能性が低くなり、Dは極端に可能性が低いとしている。しかしながら、120パージのレポートで、Dの可能性に関する記述は1頁あまりしかない。
Dの可能性が低いとしているその科学的根拠も非常に貧弱である。具体的には、武漢ウイルス研究所が2019年の12月以前に新型コロナウイルスあるいは組み換えれば新型コロナウイルスになる試料を保持していた記録がないこと、同研究所がBSL(バイオセーフティ・レベル)3あるいは4という高レベルの安全対策をした施設であること、同研究所職員に感染の報告がないことなどが理由として挙げられている。

研究所からの流出のシナリオ

では、研究所からの流出の根拠としてはどのようなものがあるだろうか。それを議論する前に、研究所からの流出にもいくつかのシナリオがあるので、それを整理しておこう。大別すると、次の3つのシナリオがある。
 X 研究所に採取していた天然ウイルスが事故で流出した。
 Y 天然ウイルスを実験で人工的に変異させたウイルスが事故で流出した。
 Z 人工的に変異させたウイルス(生物兵器)を意図的に流出させた。
このうち、最後の意図的流出は、中国自身もダメージを負ったことから、状況的には考えにくいだろう。
Xの天然ウイルスについては、厳密には自然界にあるウイルスがそのまま漏れたケースと、収集した天然ウイルスが実験室で勝手に組み換えを起こして漏れたケースがありうる。いずれのケースも、このシナリオお場合、自然界の動物からの感染と区別することは難しいが、類似したコロナウイルスを持つコウモリが生息する場所から1500キロメートル離れた武漢でなぜ最初の感染が広がったかを説明することは可能である。武漢ウイルス研究所が、そこからコウモリのコロナウイルスを大量に採取しており、それを実験試料としていたからである。その研究は多数論文化されて学術誌に掲載されている。
では、コウモリのコロナウイルスを使ってどのような研究がなされていたのか。コウモリのコロナウイルスは、2002年から03年にかけて流行したSARSの起源になったことで知られる。そのSARSウイルスの遺伝子を組み換えて、新しいウイルスを作る研究が行なわれていたのである。この種の研究は機能獲得(Gain of Function:GoF)研究と言われれいる。具体的には、ウイルスの人間への感染力を強めたり、人間への毒性を増すような研究が行なわれていた。

研究所流出説の根拠

病理学者のクリス・マーテンソン博士は、遺伝子配列を見る限り、人工ウイルスである可能性が高いとの見解を示した。その主要な根拠は、新型コロナウイルスのスパイク蛋白質の受容体の受容体結合部位(RBD:Receptor Binding Domain)が他の動物よりも人間のACE2受容体に最も強固に結合すること、ウイルスを細胞内に侵入しやすくするフーリン切断部位(Furin Cleavage)というアミノ酸配列が、類似する他のウイルスにはないのに、このウイルスには挿入されていることの2点である。
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実は、ウイルスの遺伝子を組み換えて、人間に感染しやすくする研究は過去に多数行なわれている。2015年には、武漢ウイルス研究所の石正麗(せきせいれい、Shi Zhengli)を含む研究グループが、ノースカロライナ大学との共同研究で、コウモリのウイルスの受容体結合部位に人工的に手を入れて、人間に感染しやすくする研究成果を「ネイチャー・メディスン」誌に報告している。一方、SARSウイルスにフーリン切断部位を人工的に入れる研究は、中国だけでなく日米欧の多数の研究グループが行っておりその成果は何度も論文化されている。
新型コロナウイルスに人為的な遺伝子配列の改変が疑われる最大の理由は、過去に行なわれてきた人工的改変と同じ変異が、ACE2受容体結合部位とフーリン切断部位の両方で同時に起きているからである。なお、こうした機能獲得研究は、これまでもその危険性が指摘されてきた歴史がある。この点については、次節で詳しく述べることにする。