じじぃの「武器を比べあうアメリカの主婦たち!死ぬまでに観ておきたい世界の写真」

最近購入した武器を比べあうアメリカの主婦たち

Gun Nation USA

Ten years ago, Zed Nelson completed a three-year investigation into the gun culture of America. The result was his seminal project "Gun Nation."
https://www.lensculture.com/articles/zed-nelson-gun-nation-usa

『死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001』

ポール・ロウ/著、小川浩一、竹村奈央、風早仁美/訳 実業之日本社 2019年発行

集まって最近購入した武器を比べあうメンフィスの主婦たち より

ゼッド・ネルソン
撮影年:2000年
撮影地:メンフィス、テネシー州、米国
フォーマット:35mm
イギリス写真家ゼッド・ネルソン(1965~)によるこちらのつい引き込まれてしまう画像に写っているのは、メンフィス在住の主婦集団だ。そのうちのひとり、ヴィイッキー・サイクスがネルソンに語った。「私たちの銃を、その所有権を取り上げたがる人もいるけど、私からすればそんな考えはなんとも馬鹿げている。だって、凶悪犯とか人殺しとか強姦魔とか、悪い奴らは銃を持っているのが常だから。結局、善良な人たちから。法を遵守している市民の私たちから銃を取り上げようとしているだけ」。こちらの写真が収められた写真集『Gun Nation』(2001)は、ネルソン曰く「アメリカの自由を最もよく象徴するものが、同時に最悪の殺人鬼であるというパラドックスを考察する」。このプロジェクトを始めた動機について、彼はこう述べた。「数年前、私の友人が撃たれ、私も撃たれそうになった。この経験に誘発されてアメリカに行き、全土に出回っている推定2億7000万もの銃によって引き起こされている殺戮を記録に収めた」。ドキュメンタリー版『銃国家』(2016)を制作するためにアメリカへ戻ったとき、ネルソンは当地の銃文化がほとんど何も変わっていなかったことを知り、心を痛めた。