じじぃの「関東大震災・横浜の3人の生存者!死ぬまでに観ておきたい世界の写真」

1001 Photographs: You Must See Before You Die/Octopus Publishing Group

動画 YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aljZCIcqe7Y

1923 great kanto earthquake

『死ぬまでに観ておきたい 世界の写真 1001』

ポール・ロウ/著、小川浩一、竹村奈央、風早仁美/訳 実業之日本社 2019年発行

震災の生存者、横浜 より

撮影者 未詳
撮影年:1923年
撮影地:横浜、日本
フォーマット:不明
1923年9月1日午前11時58分、マグニチュード8.2の大地震が関東地方を襲った。
昼食時で家族が集まっていた時刻だった。高さ11mの津波がそれに追い打ちをかけた。調理器具の転倒と折からの強風により、火事嵐が発生した。揺れはほぼ5分間続いた。中でも東京はかなり激しく揺れ、人口の60%が家を失なった。近郊の港町横浜の中心部は、すっかり焼け野原になった。死者は最大で14万人にも上る。
横浜の生存者を写したこの写真には、悲惨な状況にもかかわらず、どこか穏やかな雰囲気が感じられる。地震発生からすでに数時間が経過し、夜になっていた。3人の少女は、もちろん不安ではあるのだろうが、体を温めながら懸命に生き延びようとしている。背筋の伸びた彼女たちの姿勢には威厳のようなものが感じられる。互いに支え合うことによって、不確かな未来に立ち向かっているのだ。毛布の端から覗く草履(サンダル)が、この場面に妙に家庭的な感じを付け加えている。
地震の生存者の中に、将来映画監督となる当時13歳の黒澤明がいた。彼はこう回想している。「大地震を通して、私は自然の途方もない力、そして人間の心にある途方もない何かを学んだ」
(備考.この本に載っていた写真はネットで検索しても見つからなかった。震災後の瓦礫の中で1つの布団に3人の女性が包まっている写真です)

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